◎ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団(Harry Potter And The Order Of The Phoenix)
なんか、幻魔大戦みたいになってきたなあ。
善と悪、神と魔という陰陽の対決は永劫に変わらない物語なんだろうけど、少年の日々を卒業すれば、当たり前のことながら、戦いは真剣かつ深刻なものになってくる。内容が、軍団という戦闘集団の編成によって堅苦しく厳しくなってきて、つまり、物々しさが倍増してきてる分、楽しめるかどうかが微妙なものになってきた。これまでのファンタジー好きなファンはどうおもってるんだろう?
(以上、2011-02-23 16:29:55)
シリーズの第2部の幕開きだとおもうんだけどね。とにかく、ハードな世界になってきた。でも、封切りの頃、ぼくはこの作品を見て、シリーズを見るのをやめた。ダニエル・ラドクリフの相手役っていうか、やがて恋人同士になるんだろうなあって確信していたエマ・ワトソンがそうじゃなかった…っていう衝撃のせいだし、もうひとつ、いきなり登場してきたケイティ・リュウ・ロングが初恋の相手とかって展開になってきたせいだ。裏切られた感があって、それほどこのシリーズに思い込みがあったわけじゃなかったんだけど、それでも僕の中の調和していた予測が破壊された衝撃は大きかった。
筋立てよりも、そんなことが気になるなんて、信じられない話なんだけど、もうひとつはやはりダークさだろうなあ。
デヴィッド・イェーツはこのあと最後まで演出を担当するんだけど、つまり、ハリー・ポッターの後半の監督としてただひとりの人物になるわけで、もはや、かれの世界観になってるのかもしれない。圧縮された物語はそれなりの緊張感があったけど、なんだか荒削りな印象と性的な雰囲気が強くなってて、それがこれまでのファンタジー感を損なってるような気もするなあ。