Chun日記~両足脛骨欠損症の娘をもった父親の育児&子育て奮闘日記

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切断という選択

2012-10-30 00:24:06 | インポート
切断という選択



この間、父母の会の集まりがありました。
その会場で話していて、ふと気がついたこと。



我が家のように、何かしなければならない状況に追い込まれた家族は、否応無く選択を迫られる。
けれど、そこまでしなくても当面困らない状況の場合には…
たぶん違う。



たとえば、
片足の足部だけが変形していても、歩くことはできる。
その状況において、様子を見ないで足を切断するという選択肢を考えつくはずがない。
当たり前だなと思った。



たとえ、二歳前にくるぶし離断をして義足にした方がいろんな意味でメリットが大きい可能性が高いとしても
そこまで調べ尽くして、親の責任で判断して我が子の一生の問題に干渉できるか。
非常にむつかしいなと感じた。



義足や切断離断について、数々の相談を受ける。
その多くの人は、早く決断することのメリットをしらない。
先延ばしにすることのデメリットを聞いていない。


そのひと達に、素人がこうした話をするのは、難しい。
だって、プロの話を否定することになるから。
普通は、プロのいうことが正しいものだし、そう信じるもの。


だから、いつも悩み。
言っても無駄かなと思いながら
毎回話をして、なんだか自己嫌悪に陥る。
相手にはおせっかいな話に聞こえただろうなと思うのだ。



私は、医療関係者の対応に大きな問題を感じる。

二歳半前に状態を固定して、義肢装具を使い始める重要性を、自己受容の側面や使いこなしの側面からもっとわかるべきだ。
子供が自ら、自分の足を切断離断する決意をすることのむつかしさを考えるべきだ。
温存肢が、壮年期、老年期において、通常の場合より痛みやすいこと。温存肢をかばうために他の部分が痛みやすいこと。結果として、車椅子を使わなければならない可能性が早まることについて、考えるべきだ。



子供産んで間もない両親に、しかも、我が子に障害がありすぐ目の前のことに悩む両親に、そのことに気がつける余裕などあるはずがない。

だから、主治医が、相談に乗った専門家にあたる立場の人が、それをつたえるべきだ。


とりわけ、その視点が、義肢装具士さんにないこと。
実はものすごく気になっている。


大先生も話していたが
たぶんいまの義肢装具士教育の問題点なのかもしれない。
私の話が、少しでも参考になるといいのだけれど

そんな話を、与えていただいた機会にしようかな。



人にアドバイスしたつもりが、余計なお世話になる。
よくあることだ。
あーあ。



コメント (4)
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