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☆=☆☆☆☆☆
◎=☆☆☆☆
◇=☆☆☆
△=☆☆
▽=☆

34丁目の奇跡(1994)

2012年12月24日 18時17分57秒 | 洋画1994年

 ◎34丁目の奇跡(1994年 アメリカ 114分)

 原題 Miracle on 34th Street

 監督 レス・メイフィールド

 出演 リチャード・アッテンボロー、エリザベス・パーキンス、ディラン・マクダーモット

 

 ◎In God We Trust

 あまりにもアメリカ的な物語だけど、嫌いじゃない。我々は神を信じるというモットーを米国民が持ち続けるかぎり我々は同様にサンタを信じるというのが主題ってことになるんだけど、だからといって主人公の正体についてかなり曖昧なままお茶を濁した観に見えなくもない。こういうあたりは現代社会においては仕方のないことかもしれないね。でも、ちょっとばかり辛いところかな。

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007 スカイフォール

2012年12月19日 02時05分19秒 | 洋画2012年

 ☆007 スカイフォール(2012年 イギリス、アメリカ 148分)

 原題 Skyfall

 監督 サム・メンデス

 出演 ダニエル・クレイグ、ハビエル・バルデム、レイフ・ファインズ、ベン・ウィショー、ジュディ・デンチ

 

 ☆MはMotherのM

 故郷への生家への旧車ボンドカーへのマムの代理たるMへの訣別は、すなわち007としてようやく一人立ちしたという意味だったんじゃないかしら。

 で、ダニエル版の序章3部作が終わったと捉えるのが好いのではないかと。

 それにしても、ボンドカーの機銃のなんたる懐かしさ。ぼくにとってのジェームズ・ボンドはどうしてもショーン・コネリーでそれ以外のボンドはなかなか認めたくなかったんだけど、あ、とはいえ『ダンディ2』のロジャー・ムーアはちょっと冗談まじりで別物だけど、コネリー以来のボンドだとおもえるダニエル・クレイグでようやくボンドの生まれ育ちを見せてくれたのはなんかよかった。

 もしかしたらボンド23作品の中でこれがいちばん好かったかもしれない。

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007 慰めの報酬

2012年12月18日 01時18分41秒 | 邦画2008年

 ◎007 慰めの報酬(2008年 イギリス、アメリカ 106分)

 原題 007 Quantum of Solace

 監督 マーク・フォースター

 出演 ダニエル・クレイグ、オルガ・キュリレンコ、ジャンカルロ・ジャンニーニ

 

 ◎コチャバンバ水紛争

 どうやら実際の事件がモチーフのひとつになってるらしい。

 007シリーズにしては珍しいっておもうんだけど、それもさることながらシリーズ初の続編なんだよね。

 まあ上中下三部作の中っていう感じがするし、MI-6よりもKGB的な雰囲気すら感じる新ボンドだけど冒頭のアストンマーティン・DBSとアルファロメオ・159の過激なカーチェイスからして凄いし、アクションが現実味たっぷりに見せてくれる分よくなってるし、ボリビアの水資源が鍵だなんて、なんだか現代的なリアリズムが背景にあってボンドも環境に配慮するのかと納得しちゃったわ。

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007 カジノ・ロワイヤル

2012年12月17日 16時13分49秒 | 洋画2006年

 ◎007 カジノ・ロワイヤル(2006年 イギリス、アメリカ 144分)

 原題 007 Casino Royale

 監督 マーティン・キャンベル

 出演 ダニエル・クレイグ、エヴァ・グリーン、ジャンカルロ・ジャンニーニ、カテリーナ・ムリーノ

 

 ◎リブート&金髪ボンド

 つまりはなにもかもやりなおそうってことなんだね。うん、成功だ。どうもボンドのイメージは黒髪黒目の伊達男なので違和感があり、ダニエル・クレイグその人は生粋のイギリス人らしいんだけど、なんだか北欧あるいはロシア系を主人公にしたハードアクション大作を見ているような気分だったのは否めない。

 でも、コネリー以外を認めない筈なのに愉しんでしまった自分がいるのもまた事実だ。

 いや実際のところ、1967年のデビッド・ニーブンの『カジノ・ロワイヤル』はあんまり好きじゃなかったし、なんだかボンド物というよりはパロディくさい代物だったし、そういうことからいえば、きわめてリアルかつハードなボンドを復活してくれたのは嬉しい。ガンバレル・シークエンスもこれまでと違って凝ってたしね。

 

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人生の特等席

2012年12月16日 19時58分17秒 | 洋画2012年

 ◎人生の特等席(2012年 アメリカ 111分)

 原題 Trouble with the Curve

 監督 ロバート・ロレンツ

 出演 クリント・イーストウッド、エイミー・アダムス、ジョン・グッドマン

 

 ◎いるようでいない父娘

 捨てられても父親を愛してしまっている愛しい娘のやり場のない感情を、馬の催事がらみの事情から受け止められずにきた父親の辛さが主題なんだけど、そうしたメジャーリーグのスカウトの父親を頑固一徹イーストウッドが相変わらず好い味で演じてる。

 まあ実際それだけの映画なんだけど、まあゆったりとした世界になってた。

 ちなみに、ロバート・ロレンツっていう監督はずっとイーストウッドのプロデューサーをしてたらしく、たぶんこの作品が制作されるってなったときにイーストウッドから「監督してみるか?」とか聞かれたんじゃないかって気がするんだけど、そんなことないんだろうか?

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日輪の遺産

2012年12月13日 21時00分01秒 | 邦画2011年

 ◇日輪の遺産(2011年 日本 134分)

 監督 佐々部清

 出演 堺雅人、中村獅童、福士誠治、八千草薫、土屋太鳳、麻生久美子、松本花奈

 

 ◇聖蹟桜ヶ丘?

 米軍が未だにこの国の至る所を接収しているわけだから、山下財宝、M資金、マッカーサーの財宝などという都市伝説めいた代物がどこにあってもおかしくないんだけど、日本近代史におけるあるかないか結局のところよくわからない財宝をあつかった物語は決して嫌いじゃない。

 まあ、どうしても大東亜戦争物にはなっちゃうんんだけどね。

 ただ、ほかの物語よりもええな~っておもえるのは、少女部隊という設定だね。良です。

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拝啓天皇陛下様

2012年12月09日 17時58分58秒 | 邦画1961~1970年

 ◇拝啓天皇陛下様(1963年 日本 99分)

 監督 野村芳太郎

 出演 渥美清、長門裕之、左幸子、小田切みき、清川虹子、高千穂ひずる、中村メイ子、浜口庫之助

 

 ◇最後の赤子

 昭和の前半史を従軍作家も務めた長門裕之が見つめてゆくっていう構成なんだけど、渥美清がようやく字を覚えて今上天皇への手紙を書こうとしたのだから、不敬罪に問われようとも終戦間際に手紙を書いた方が良かったんじゃないかしら?あるいは、戦後復興期か高度経済成長期に書かせるべきだったんじゃないのかと。

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薩摩飛脚

2012年12月09日 00時33分08秒 | 邦画1951~1960年

 ◇薩摩飛脚(1951年 日本 91分)

 監督 内出好吉

 出演 嵐寛寿郎、原健策、山田五十鈴、宮城千賀子、高田浩吉、有島一郎

 

 ◇宮城千賀子の魅力

 たぶんその特徴的な目とその視線が男好きするのか、妙に色香のある女優さんで、本来の看板である山田五十鈴が色褪せて見えちゃうくらいだ。とはいえ、原作のままなのか、それともこの映画だけの話なのか、いちばん大切なところのはずの薩摩の部分が冒頭のこけおどしなだけで、結局は江戸を舞台にした捕り物帖になっているのがどうにも辛いね。

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ホワット・ライズ・ビニース

2012年12月08日 15時45分27秒 | 洋画2000年

 ◇ホワット・ライズ・ビニース(2000年 アメリカ 130分)

 原題 What lies Beneath

 監督 ロバート・ゼメキス

 出演 ハリソン・フォード、ミシェル・ファイファー、ダイアナ・スカーウィッド、アンバー・ヴァレッタ

 

 ◇ハリソン・フォード、よく出たなあ

 なるほど、たしかに静かに展開する怪奇物やサスペンス物は好きだ。

 しかし、連れ子の娘を大学寮に入れて、少し前に浮気した夫とやり直して乳繰り合う日々を始めようと思った矢先、隣家に越してきた夫婦がDVの末に妻殺しをした思い込むという展開も良ではあるものの、う~む、途中からなにもかも予測されたとおりになってしまうのがなんとも。

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E.T.

2012年12月07日 21時51分30秒 | 洋画1981~1990年

 ☆20周年アニバーサリー特別版(2001版)を観たとき

 こんなことをおもった。

 今は無き松竹セントラルで上映された1982年からもう何年経ったんだろう?

 公私ともにいろいろとお騒がせだったドリュー・バルモアも面影がよく残ってる。いや、それにしても、E.T.が倒れて緊急処置を施されるまで、ほとんどの大人は顔が見えないとかいうのは気がつかなかった。こうした演出が色褪せずに観られるんだから、やっぱりこの作品は凄いのかもしれない。

 けど、そんなことはさておき、当時、ぼくは新米の社会人で、その後、松竹セントラルの近くに引っ越した。今ではあのあたりはまるで変わっちゃったけど、松竹セントラルのことをおもいだすたびに昔住んでた部屋がまぶたの裏に浮かんでくる。ま、そんな話はどうでもいいか。

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夫婦善哉

2012年12月07日 02時44分19秒 | 邦画1951~1960年

 ◎夫婦善哉(1955年 日本 121分)

 監督 豊田四郎

 出演 森繁久彌、淡島千景

 

 ◎法善寺横丁に行きたい

 行ったからといってどうなるものでもないんだけど、ともかく一度くらいは訪れて夫婦善哉を食べてきたいなと、そんなふうにおもわせてしまう魅力がこの映画にはあるんだね。

 ただ、いったいぜんたい、このどうしようもない放蕩息子のどこが好きで、なんでここまで愛人の芸者が尽くすのかがわからない。まるでわからないんだけど、まあ、男女の仲というものはそういうものなのだろう。それでいいのだといわれているようだし、これでいいのだと納得してしまう。

 なんにしたところで、役者全員が実に達者で、流石豊田四郎というところなんだろうね。

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アレックス・ライダー

2012年12月05日 21時44分11秒 | 洋画2006年

 ◇アレックス・ライダー(2006年 ドイツ、イギリス、アメリカ 94分)

 原題 Alex Rider : Operation Stormbreaker movie poster

 監督 ジェフリー・サックス

 出演 ユアン・マクレガー、アリシア・シルヴァーストーン、ミッキー・ローク

 

 ◇ユアン・マクレガー、早々に退場

 おもいきったオーディションしてアレックス・ペティファーを主役にして、さらにキャスト費をかけて大物を脇にならべ、アレックス・ペティファーをスターダムに押し上げようとしたのはわかるんだけど、その必要がどこにあったんだろうって、おもわず首をかしげる。

 伯父の仇に救われたばかりか取り逃がしてしまうとかって、中学生版OO7の続編を作ろうとしたのかどうかわからないんだけど、苦心ばかりが見え隠れしちゃうのは悲しい。ことに悪巧みもいまひとつぼやけてしまったような感じだし、やっぱりあれだね、観客に迎合したような姿勢がなんともね。

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あしたのジョー(1970)

2012年12月04日 01時14分40秒 | 邦画1961~1970年

 △あしたのジョー(1970)

 監督 長谷部安春

 出演 石橋正次、辰巳柳太郎、高樹蓉子、中山昭二、小松政夫

 

 △東都バスと永代橋

 力石戦まで上手にコンパクトに纏めてるけど、良くも悪くもそれだけで、それ以上でもそれ以下でもない。

 というよりなんだか悲しくなった。ラスト、暴漢らにいきなり殴られて翌朝ぴくりと拳が握られるだけなんて、虫プロ版の方が数段良いし、それは予想のついたことではあるけど、なんかね。予想を裏切ってほしかったけど、でも、石橋正次は頑張ってる。ロケ場所、危険すぎだぜ。

 ちなみに、石橋正次には中学生の頃かなり肩入れしてた。当時、まわりの連中は石橋正次というと『飛び出せ!青春』だったんだけど、ぼくはそうじゃなかった。『打ちこめ!青春』ってのがあって、剣道をしてるちょっぴり斜に構えた高校生の役だった。それと『アイアンキング』ではアイアンキングに変身する超古代の部族の末裔だった。もちろん『おれは男だ!』の暢気な不良も印象深かったけど、そんなことから石橋正次の『夜明けの停車場』と『鉄橋をわたると涙が始まる』はよく聴いた。ま、思い出のかけらだけどね。

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バグダッド・カフェ

2012年12月01日 22時26分41秒 | 洋画1981~1990年

 ◇バグダッド・カフェ(1987年 西ドイツ、アメリカ 95分)

 原題 Out of Rosenheim

 英題 Bagdad Café

 監督 パーシー・アドロン

 出演 マリアンネ・ゼーゲブレヒト、キャロル・クリスティン・ヒラリア・パウンダー、ジャック・パランス

 

 ◇Calling you

 ラスベガス郊外モハベ砂漠。

 そこでけだるさの極致のような『Calling you』が流れるまま、太っちょ独女性と負けん気アフリカ系米女性の友情話が淡々と語られてゆくのは、なんともいえない雰囲気が味わえる。いや、たしかにこうした非日常のような日常を追いかけた物語はそれはそれで充分に楽しめるし、これ以後の淡々とした映画の走りとなったのもよくわかるんだけど、もともと気持ちに余裕のない身なのでちょっとばかり端折りたくなったのもまた事実だ。

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