Kinema DENBEY since January 1. 2007

☆=☆☆☆☆☆
◎=☆☆☆☆
◇=☆☆☆
△=☆☆
▽=☆

ゼロの焦点

2010年07月20日 23時29分42秒 | 邦画2009年

 ◇ゼロの焦点(2009年 日本 132分)

 監督 犬童一心

 出演 広末涼子、中谷美紀、木村多江

 

 ◇やはり橋本忍には敵わない

 能登金剛の全景にタイトルなんだから、もう少し舞台にして欲しいところなんだけど、物語を追い掛けるのに精一杯な印象はぬぐえない。パンパンであった過去を否定する必死さが伝わらないのは辛いし、なにより戦争や戦後をほとんどひきずってない感じがある。

 演技もまた前作に及ばないのもまた辛いところだ。赤いコートとサングラスで、中谷美紀と木村多江との入れ替わりというか錯覚を与えようっていう演出はわからないでもないけれど、ちょいと外連味がありすぎだね。蔦井孝洋のカメラがかっちりしている分、辛さが目立つな。

コメント

チェリー、ハリー&ラクエル

2010年07月15日 11時59分31秒 | 洋画1961~1970年

 △チェリー、ハリー&ラクエル(Cherry, Harry & Raquel!)1969年

 

 プッシー幻想というか、米国境の町の顔役の麻薬売買の片棒を担いで設けている保安官が愛人を作り、いざこざの末にアパッチと銃撃戦で血みどろになるまで、日焼けした巨乳の幻想をするわけなんだけど、この幻想のインサートだけがやけに芸術的で、あとは看護婦にジョンソンベビーオイルをぬりつけてもらって騎乗位を愉しむところくらいしか記憶にない。

コメント

肉体の罠(1964)

2010年07月13日 18時57分57秒 | 洋画1961~1970年

 ◎肉体の罠(Lorna)

 

『ロストハイウェイ』の出だしか?って。

 リズミカルな音楽の使い方といい、豊満な女体の胡散臭さといい、デビッド・リンチは本作に惹かれたのか?とかおもっちゃうくらいだ。

 陳腐な物語にウディアレンのような語り部(汚い親父なんだけどね)が登場するシュールさもなかなか好いね。

コメント

フェアリーテイル

2010年07月05日 23時21分37秒 | 邦画1991~2000年

 ◎フェアリーテイル(FairyTale: A True Story)1998年

 

 コティングリー妖精事件。

 写真の真贋に限らず、真実は客観ではなく主観の中に存在するという話。

 妖精好きな亡き息子を忘れられない母、兄の憧れの妖精を求める妹、父を待つ従妹の自立の物語で、コナン・ドイル役のピーター・オトゥールは好演してるなあ。

コメント

ザ・キーパー 監禁

2010年07月04日 23時24分45秒 | 邦画2003年

 △ザ・キーパー 監禁(The Keeper)

 

 デニス・ホッパーが人形劇のボランティアをするような警官なはずもなく、なるほど、ストリッパー(ダリオ・アルジェントの娘のアーシア・アルジェント)を監禁して腐敗した人生を矯正させる正義の変態野郎だったっていう設定は好い。ただ、このつかみがいいだけで、なにかやらかすだろうって期待すれば、もうまるでなんにもなくて、偏執狂のおばさんに追われて部下に露見し、ストリッパーに銃撃されるっていうだけの陳腐さだった。

 なんてこった……。

 アーシア・アルジェントが綺麗なだけの映画か……。

 晩年に、駄作は悲しい。

コメント

ザ・ウォーカー

2010年07月03日 00時35分46秒 | 洋画2010年

 ◎ザ・ウォーカー(The Book of Eli)

 

 鑑真と西遊記の聖書版用心棒みたいな作品だな。原題の『イーライの聖書』の方が良い。

 カーネギーなる町の顔役ゲイリー・オールドマンになんでみんなが従うのかちょっと説得力がない。

 アルカトラズに行けという神の意志があったっていうんだけど、でもそれで30年間も頭の中を本のみに集中して歩いていくってのは至難の業だわね。ミラ・クニスとジェニファー・ビールスが出てるはずなんだけど、デンゼル・ワシントンの印象ばかりが残る。まあ、それほど強烈なラストだったってことなのかもしれないね。

コメント