◎ラスト・ショー(1971年 アメリカ 118分)
原題 The Last Picture Show
監督 ピーター・ボグダノヴィッチ
出演 シビル・シェパード、ティモシー・ボトムズ、ジェフ・ブリッジス、ベン・ジョンソン
◎1950年、テキサス州アイリーン
青春っていうやつは誰もが経験するものだから、たとえば、その町の人々にとっては終わったものではなく、自分はもとより自分の子供や周りの連中もひっくるめて次なる青春をもとめて暮らしていくものなんだよっていうのが、もしかしたらこの作品の主題かもしれないね。
でなければ、年増の人妻クロリス・リーチマンが、ラストカットで、ジェフ・ブリッジスの出征とサム・ボトムズの信じられないような無責任な轢殺に絶望して自分の過ちを謝りにきた不倫相手ティモシー・ボトムズの手をにぎって「もういいのよ」というはずがなく、またベン・ジョンソンとその昔に不倫していたエレン・バースティンがしみじみと町と自分たちの過去を回想する場面が印象的なはずがない。
子供を生むのは親だけど育てるのは町なんだぜっていう感覚がよくわかるな~。