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☆=☆☆☆☆☆
◎=☆☆☆☆
◇=☆☆☆
△=☆☆
▽=☆

ハリー・ポッターと炎のゴブレット

2024年01月04日 22時58分39秒 | 洋画2005年

 ◎ハリー・ポッターと炎のゴブレット(Harry Potter And The Goblet Of Fire)

 

 なんか『小さな恋のメロディ』みたいな雰囲気になってきたなあ。

 どうしても、青春映画になってゆくのは仕方のないことなんだけど、仲良しだったのが急に恋に移行していくのが唐突にすら感じる。少年から大人へなってゆくにつれて魔法から超能力へ移行してるようなのとはちがうんだけどなあ。それにしても、レイフ・ファインズの鼻の造形はなかなか見事なもので、こういう特殊メイクもあるかあって感心しちゃったわ。

(以上、2011-02-22 23:30:07)

 

 ゴブレットがメインだってことはよくわかるんだけど、これまでのような謎解きの面白さや魔法世界のさまざまな印象が活劇で薄れちゃってるような気がしてならない。たしかに派手な競技で映画向きってことはわかるんだけどね。ところで、そうか、このマイク・ニューウェルって監督は『ガーンジー島の読書会の秘密』の監督なのか。なるほど、雰囲気の異なる物語に仕上がってるわけだ。

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シリアナ

2023年01月24日 02時24分08秒 | 洋画2005年

 ◎シリアナ(Syriana)

 

 中東の架空の国シリアナの石油の利権をめぐる物語なんだけど、もはやこの時代の中国はまるで違った国になっちゃってるから、CIAの暗躍もあってアメリカに牛耳られて利権をすべて吸い取られちゃうことに我慢がならないっていう正義感の物語は成立しにくくなってる。

 現代の縮図を一国で、しかもグランドホテル形式でやろうっていう試みはわからないじゃないけど、ほんと、鮮度を失っちゃうときついな。

 ただ、ジョージ・クルーニー、この映画のために15キロ肥えたっていうのはよくわかるけど、肥える意味はあったんだろうか?まあ、アカデミー賞もらったからいいか。マット・デイモン、クリストファー・プラマー、クリス・クーパー、ウィリアム・ハート、マーク・ストロング、すごいな。これ、みんな、クルーニーのキャスティングなんだろうか。たいしたもんだな。

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ミュンヘン

2022年09月29日 01時55分50秒 | 洋画2005年

 ◇ミュンヘン(Munich)

 

 なんといっても、キャストが豪華だ。スピルバーグのおかげなのかなっておもってしまいそうになるほど贅沢なキャスティング。エリック・バナ、ダニエル・クレイグ、ジェフリー・ラッシュ、マチュー・アマルリック、モーリッツ・ブライプトロイ、マイケル・ロンズデール、そしてなんといっても陰毛までさらけだした死体の演技までこなしたマリ=ジョゼ・クローズ、いやあ、堪能したわ。

 ただ、長い。

 パレスチナの過激派集団『黒い九月』のミュンヘン五輪の襲撃、つまり宿舎の中でふたり殺され、人質にされてヘリコプターに乗せられた9人がすべて殺害されるっていう残酷さに対する復讐をモサドが挑んでいくものの、やがて殺し殺されることに疑問を持ち始めるっていう筋立てはよくわかるんだけど、長すぎてね~。モサドの「神の怒り作戦」を担当するのは5人の専門職なんだけど、ときどきフラッシュバックで表されるミュンヘンの襲撃で殺されるのは11人、黒い九月の襲撃メンバーも11人と、このあたり妙にこんがらかるわ。

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ジャーヘッド

2022年07月23日 00時32分06秒 | 洋画2005年

 ◇ジャーヘッド(Jarhead)

 

 海兵隊に入隊したのはいいけどイラクに着いてからだらだら点描がつづくのは耐えられなくなる。

 兵士のひとりが女房エミリー・ブラントのカメオ出演としておもえない酷似女優から送られてきたディア・ハンターをビデオにかけると隣の旦那とバックでしてるところが映される。兵士は俺の女房だと叫び家に帰りたいと喚くがエミリー・ブラントは「これでおあいこよ」という。犯罪歴を隠して入隊していた相棒が大騒ぎで海兵隊の焼き印を捺される。帰国したら除隊しなければならずだから仲間だという証のためだ。もちろん相棒は泣く。おもしろいのはこれらの場面くらいだ。

 いつものようにいきなりぶちきれるジェイク・ギレンホールとジェイミー・フォックスとクリス・クーパーは上手だけど、90分経ってようやく物語が始まるのはいただけない。戦闘場面がたくさん要るとはいわないけどさ。ま、サム・メンデス演出の映像センスは認めるけどね。

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奥さまは魔女

2022年06月21日 23時55分18秒 | 洋画2005年

 △奥さまは魔女(Bewitched)

 

 これはあかん。つまらん。

 むかしなつかしテレビの『奥さまは魔女』に囚われてるのは仕方ないけど、その場しのぎの軽いおとぼけでお茶を濁す感じで観ていてつらくなってくる。ニコール・キッドマンだけが売りの映画でしかないな。ノーラ・エフロンもこの演出を任されたのはかなり辛かったろうなあ。

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情痴アヴァンチュール

2022年06月06日 01時53分38秒 | 洋画2005年

 △情痴アヴァンチュール(Une Aventure)

 

 予告編がおもしろいだけで、主人公の恋人と夢遊病の女が似ててよくわからん。こんがらかるわ。

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ナイロビの蜂

2022年05月27日 21時58分34秒 | 洋画2005年

 ☆ナイロビの蜂(The Constant Gardener)

 

 ふしぎなくらい、ものすごくこの映画が好きだ。すべてをおぼえてるわけではないんだけど、なんか魅かれる。といっても、ジョン・ル・カレの小説を読んだわけでもないし、これから先も読むことはないだろうから、たぶん、筋立てに魅かれてるわけではないんだろう。もちろん、レイチェル・ワイズはぼくのダントツご贔屓の女優なんだけど、まあそれしかないだろうなあとおもいつつも、この重層的な作りがいいんだなあ。しかし蜂の一刺しはわからないでもないけど、自分の命のひきかえってのはぼくにはおもいつかない。

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シンデレラマン

2022年04月07日 12時17分05秒 | 洋画2005年

 ◎シンデレラマン(Cinderella Man)

 

 どうしても『ロッキー』をおもいだしちゃうんだけど、それはさておき、ジム・ブラドックの実話を映画化した分、リアリティはあるし、たった一本で栄光と転落と極貧と復活と家族愛のすべてを描いているところは『ロッキー』と違う。スタローンはシリーズでそれを描いたから。

 それにしても、ボクシングという範疇だけでなく、これがどんな仕事でも似たような情況はあるわけで、実は普遍的な命題を物語にしていることがひしひしと伝わってくる。ロン・ハワードの演出もあるんだろうけど、ラッセル・クロウやレニー・ゼルウィガーやポール・ジアマッティの演技もあるんだろうね。

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コンスタンティン

2022年02月07日 20時17分24秒 | 洋画2005年

 ◇コンスタンティン(Constantine)

 

 ほお。この監督フランシス・ローレンスって『ハンガー・ゲーム』の監督なのね。で、これがデビュー作だなんて、とてもそうはおもえない。けっこう熟練した人が撮ったんじゃないかって気がしたんだけどね。まあ、だから、肺がんなのに煙草を喫い続ける主人公っていう設定を観たりすると、どことなく青臭い突っ張った感じがあるのか~って納得はするけど。

 まあそれにしてもこのハーフ・ブリードっていう現世と天国と地獄をつなぐ役割をもった人間のかたちをした連中っていう設定は上手に作ったもんだとはおもう。で、人間でありながら死にそうなためかハーフ・ブリードになってる悪魔祓いのキアヌ・リーブスをはじめ、ほかの役者たちなんだけど、いやいやいや、ごひいきの人達ばかりなんだよ。

 刑事とその妹で精神を病んでる妹のレイチェル・ワイズ、天使側のハーフ・ブリードのティルダ・スウィントン、キアヌの運転手のシャイア・ラブーフ、悪魔サタンのピーター・ストーメア、まあなんて嬉しいんだろうって感じだったけど、悪魔側のハーフ・ブリードのキャビン・ロスデイルって役者っていうよりロック歌手なんだね。

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白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々

2018年03月29日 16時26分01秒 | 洋画2005年

 ◇白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々(2005年 ドイツ 120分)

 原題/Sophie Scholl – Die letzten Tage

 監督/マルク・ローテムント 音楽/ラインホルト・ハイル

 出演/ユリア・イェンチ アレクサンダー・ヘルト アンドレ・ヘンニッケ

 

 ◇1943年2月22日

 反ヒトラーのビラをミュンヘン大学のホール内に撒いていくところだけ緊迫感があったものの、あとはひたすら取り調べられてるだけで飽きる。制作者としては佳境の裁判で当時のドイツ国民の心を表したかったんだろうけれども、なんか舞台劇を見てる感じで、やっぱり飽きる。

 とはいえ、このヒロインのゾフィー・マグダレナ・ショルは実在の女性で、小説『天国の門』にも登場したナチス時代の白バラ抵抗運動のメンバーのひとりだ。

 フォルヒテンベルクの市長の娘に生まれてドイツ少女同盟(BDM)にも参加していた、まあいうなればヒットラー・ユーゲントの女の子版みたいな少女時代を送ったんだけど、兄貴の影響なのか白バラ運動に身を投じて、反ヒットラーのビラをまいたことで捕まり、国家反逆罪に問われて死刑判決を受けて即処刑されるっていう短い人生を送った。

 そういうことからいうと、映画としての展開よりも内容によっていろんな映画祭で評価されたんじゃないかって気がしてくるんだけど、どうなんだろう?

 なんだか、ちょっとな~。

 ちなみに邦題の『~最期の日々』の『最期』の使い方なんだけど、まちがってない?

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キンキーブーツ

2017年07月21日 20時45分29秒 | 洋画2005年

 ☆キンキーブーツ(2005年 イギリス 107分)

 原題 Kinky Boots

 監督 ジュリアン・ジャロルド

 出演 ジョエル・エドガートン、キウェテル・イジョフォー、ニック・フロスト、サラ=ジェーン・ポッツ

 

 ☆イギリス、ノーザンプトン

 ほぼ、実話らしい。

 モデルになったのは、紳士靴メーカーのW.J. Brookes Ltdだそうな。

 その老舗の靴会社が、キンキーブーツつまり女装癖のある男性が履くための極めてセクシーなブーツの開発をする物語で、舞台にもなったりしてるそうなんだけど、ぼくはこの映画のほかには知らない。まあ、知らなくてもいいんだけどさ。ただ、ニッチ市場っていうのは、どんなものにでもほんとにあるんだな~っておもえるし、人間っていうのはすべてを達観して開き直った者がほんとの意味で強いんだなとつくづくおもうわ。

 

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クレアモントホテル

2016年05月23日 20時56分03秒 | 洋画2005年

 ◎クレアモントホテル(2005年 イギリス、アメリカ 108分)

 原題 Mrs. Palfrey at the Claremont

 監督 ダン・アイアランド

 

 ◎これが養老院だったらどうだろう?

 ホテルというものに対する日本とイギリスの感覚の差なのかもしれないし、半世紀も前のロンドンでしか成立しない話なのかもしれないんだけど、実をいえば、そんなことはどうでもいいのかもしれない。だって、お金を積んで入所する養老院でも似たような物語はおそらく成立するんだろうから。ただ、ホテルに長期滞在するというのは決して他人の世話にならないという自立心ある人々の意志ある行動で、そこが老人ホームとはちがってるところだ。

 物語そのものは決して目新しいものではないし、近親者が訪ねてくることをただひとつの生き甲斐にしているホテルの長期滞在者の老人たちにしてみれば、孫が、それもとっても好青年の孫が訪ねてきてくれるなんてのは自尊心をかぎりなく擽ってくれるわけで、そういう狂言が物語をひっぱっていくってのは、いろんな形でこれまでにも語られてきた。ただ、身寄りはあるのに孫たちがなかなか訪ねてきてくなない老人と身寄りがあるのかないのかわからないながらもたぶん孤独なのかもしれないなって風味の小説家志望の青年という組み合わせは、うん、上手に嵌まってたね。

 ちなみに、ローレンス・オリヴィエ男爵夫人のジョーン・プロウライトの相手役になった青年ルパート・フレンドなんだけど、最初観たとき、オーランド・ブルームと間違えた。似てるわ~。ちょっとこちらの方が若くて甘い感じはあるけど、でも似てたわ~。

 

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理想の恋人.com

2016年04月05日 11時49分52秒 | 洋画2005年

 ◇理想の恋人.com(2005年 アメリカ 98分)

 原題 Must Love Dogs

 監督・脚本 ゲイリー・デイヴィッド・ゴールドバーグ

 

 ◇犬好きな人のバツイチ動画

 別にどうってことのないきわめてまともで平々凡々な恋愛映画だとおもうんだけど、なんでこんな普通の映画に、ダイアン・レインやジョン・キューザックやクリストファー・プラマーが出ちゃったのかよくわからん。そもそも、インターネットの出会いサイトにこの3人が登録して結婚相手を探そうとするか?っていう疑問が湧くし、それにバツイチの娘ダイアン・レインを心配している父親のクリストファー・プラマーまでもが登録してとっかえひっかえ彼女を作ったりするか?っていう突っ込みを次から次へとしたくなっちゃったりもする。

 まあこの映画ができた時代はまだまだ出会い系も認知されていなかったのかもしれないし、それなりに良心的な展開も期待されたかもしれないんだけど、でもその後のいろんな事件を見ていると、とてもじゃないけどこの映画のような出会いは期待できないんじゃないかって気になってくる。まちがってるのかな、ぼくは。だったら、その方がいいっておもうんだけどね。

 ただ、この映画の場合、犬がとりもつ恋って感じもあったりして、もともと製作者側の意図はそちらにあったような気がする。だって、ネットなんて出会いのきっかけになっただけで、そのあとの話はまるで関係ないんだもんね。いや実際の恋愛だってそうだよね。きっかけはどうでもよくって、大切なのはそれからなんだから。

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ブラザーズ・グリム

2016年03月12日 19時04分02秒 | 洋画2005年

 ◇ブラザーズ・グリム(2005年 117分 イギリス、チェコ、アメリカ)

 原題 The Brothers Grimm

 監督 テリー・ギリアム

 

 ◇グリム兄弟って題名じゃダメなのかしら?

 ていうか、モニカ・ベルッチの綺麗なこと。至宝とはこのことだね、いやまじで。

 ただ、仕掛けは派手でテンポも悪くないんだけど、いまひとつ入り込めなかったのはやっぱりコメディタッチだったからなんだろうか?現代的といっちゃなんだけど、魔物のトリックを仕掛けて金儲けを繰り返していたグリム兄弟がまじな魔物を退治する破目に陥るという、もう定番中の定番といってファンタジードラマなんだけど、テリー・ギリアムにしては毒が少ないんだよな~。明朗健全だし。

 

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皇帝ペンギン

2015年08月19日 03時14分51秒 | 洋画2005年

 ◇皇帝ペンギン(2005年 フランス 86分)

 原題 La Marche de l'empereur

 英題 March of the Penguins

 監督 リュック・ジャケ

 

 ◇実は2本ある

 というのも、原題の『La Marche de l'empereur』と英題の『March of the Penguins』の場合、映像はおんなじなんだけど、ほぼ言語版と英語版っていうくらいの違いが音にある。

 言語版は役者たちがおのおのペンギンの役になって台詞を発しているのに対し、英語版はモーガン・フリーマンのナレーションでドキュメントとして扱われているからだ。しかも、その英語版がアカデミーのドキュメンタリー映画賞を取っちゃったりしたもんだから、なおさらややこしい。

 ぼくが観たのも、英語版だ。

 でも、台詞があるっていうことはそれなりの物語になってるわけで、まあたしかに筋はできてるけど、となるといったいどこまでが演出なんだよって話になってくる。こういうのって、困るんだよね。とはいえ、もともと、自然の動物を相手にしたドキュメンタリーってのはどこまで演出なのかよくわからないけどさ。

 ちなみに、ぼくはペンギンはまあまあ好きだ。ていうか、なんでか知らないけど、ペンギンの写真集を買ってしまったことまであったりする。あの写真集、どこにやったんだろう。実家のぼくの部屋で本棚に挿し込まれてたりするんだろうか?

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