Kinema DENBEY since January 1. 2007

☆=☆☆☆☆☆
◎=☆☆☆☆
◇=☆☆☆
△=☆☆
▽=☆

エネミー・オブ・アメリカ

2012年09月26日 17時01分50秒 | 洋画1998年

 ◇エネミー・オブ・アメリカ(1998年 アメリカ 140分)

 原題 Enemy of the State

 監督 トニー・スコット

 出演 ウィル・スミス、ジーン・ハックマン、ジョン・ヴォイト、リサ・ボネット、レジーナ・キング

 

 ◇防犯カメラには気をつけないとね

 テロ防止を目的とする通信の保安とプライバシー法案なるものの成立がらみの議員暗殺がそもそもの発端なんだけど、妻の勝負下着を買いにいった男ウィル・スミスが巻き込まれ、元の不倫相手の親父ジーン・ハックマンと事件解決に挑みながらも、マフィアの勘違いが絡んで大団円に突入するという、なんだかスリリングなんだけどこれはちょっとあり得ないんじゃないかっていう筋立てをおもいきり強引な展開と相変わらずのスタイリッシュな画面で一気に見せてしまうのはさすがトニー・スコットとしかいいようがない。けど、絵づくりの才能がありすぎたんだろうか、かれの早逝はあまりにも惜しいな。ただ、ジーン・ハックマンについて『カンバセーション 盗聴』との比較がよくいわれるみたいだけど、それはどうかなあ。

 

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望郷

2012年09月25日 16時35分38秒 | 洋画1891~1940年

 ◇望郷(1937年 フランス 94分)

 原題 Pépé le Moko

 監督 ジュリアン・デュヴィヴィエ

 出演 ジャン・ギャバン、ミレーユ・バラン、フレエル、リーヌ・ノロ、リュカ・グリドゥ

 

 ◇フランス領アルジェリア

 アルジェのカスバが舞台だ。

 それにしても、意外に身勝手なぺぺ・ル・モコ。恋愛映画の傑作ともてはやされたにしては、自分つまりペペ・ル・モコことジャン・ギャバンに身も心も捧げて尽くしてくれる愛人リーヌ・ノロを疎ましがって、カスバにさ迷い込んできたミレーユ・バランとの新しい恋に走って愛人リーヌ・ノロを袖にし、リーヌ・ノロはリーヌ・ノロで袖にされながら嫉妬に狂ってすべてを刑事リュカ・グリドゥにばらして破滅に至らしめた事を後悔するってありか?

 まあ佳境、ギャバンが捕まり、船でフランスへ一緒に渡ろうとしていたミレーユ・バランが現れぬギャバンを待っているところへ、ギャバンの彼女の名を呼ぶ「ギャビー!」だけは格好いいような気もするけどね。

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パッセンジャーズ

2012年09月23日 01時32分24秒 | 洋画2008年

 ◎パッセンジャーズ(2008年 アメリカ 93分)

 原題 Passengers

 監督 ロドリゴ・ガルシア

 出演 パトリック・ウィルソン、デヴィッド・モース、クレア・デュヴァル、ダイアン・ウィースト

 

 ◎現実は何処にあるのか?

 たとえば、リアルな夢を見ている場合は、その場所に居たり物を触ったり人と会話も交わせるけど、結局は一瞬の夢でしかない。けど、意識だけの存在になって現実の場に行ったら、そこにある物はいっさい触れない。

 本作の鍵はそこにあるわけで、実に単純なんだけど、アン・ハサウェイの場合、そのお人好しそうな大きな瞳のまま、自分の置かれている状況に気づかずにいるんだよね、いつまでも。でも、こんな短編小説のような小さな謎をサスペンスに仕上げて引っ張っていくってのは並大抵な腕じゃないっておもうんだけど、どうなんだろう?

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御用金

2012年09月06日 02時50分31秒 | 邦画1961~1970年

 ▽御用金(1969年 日本 123分)

 監督 五社英雄

 出演 仲代達矢、丹波哲郎、中村錦之助、浅丘ルリ子、司葉子、田中邦衛、夏八木勲、西村晃、東野英治郎

 

 ▽三船敏郎、降板

 まあ三船さんと仲代さんの間になにがあったのかはわからないし、三船さんが「あんな寒いところはごめんだ」といったことの真偽もわからない。

 なんにもわからないからそれについてはまあ擱くとしても、作品はとてもではないが褒められたものではない。

 冒頭の烏の件といい、神隠しの謎はすぐにばれ、こけおどしの演出ばかりが優先されるため、御用金の横領をまたするかさせないかというサスペンスに徹底できず、ケレン味ばかりが目立つ俳優の顔芝居に終始してた。よくハリウッドでリメイクされたものだな。ま、個人的な意見かもしれないけどさ。

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ダークナイト ライジング

2012年09月05日 21時47分33秒 | 洋画2012年

 ◎ダークナイト ライジング(2012年 アメリカ、イギリス 165分)

 原題 The Dark Knight Rises

 監督 クリストファー・ノーラン

 出演 クリスチャン・ベール、マイケル・ケイン、アン・ハサウェイ、トム・ハーディ、リーアム・ニーソン、

    マリオン・コティヤール、モーガン・フリーマン、ゲイリー・オールドマン、キリアン・マーフィー

 ◎火の鳥古代篇みたい

 やはり、今回も縦の構図。

 いやまあ、クリストファー・ノーランの癖というのか趣味というのか、ともかく、常にだるまおとしのような構図を得意にしてるんだけど、上下つまり縦の物語構成と演出にいなってる。もちろん、けなしてるわけじゃなくて、ぼくの大好きな方法論で、そういうところからいってもクリストファー・ノーランは贔屓にしてる。

 ところで、マイケル・ケインの夢の語りが最後に効いてる。若き警官の本名が次への展開を予測させるのもだけど、でも、ジョゼフ・ゴードン=レヴィットは果たしてバットマンの後を継ぐんだろうか?

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トータル・リコール2012版

2012年09月04日 19時47分57秒 | 洋画2012年

 ◇トータル・リコール(2012年 アメリカ 118分/130分)

 原題 total recall

 監督 レン・ワイズマン

 出演 コリン・ファレル、ケイト・ベッキンセイル、ジェシカ・ビール、ビル・ナイ

 

 ◇未来でもオーストラリアは植民地なのか?

 1990年のシュワルツェネッガー版は、舞台が火星だったため大掛かりながらも荒削りな印象があったんだけど、こちらは加勢ではなくてオーストラリアな分、なんとなくリアルな世界観があるような気がしないでもない。もちろん、途方もない世界観なんだけどね。

 で、シャロン・ストーンが前に演じてた監視役の偽妻ケイト・ベッキンセイルがストーカーの権化みたいで凄みはあるんだけど、ちょっとね。あと、画作りはさすがに前作よりも好いんだけど、そのCGの精緻さのせいかセットがいかにもセットっぽくなっちゃってるのはなんだかな…。

 いずれにせよ、印象は1990年版の方が濃いかな。

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