◇D.O.A. 死へのカウントダウン(D.O.A.)
DOAは警察用語のDead On Arrival 到着時死亡。
学生の処女作を読んだ為に盗作発表しようとする親友に毒を飲まされ、48時間後に死ぬ男が殺された学生の父親に夫殺しの罪をなすりつけていた女理事長に狙われても、反対に追い詰めるという筋はいいんだけど、緊迫感がまるでない。シャーロット・ランプリングとメグ・ライアンが出てるっていうのに、もう、なんにも覚えていられないくらいのはちょっとつらい。
◇D.O.A. 死へのカウントダウン(D.O.A.)
DOAは警察用語のDead On Arrival 到着時死亡。
学生の処女作を読んだ為に盗作発表しようとする親友に毒を飲まされ、48時間後に死ぬ男が殺された学生の父親に夫殺しの罪をなすりつけていた女理事長に狙われても、反対に追い詰めるという筋はいいんだけど、緊迫感がまるでない。シャーロット・ランプリングとメグ・ライアンが出てるっていうのに、もう、なんにも覚えていられないくらいのはちょっとつらい。
◇ティンカー・ベル (Tinker Bell)
ウィンディに出会うまでの物語なのね。
物作り妖精ティンカーベルの誕生秘話のなかったことがそもそも不思議なんだけど、メインランドに行けない物作り妖精として生まれた不満が春の訪れを台無しにするけど、誰も直せないオルゴールを直して自信を得てゆくっていう筋立てはなんとも愛らしい。
◇陰日向に咲く
題名と内容がちぐはぐ。
慎ましやかに咲く事の美しさを語ろうとするのなら、これは違う気がするな。
複層した世界が互いに繋がる筋立ての妙は認めるんだけど、描かれているひとびとの特殊な世界と事情は日本の陰日向のひとびとと大きな乖離があるんじゃないだろうか。
◎土方歳三 燃えよ剣(1966年)
TV版と挿入曲が同じなんだけど、これって松竹作品なんだよね?
東映太秦の作品なら音楽の流用もわかるんだけど、のんきな時代だな。
で、内田良平演じる七里研之助と『丹虎』で戦うのはいいとしても、小林哲子演じる九条家に奉公した神官猿渡家の娘の佐絵を裸に剥いて拷問した後に、歳三にだけ話があるとして池田屋を教えるとかってくだりはどうにもいただけない。非情さ故の過ちってことにする脚本はちょいと残念だな。加藤泰と森崎東と長谷部利朗の三人がかりの脚本なんだけどね。
◇アイアンマン2(Iron Man 2)
ラストの場面は3の予告なのか?
役者陣は、適役ながらも、スカーレット・ヨハンソンの殺陣はマトリックスみたいで、ミッキー・ロークはロシアの天才化学者には見えなくてやっぱりプロレスラーだな、笑。とはいえ、妙ちくりんな演技陣のおかげもあってか、ロバート・ダウニー・ジュニアの好色と難病が複雑にからみついた主役像ができあがってる気はするね。
◇魂萌え!
萌えない…。
急死した夫の浮気、愛人との蕎麦屋経営発覚、息子の相続欲、娘の我儘、立川のカプセルで詐欺まがいの出会い…に怒り、自分を変えたいと不倫も経験していくんだけど、肝心な映写技師をめざしていくときの萌え度がほとんど感じられないのは、致命的に辛い。
◇ゲーム(The Game)
なるほどゲームなんだからといわれれば、こういう世界もありかと思えるけど、ラストの判ってしまった映画をまた見たいかといえば疑問だ。
だとすると、CRSという巨大な組織がありそれに小さな男が戦いを挑んだ方がたとえ敵わないにしても格好いいような気もする。
デビッド・フィンチャーとマイケル・ダグラスでもこういう映画になっちゃうのかなあ。
まあそれはさておき、マイケル・ダグラスが父親の享年に自分が達したとき、なんとなく死についておもいをはせるようになるのは、よくわかる。けっこう、父親の死の年齢というのは、息子にとっては気になるものなんだよね。だから、その年齢になったとき、ここを越えることができれば、自分は父親よりも一歩上を行けるようになったとおもうのかな。
☆落下の王国(The Fall)
監督のターセム・シンは映像のすごさよく知ってて、その作り方もしっかり心得てる。処女作の『ザ・セル』もそうだし、この作品もそうだ。
看護婦と姫の役を演じたジャスティン・ワデルの綺麗さといったらないんだけど、怪我で入院したスタントマンが自殺しようと劇薬を持ってこさせるため、少女に即興の作り話をする内に自分の話にのめり込み、その果てに精神的に復活してゆくっていう作るなんだけど、作り話が見事な叙事詩になる構成と石岡瑛子の衣装もまた凄い。
◎ブラック・ダリア(The Black Dahlia)
動機の解明と説明が不足してるような気もするけど、そこはそれ、ブライアン・デ・パルマだから。
時代に拘った絵作りに拘り過ぎな気もするけど、そこれはそれ、やっぱりデ・パルマだから、クレーン撮影のさすがな見事さに脱帽してるしかない。
とはいえ、3人の主役の背徳と感情、ポルノ女優と同じ顔をした両刀使いの金持ちの娘とその両親の異常な性格と愛憎、これはもうすこし出そうという努力はしてほしかったかなあ。ただまあ、この作品はジェイムズ・エルロイのロサンゼルス4部作の第1部で『L.A.コンフィデンシャル』が第3部ってことだから、また合わせて見直さないとあかんね。そうおもいつつ、何年も経った。
☆ザ・セル(The Cell)
映像と衣装は、まさに現代アート。
夢に入るのは素敵で、こういう物語の構図がそもそもお気に入りで、くわえて、夢である事に拘った動きまで演出しているのはじつに凝ってる。
ただ、最初の資産家の息子と後の犯人の幼年時代とリンクできなかったのか悔やまれるし、水槽に至る過程も小児精神科医のジェニファー・ロペス自身が押していかないとね。物語がやや弱い分、映像詩になっちゃってる。だから、いまひとつ、批評がかんばしくないのかもしれないな。
◎プリンス・オブ・ペルシャ 時間の砂(Prince of Persia: The Sands of Time)
ジェイク・ギレンホールもジェマ・アタートンもご贔屓の役者だから、なんとなくうれしい。
毛利元就の三本の矢の故事みたいに、兄弟の軋轢と末っ子の奮迅と恋、そして身内の裏切りで危機を乗り越え大団円へと加速っていうなんのてらいもない真っ向勝負の物語は、いかにもハリウッド的筋立てなんだけど、映像と音楽は凄い。ジェイクにいたっては、ほんとにペルシャ人に見えてくるから、まじ、たいしたもんだ。
とはいえ、砂時計に剣を突き立ててからの佳境は、なんともご都合主義なんだけどね。