ゴッド・セイブ・アス マドリード連続老女強姦殺人事件(Que Dios nos perdone)
いやあ、かなり気を入れて見ちゃったわ。
老女の強姦殺人とかって、心の底から見たくないし、あっちゃいけないものだし、もう、そんな映画とか見たくないはずなんだけど、見ちゃった。で、いやまあ、腕白小僧がそのまま刑事になったロベルト・アラモはまあありがちな人間で、奥さんと別居してるもんだから美人の娘マリア・バリェステロスとふたり暮らしなんだけど、この禿げオヤジが好い。で、どもりの相棒アントニオ・デ・ラ・トーレなんだけど、まじめだとおもってたら冷静スープを持ってきてくれた清掃係の女性が自分に気があると察するや、うしろから抱きすくめ、強姦まがいの姦淫をしかける。まじかよって話で、強姦殺人の物語で、犯人を追いかける刑事にそれはまずくないかっておもったりしつつも、結局、傷を負わせ、逃げ出される羽目になるんだけど、う~む、ロドリゴ・ソロゴイェン監督、これはありなのか?
ま、それはさておき、女たちの集うカフェの聴取のあと、腕白刑事の推理はこうだ。
「アントニア・アルバレスが最初の被害者だ。ふたりは関係を持っていた。彼女に拒まれて殴ったら発作で倒れられ怖くなって強盗を装った。だがアロンソのおかげでニュースにならず安心した犯人は半年後また凶行に及んだ。ベルナルダ。今度は猫にミルクを与える余裕もあった。またニュースにならず人殺しなんて楽勝だと思った。だから3人目のコンチャには派手に暴行した。翌日、新聞にもネットにも何も載っていない。また、誰かが狙われる。誰のせいで?警察だ」
さらに、心理分析がすすむ。もともと、分析官もたいしたことはなくて、老女の膣が潤滑液が枯渇しているところへもって巨大なペニスが乱暴に挿入されているために裂傷をひきおこしているってことから、巨大ないちもつをもった好色爺いの犯行だとかいってたんだけど、そんなはずもないわけで、
「犯人はまちがいなく30〜35歳の白人だ。都心を狙うが郊外に暮らし日常と犯罪を区別、強い存在の母親にトラウマを抱え、老女に愛憎を抱いている。暮らしぶりは中流上位、容姿に気を配る。短気で残虐、体を鍛えていて体力がある。ふだんは穏やかだが親密になると豹変、母親に見立てて老女を殺すが、母親に手はかけない」
なんていう推測がされていって、カメラは、犯人を直接、捉えるようになっていく。
ま、こういう、物語の途中から視点が変わるのもありかな?