◇三度目の殺人
誰を裁くかは、誰が決めるんですか?だっけ。
うん、おもしろかったよ。
役所広司じゃないと物語が成立しづらいかな。上手だね。
◇三度目の殺人
誰を裁くかは、誰が決めるんですか?だっけ。
うん、おもしろかったよ。
役所広司じゃないと物語が成立しづらいかな。上手だね。
△ちょっと今から仕事やめてくる
調布銀座がロケ地ってことはわかった。
ていうよりもはやこの最初の現場で早くも福士蒼汰の正体が神仏か幽霊あたりだってことを匂わせようとするんだけどそれからあとが長いんだ。喜劇なのか感動させようってしてるのかわからない不安定な話はいいとして、どうにものろい。演技も編集ものろい。鈍すぎる。このテンポはきついぞ、成島出監督。
ブログを見つけて、幽霊かもとおもって、対面して幽霊だよといわれ、自殺しかけたのを助けてくれたお礼をいってようやく会社を辞めて、blogのあるじにメールをいれるんだけど、話はここでようやく展開する。遅すぎるなあ。ここまでで1時間半。
双子ってのはバスに乗ってるのを目撃したときなんとなく想像されるんだけどね。小池栄子だけが妙に上手に見える。これは演技力が足りんのか演出の狙いなのかよくわからん。バヌアツに行くことが人生の幸福につながるかどうかはわかんないけど、これって『天国にいちばん近い島』とどう違うんだ?
そもそもバヌアツにさっさかさ~っていけるくらいブラック企業が給料くれてたんか?ふしぎだ。
◇海辺のリア(2017年 日本 105分)
監督・脚本/小林政広 音楽/佐久間順平
出演/仲代達矢 黒木華 原田美枝子 小林薫 阿部寛
◇一文字秀虎か!?
舞台だね。
仲代さんのひとり舞台みたいなもので、阿部たちの陰謀と黒木華の献身とかは添え物にしか見えない。
黒澤明の『乱』がおもいだされるのは当然なんだけど、なんだかあざとすぎる気もしないではない。とはいえ、仲代さん、元気だね。気合と眼力はさすがだわ。役者根性の塊だな。
◇カメラを止めるな!(2017年 日本 97分)
監督・脚本・編集/上田慎一郎 音楽/鈴木伸宏 伊藤翔磨 永井カイル
出演/濱津隆之 真魚 しゅはまはるみ 浅森咲希奈 どんぐり 吉田美紀 合田純奈
◇芦山浄水場
ゾンビドラマ『ONE CUT OF THE DEAD』37分はよくおぼえてるんだけど、後半は忘れた。
でも、楽しそうな現場だろうなあって感じはした。自主制作映画はそうでなくちゃね。
◇DESTINY 鎌倉ものがたり(2017年 日本 117分)
監督・脚本/山崎貴 音楽/佐藤直紀
出演/堺雅人 高畑充希 堤真一 要潤 鶴田真由 薬師丸ひろ子 田中泯 三浦友和
◇西岸良平『鎌倉ものがたり』より
ふ~ん、山崎貴って昭和時代が好きなんだね。単純にそうおもってしまった。たぶん、ぼくと同時代の人なんだろうけど。
ま、それはともかく、黄泉の国へ向かう江ノ電が「げんせ」っていう駅から浜辺をゆくんだけど、ぼくは波打ち際へ向かって線路が途切れてるから、その先は波を越えて行くんだとおもってた。でもちがってたな~。
◇勝手にふるえてろ(2017年 日本 117分)
監督・脚本/大九明子 音楽/高野正樹
出演/松岡茉優 北村匠海 渡辺大知 石橋杏奈 趣里 前野朋哉 古舘寛治 片桐はいり
◇イチとニ
脳内召喚という語句は新鮮な印象を受けたんだけど、まあ、そうね、勝手に召喚してろっていう感じだった。
とはいえ、26歳のOLの下手な恋愛を追う物語はたくさんあるんだろうけど、衣裳の多さに「これはないだろ」とはおもいつつも、あとはなんとなく現実的な印象は受けた。もちろん、現実の26歳の子たちがどんなふうに観ているのかはわからないけどね。
ただ、処女であるかないか、それが知られてしまうことに恥ずかしさと怒りを覚えるかどうかってことは、ぼくにはよくわからない。
◇彼女がその名を知らない鳥たち(2017年 日本 123分)
監督/白石和彌 音楽/大間々昴
出演/阿部サダヲ 蒼井優 松坂桃李 村川絵梨 赤堀雅秋 赤澤ムック 中嶋しゅう 竹野内豊
◇えらいことになっちゃうよ
まったく中身を知らないで観ていたものだから前半のだるさといったらなくて、ああ、なんでこんな共感度0の同棲カップルの話を観ちゃったんだろうっていう後悔だけに包まれてたんだけど、途中から、あれ、これってミステリなの?とかっておもったときから、なんとなく観られた。
ただ、まあ、予測された範囲をまるきり逸脱せずに最後まで往っちゃったのはなんだかね。ていうより、途中から阿部サダヲのいろんな言動と行動がちょっとわかりすぎる伏線になってる分、これはたぶん製作者側の観客に対する優しさなのかもしれないねっておもうことにした。
△本能寺ホテル(2017年 日本 119分)
監督/鈴木雅之 音楽/佐藤直紀
出演/綾瀬はるか 堤真一 濱田岳 平山浩行 風間杜夫 高嶋政宏 近藤正臣 八嶋智人 宇梶剛士
△ワンパターン本能寺タイムスリップ
なんで、いつもタイムスリップすると本能寺なんだ?
そうおもうのは僕だけなんだろうか。
それも、いつも出会うのは織田信長だ。どうして明智光秀のところへタイムスリップしないんだろう。で、おいおい、あんた、敵は本能寺にありっていうつもりだろう?って訊かないんだろう。たまには、ちょっとくらいひねった物語を見せてくれないか。
と、ここで書いたから、この後、明智光秀のところへタイムスリップした物語が出てきたら、ぼくの入れ知恵です。
で、このたびのタイムスリップ本能寺だけど。
やりたいことの見つからない教員免許だけ持っている綾瀬はるかが申し込まれるままに結婚へと引きずられていく中、本能寺の変に遭遇して信長からやりたいことはないのか、人間はやりたいことができたのだとわかればもうなにもいらなくなるのだ、それをして人生の満足というのだ、とだけ教えられて結婚もやめて教員になっていくという、たったそれだけのために本能寺に時間跳躍するという映画だった。
ま、見る前からわかってたけど。
良かったのは、料亭のロケセットと近藤正臣の金婚式の挨拶だったな。
この監督の作品は『プリンセス・トヨトミ』の方がおもしろかったな。どちらも似たような雰囲気だけど。