◇フリークスアウト(Freaks Out)
サーカスに、いきなり爆撃がある。すごいCGの合成。圧巻だな。映像もだけど場面のつなぎ方がまた凄い。フェリーニの『道』をおもいだすなあ。はじめの音楽も、ニーノ・ロータっぽいし。けど、あとはそうでもないんだけどね。それにしても、デザインが秀逸だ。ピアノのデザインひとつからして違うなあ。
ああ、しかし、そうかあ。イスラエルっていう名前のユダヤ人が仕切ってるアルビノの虫使い、磁石人間、怪力狼男とその彼女になる狼女、電気少女……。これ、サーカス団や、せむし男の仕切っているパルチザンもそうで、つまり、この映画そのものが「不完全な悪魔の村」ってことなのか。つまり、畸形人間の物語なわけだね。
江戸川乱歩をおもいだすけど、それはさておいても、ひとつひとつの場面や設定はおもしろい。けど、全体を見たとき、なんだか漫然としてて飽きるかなあ。ただ、最後のナチスを相手取った戦いは、まるで『ファイヤー・スターター 炎の少女チャーリー』で、いや、すごいCGだったわ。このガブリエーレ・マイネッティっていう監督の才能なのか、それともカメラが優秀なのかどうか、よくわからない。でも、とにかく長いわ。