☆ヘルプ 心がつなぐストーリー(The Help)
観てるうちに『ミシシッピー・バーニング』をおもいだしたけど、1960年当時の黒人差別問題を新卒の女性新聞記者の視点から描くっていうのもありかなっておもった。
ただ、これはエマ・ストーンの物語っていうより彼女は狂言回しで、主人公は黒人メイドのヴィオラ・デイヴィスだったり、オクタヴィア・スペンサーだったりする。エマ・ストーンについては黒人メイドのシシリー・タイソンに育てられたのにその伏線が軽くて物語がかなり進んでから明かされるものだから、最初から黒人問題に理解があるように見える。この筋立ては、ちょっとどうかなあ。導入がちがうんだなあ。博愛な子ってのはすぐわかるようになってんだけどね。
差別しているのに意識が高いとおもっているブライス・ダラス・ハワード一派に対して、ちょっとピントのはずれたことから仲間はずれになってるジェシカ・チャステインの存在は貴重で、たいがい世の中ってのはこういうものなんだなっておもわせるわ。とにかく、うわべをつくろうことの愚かさの話になってるけどね。