日々の出来事は個々人の意識の内縁に打刻して通り過ぎていく。早鐘のように急ぎ足で過ぎ去る『時』の背後で、置いてけぼりの『今』が何故かリアルに鼓動して安らぎを与えてくれるのは、せめてもの老境者への時の慰労か。というのは横断歩道を渡るタイミングのずれ込みに過ぎないのだが、確実にゴールに向かって一歩一歩前進している。
幸いに肉体の軋みはさほど無く、至って元気なのが取り得であるけれど、相応の物忘れがピンポン球のように老夫婦の間を取り持っているのは、確実前進の証左ではないか。性分とも言えるけれど、記憶の貯蔵庫を執拗にまさぐっている内に、閃き返ってくるのがせめてもの救いだと、敢えて前進を引き留めるブレーキも自認している。それにしてもパターン化した日常は、料理を作るのは妻であり、片付けるのが夫というシンプルな関係が家庭の平和を保っている。
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- 「邂逅」から「過去との遭遇」まで
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