conparu blog

ささやかな身の回りの日常を書き綴ります。
[ブックマーク『conparuの白い航跡』もよろしく]

予兆

2014-07-01 14:05:00 | 詩歌



暗雲立ちこめる上空をみつめていると
急転開の予兆が身を掠める

掠めると言うのもなんだが・・・
過去体験がトラウマのように
稲妻のような速さで身をよぎるのだ

そう、まだ十代だった頃
どしゃぶりの雨のつぶてに打たれながら
黄色い閃光の真っただ中にいた

ピカッ!どーん!
耳をつんざく轟音が
光とともに炸裂したのだった

山ん中の坂道を転げるように
駆けだしたものの
手には柄の長い鎌をもったまま

目の前が黄一色の異世界となって
夢中で坂道を下った
足は空を飛んで頭は真っ白

しばしの後で現実界に戻ってきた
雨が脳天を冷やしてくれたから

こうして今にある身を懐かしみ
不思議に思う

先ほどの上空の暗雲は
何処かへ消えて
白雲の間から薄日がさしている






コメント