conparu blog

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契約の地

2014-07-28 19:19:12 | 随想

中東の紛争が拡大して、今や民族抗争と云うより戦争です。
イスラエルの建国は元々パレスチナ国土に建設されたもの。それ以前の歴史を辿れば、イスラエル国とユダ国の滅亡の後に建てられた国がパレスチナであり、それ以前の紀元前1千年少し前までは、れっきとしたパレスチナ国があった。(広辞苑電子辞書参考)
つまり「パレスチナが初めにあった」のである。

シーソーゲームのような気の遠くなる、パレスチナとイスラエルの建国歴史がある。
イスラエルはヘブライ語で「神の支配する」という意だそうで、ユダヤ12部族の総称でもあった。旧約聖書に出てくるモーセ(出エジプト記)の導きによって、「神と約束された地―カナン」へ移り住んでから、ユダヤ人にとって地中海沿岸のユダ国は象徴的な意味を持つ。

現在のイスラエル国は1948年アメリカの支援のもとに建設された、比較的新しい国だ。
それ以来パレスチナとの争いが絶えない。
数千年の間には種族の混交によって、容貌や皮膚の色も変わってくる。日本のように地の果てに位置する国には、吹き溜まりのような人種のるつぼで撹拌された、種の混交があったに違いない。
中東の文明の十字路を行き交った人々も、混交を辿ったであろうことは想像に難くない。
ゆえにユダヤ人の中でもアシュケナージユダヤと、セファルディユダヤとで、南北に二分された回路足跡の後に皮膚の色の違いとなって中東の故地に舞い戻った。その上に宗教の変遷もあって、ユダヤ教とイスラーム教のなかに複雑な人種的構成が潜んでいる。

神を恐れる―のが神と契約した民族であり、叡知に導かれて争いを治めることが神意ではないのか。

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