△僕の彼女はサイボーグ(2008年 日本 120分)
監督・脚本/郭在容 音楽/大坪直樹
出演/綾瀬はるか 竹中直人 小日向文世 伊武雅刀 桐谷健太 吉高由里子 遠藤憲一
△これってつまり『時計仕掛けのソフィア』じゃん
郡上八幡のロケは素敵だけど、感覚的についていけない。
ペットの鍋、万引き、京劇のぶち壊し、窓ガラス割、サイボーグ売買…それらを面白いとは思えないし、ビルが崩れる画は凄いけど壊れる腰下も生理的にダメだわ。
△僕の彼女はサイボーグ(2008年 日本 120分)
監督・脚本/郭在容 音楽/大坪直樹
出演/綾瀬はるか 竹中直人 小日向文世 伊武雅刀 桐谷健太 吉高由里子 遠藤憲一
△これってつまり『時計仕掛けのソフィア』じゃん
郡上八幡のロケは素敵だけど、感覚的についていけない。
ペットの鍋、万引き、京劇のぶち壊し、窓ガラス割、サイボーグ売買…それらを面白いとは思えないし、ビルが崩れる画は凄いけど壊れる腰下も生理的にダメだわ。
△ハチ公物語(1987年 日本 107分)
監督/神山征二郎 音楽/林哲司
出演/仲代達矢 八千草薫 柳葉敏郎 石野真子 山城新伍 長門裕之 田村高廣 井川比佐志 山本圭
△薄情さが主題?
ラストカットの薄情さったら無い。
よく知られた犬が駅前で雪に埋もれて死んでいるのに無視とかってありなんだろうか。登場人物もどれも薄情な印象を受けるのはどうしてだろう。日本人のペット観を皮肉った物と考えながら観てみると、なんも考えてないお涙頂戴物とは違って見えてくるような気もする。
もしかしたら神山征二郎はそういう感想を抱かれるのを百も承知の上で、この大皮肉劇を撮ったんじゃないかとさえおもえちゃうわ。
◇サラリーマン忠臣蔵(1960年 日本 100分)
監督/杉江敏男 音楽/神津義行
出演/三船敏郎 森繁久彌 加東大介 小林桂樹 池辺良 司葉子 団令子 新珠三千代 草笛光子
◇東宝サラリーマン映画100本記念作品
だから上映時間も100分ちょうどなのか?
ま、そんなことはともあれ、和洋折衷の音楽は秀逸だね。
三船敏郎もシブくてカッコイイし。いやまったく、高度成長期のサラリーマンは忙しい筈なのに呑気だ。バーやクラブがきわめて機能的に使われていた時代で、風俗を観るには実に手頃な映画だ。
オープンの交差点の真上からの撮影は、なんか嬉しくなってくるしね。
◇天国の本屋~恋火(2004年 日本 111分)
監督/藤原哲雄 音楽/松任谷正隆
出演/竹内結子 玉山鉄二 香里奈 新井浩文 香川照之 原田芳雄
◇この世とあの世の間には
本屋の主が花火大会に現れたり、死んでもない人を天国?に連れてきたりと、特殊な能力を発揮するのに違和感がある。でもそれをいいだしたらおしまいなわけで。
和火は見事だったけど、香川照之の巧さが目立ちすぎてるきらいがないでもない。
あ、それと組曲の完成が判りにくいのと音楽が印象薄かな。
◇武士の一分(2006年 日本 121分)
監督/山田洋次 音楽/冨田勲
出演/木村拓哉 檀れい 笹野高史 坂東三津五郎 岡本信人 左時枝 桃井かおり 緒形拳
◇飯炊き女
さすが山田洋次らしく非常に丁寧な撮り方で好感は持てる。
でも、藩士の生き方がことさらカリカチュアされてしまっているような印象も受けた。まあ、これはぼくがそう感じたってだけのことで、一般的な感想じゃないのはわかってるけどね。
そんなことより、不義が匂ってきた時の妻の臀部を舐めるようなカメラは巧みだ。
なぜか、街の灯を思い出した。
◎ビデオドローム(1983年 カナダ 89分)
原題/Videodrome
監督・脚本/デビッド・クローネンバーグ 音楽/ハワード・ショア
出演/ジェームズ・ウッズ デボラ・ハリー レスリー・カールソン
◎すべては過去の物
公開当時、ブラウン管もビデオもブロンディも過去の物になるとはおもいもよらなかったんだけど、当時、ぼくらにとってこの作品は今でいうカルト・ムービーだった。ブロンディのボーカルだったデボラ・ハリーが映画初出演ってのもあって、その魔力を秘めたような顔と演技がなんともいえず官能的だった。
まあおもってみれば、この作品からクローネンバーグに魅せられてしまったわけで、難解という言葉だけではやっぱり不十分で、官能的な難解さというのがやっぱりいちばんいい。
ビデオの世界に捕り込まれるというのは、つまり、ビデオそのものが人格をもってその精神世界を構築していて、そこへ現実の肉体を持った者をひきずりこんでしまうことができるようになってしまうわけで、魑魅魍魎の世界にもはやどうしようもなく惹かれてしまう人間の性っていうのはこういうもんなんだろうなって、単にそれだけのことなんだけれどもね。
◎白いカラス(2003年 アメリカ 106分)
原題/The Human Stain
監督/ロバート・ベントン 音楽/レイチェル・ポートマン
出演/アンソニー・ホプキンス ニコール・キッドマン ジャシンダ・バレット
◎フィリップ・ロス『ヒューマン・ステイン』
西暦1998年、アメリカ合衆国マサチューセッツ州。
スプークなる隠語使用によって差別主義者とされる恐ろしさに加え、立身の為にアイデンティティを捨てる者と過去と夫の執拗な呪縛から逃れようとする煙草依存者の悲哀と辛酸が雪に閉ざされた景色の如く冷え冷えしみじみとしてる。
それにしてもアンソニー・ホプキンスはうまいな。
「スプーク」
といったときのアップは忘れがたい。
◇大統領の陰謀(1976年 アメリカ 138分)
原題/All the President's Men
監督/アラン・J・パクラ 音楽/デビット・シャイア
出演/ダスティン・ホフマン ロバート・レッドフォード ジェーン・アレクサンダー
◇ウォーターゲート事件
事件に対する姿勢と興味が、日本と米国ではかなり差がある。まあそんなこともあって説明不足な印象を受けちゃうのは仕方ないかもしれない。そんなところが政治をあつかった映画の難しい所なんだけど、絵作りも往年の映画らしく引きに徹している分、物足らなさもすこし感じる。
とはいえ、主役ふたりの役作りが今も光ってるけどね。
◇2012(2009年 アメリカ、カナダ 158分)
原題/2012
監督/ローランド・エメリッヒ 音楽/ハラルド・クローサー トマス・ワンダー
出演/ジョン・キューザック アマンダ・ピート ダニー・グローヴァー ジョージ・シーガル
◇ノアの方舟
映像はやっぱりエメリッヒで、まあそれはさておき、ハリウッド映画は大概夫婦が離婚してるか別居してるかで子供を送っていくか見送るかで始まり家族か夫婦が復活して終わる。さすが飽きる。
で、古代マヤの暦を解釈したものの中に、2012年の冬至あたりに人類が滅亡するとかいう人間がいて、まあそれなりに世界で知られた話題だったんだけど、マヤの伝説をしのぐために考え出されるのが方舟計画ってのが、いかにもキリスト教圏っぽいっておもっちゃうんだけど。