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☆=☆☆☆☆☆
◎=☆☆☆☆
◇=☆☆☆
△=☆☆
▽=☆

ドクタースリープ

2020年04月30日 00時32分40秒 | 洋画2019年

 ◎ドクタースリープ(2019年 アメリカ 152分/180分)

 原題/Doctor Sleep

 監督・脚本・編集/マイク・フラナガン 音楽/ザ・ニュートン・ブラザーズ

 出演/ユアン・マクレガー レベッカ・ファーガソン カイリー・カラン ジェイコブ・トレンブレイ

 

 ◎40年後のオーバールックホテル

 続編に見えて続編でないというか、シャイニングの子供たちの霊気を吸って生きながらえているヴァンパイア集団トゥルー・ノットとダニーとの対決が主な筋立てになっていかざるを得なかったのが、旧作のフアンとしてはどうにもつらいんだけれども、これがなかったからまたふたたびおんなじことが起こってしまうだけで映画にする必要なんかないんじゃないかってことにもなりかねない。むつかしいな。

 けどまあ、定番というか、物語の常道はまあこんな感じなんだろうなと。

 ラストにどんでん返しが控えていて、ラストカットでさらにひとつどんでん返しを用意してる。女の子が廊下をゆくとき、ジャックを虜にしたときの懐かしい歌が聞こえてきた。あ、この子もそうなるのかとおもっていたら、なんだかそうじゃなくなって…ていう前ぶりはあるものの、結局はそうなるしかないよね。

 ダニーの腐った老婆に捕らえられて扉を閉められる悪夢とおんなじ構図と段取りになるってことは、過去の悲劇というのか、実はジャック・ニコルソンよりも前からずうっとおんなじことが繰り返されてきたんだっていうことになるんだよね、たぶん。

 いずれにせよ、父性の喪失てゆうか、父親は代理があるかぎり続くんだなとおもったわ。

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東方の記憶

2020年04月29日 19時02分14秒 | 洋画2018年

 ▽東方の記憶(2018年 フィンランド 86分)

 原題/Eastern Memories

 監督/ニクラス・クルストルム マルティ・カルティネン

 

 ▽グスタフ・ラムステッド(Gustaf John Ramstedt)の足跡

 言語学者にして初代駐日公使グスタフ・ヨーン・ラムステッド(Gustaf John Ramstedt、1873- 1950)の回顧録を、現在の旅行なんだか出張なんだかよくわからない映像にかぶせているだけで、ここまでつまらないドキュメンタリーも珍しい。

 ところが、ラブホテルのインタビューも入れたベッドの上のただれた雰囲気のシュミーズの女のカットと首筋と乳首を吸ってる男の顔のよく見えない正上位のカットとやはり男の顔のよく見えない騎上位のカットだけは、妙なリアリズムがあって突出してよかったけどね。

 これはいったいどういうことなんだ。

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天才作家の妻

2020年04月28日 11時33分07秒 | 洋画2017年

 ◇天才作家の妻(2017年 スウェーデン、アメリカ、イギリス 101分)

 原題/The Wife

 監督/ビョルン・ルンゲ 音楽/ジョスリン・プーク

 出演/グレン・クローズ ジョナサン・プライス エリザベス・マクガヴァン

 

 ◇ノーベル文学賞のゴーストライター

 妻の気持ちというのはよくわからないけれども、女性の地位がそれほど高くなかった時代つまり女性が不遇だった時代、才能があるにもかかわらず自分の名前で出版するよりも夫名義にした方が評価されるという理由からそうしたっていうんだけど、そういうものかしら?

 いや、そうおもったのは、やっぱり旦那のことが好きでこの人のために小説を書けるんならそれでいいと覚悟しただけなんじゃないかって気がするんだけどな。それが、年月が経つうちに旦那はどんどんと我が物顔でふるまうようになり、妻は公私ともに生活に疲れ、結局のところ、自分の恋心と覚悟はただのうすっぺらな幻想にしか過ぎず、こんな愚かな夫に尽くしてきた人生っていったいなんだったんだってなことをおもうようになり、そのいらだちの果てに爆発するっていうのならよくわかる。

 でもまあ、そんなもんなんだよ、人生って。

 派手過ぎる展開だけど、心模様は極めてリアルだな。ノーベル賞のメダルを車窓から叩き棄てるのがまたリアルだ。

 ま、それはさておき、グレン・クローズの若いときを演じたアニー・スタークが見事で、表情もメイクも雰囲気もなにもかもよく似せてた。彼女の方が美人だけどね。伝記作家役のクリスチャン・スレーターひさしぶりだったな~。元気だったんだね。なんか落ち着いちゃったな。

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ブラックブック

2020年04月27日 16時06分26秒 | 洋画2006年

 ◎ブラックブック(2006年 オランダ 144分)

 原題/Zwartboek

 監督/ポール・バーホーベン 音楽/アン・ダッドリー

 出演/カリス・ファン・ハウテン セバスチャン・コッホ ハリナ・ライン マイケル・ユイスマン

 

 ◎スエズ動乱直前1956年イスラエルでの回想

 バーホーベン、上手だな。

 まあ、強いていえば、伝染病で死んだことにしてその棺を運ぶとき周りが晴れてるのに雨降らしの中途半端さはいただけない。それと、ナチスの将校に騙されて両親と弟ともども運搬船に乗せられ待ち構えていたドイツ軍に虐殺される展開はいいとしても尺の関係なのかレジスタンスと結託してる工場に勤めることになるまでがまったく描かれてないのも辛い。削除されてるとしかおもえないわ。最後の霊柩車を追いかけるくだりもあることだし。

 けど、そのあたりをのぞいたら実に丁寧に毒のある娯楽作品を作ってる。そういう姿勢はいいな。

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サンシャイン 2057

2020年04月26日 20時39分09秒 | 洋画2007年

 ◇サンシャイン 2057(2007年 イギリス 107分)

 原題/Sunshine

 監督/ダニー・ボイル 音楽/ジョン・マーフィ アンダーワールド

 出演/真田広之 キリアン・マーフィ ローズ・バーン ミシェル・ヨー マーク・ストロング

 

 ◇マンハッタン島なみの核爆弾

 ずいぶんとキャストを揃えてる気がするけど、どうなんだろ?

 知的ながらも甘ったるいあどけなさが魅力のローズハーンは見ていて気持ちいいけど、真田広之の場合、台詞をとちらないかとおもわず心配になっちゃうのは身内意識があるからかもしれないね。

 けど、途中、警報がなる。ベネディクト・ウォンが針路変更の操作をしたとき、いろんな計算と入力で頭がいっぱいになり、うっかり船を太陽熱から守るための1.1度シールドの設定変更をするのを忘れていたためなんだけど、ちょっと待てくれ、船を守るためのいちばん大切な設定について搭載されてるコンピューターはなんの注意もしないのかって突っ込みをいれたくなるわ。でも、まあいいか。

 しかし、映像はなかなか凄い。

 要するに『エイリアン』なんだけど、怪物のかわりになるのがイカルス1号のキャプテン、マーク・ストロング。ま、わからないじゃないよね。孤独な日々で精神がおかしくなったところへなんらかの作用によって悲劇が起こるわけで、まあなんにしてもマーク・ストロングはこういう役どころが納得できちゃう。

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チャイルド・イン・タイム

2020年04月25日 12時05分00秒 | 洋画2017年

 ◇チャイルド・イン・タイム(2017年 イギリス 90分)

 原題/The Child in Time

 監督/ジュリアン・ファリノ 音楽/エイドリアン・ジョンストン

 主演・総指揮/ベネディクト・カンバーパッチ

 出演/ケリー・マクドナルド キャンベル・ムーア サスキア・リーヴス

 

 ◇イアン・マキューアン『時間の中の子供』

 なるほど、たしかに子供を連れて買い物に出かけたときは、ほんとうに怖い。いつなんどき、どんな状況で、子供がいなくならないとはかぎらないからだ。子供というのは視野が狭く、興味を惹かれてものしか見えなくなる。走り出したら、どこまでもまっすぐに突っ走ってしまう。我に返ったときには、自分がどこにいるのか、さっぱりわからなくなる。恐ろしい。

 もしも、自分の子供が、自分がほんの数秒目を話した隙に神隠しにあってしまったら、どれだけ後悔しても取り返しはつかない。そののち、いたわりあって生きていける夫婦はたいしたもので、どうしようもない亀裂が生じてしまうのがあらかもしれないし、たとえばカンバーパッチ演ずる児童文学者のように酒に溺れてしまうかもしれない。

 こういうところ、展開はいいんだけど、ところが途中、友人の首相補佐官のストレスによる隠遁と自殺という、実に唐突な展開が挿入されてくる。これが、いけない。なんだか緊張の糸が切れるんだよね。

 で、ラスト、弟が生まれる。これでおそらくふたりの亀裂は徐々に埋まっていくことになるだろうっていうナレーションでも聞こえてきそうだ。けど、連れ去られた娘の代わりになるとはおもえないけどなあ。

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タリーと私の秘密の時間

2020年04月24日 00時10分50秒 | 洋画2018年

 ☆タリーと私の秘密の時間(2018年 アメリカ 95分)

 原題/Tully

 監督/ジェイソン・ライトマン 音楽/ロブ・サイモンセン

 出演/シャーリーズ・セロン マッケンジー・デイヴィス ロン・リビングストン

 

 ☆タリーは何者?

 ジェイソン・ライトマンは「親になったことで強制的に成長しなければならない女性を描いているんだ」と。ほう、そうなのか。

 人魚のフラッシュがインサートされてきたときに、あ~羊水の記憶なのかな~とおもったらなんかちがってた。でも過去の幻影ていうか見立てであることはまちがいないよね。

 テセウスの船の話をするのはちょっと唐突な感じはするけど。けど、耳の中の線毛細胞だけは再生しないってほんとなのかしら?

 しかし、シャーリーズ・セロンはさすがだな。この人は自分の美貌を否定したいのか、それともよほど自信があるのかのどちらかなんだろうけど。

 ま、それはともかく、3人目が生まれ、2人目の息子は教師から「知恵遅れの多動性の癇癪持ち」とかって烙印をおされたりしてれば、鬱が高じて分裂症になっちゃいそうになるのもわからないではないかな。

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それでも夜はあける

2020年04月23日 12時11分25秒 | 洋画2013年

 ◎それでも夜はあける(2013年 アメリカ、イギリス 134分)

 原題/12 Years a Slave

 監督/スティーヴ・マックイーン 音楽/ハンス・ジマー

 出演/キウェテル・イジョフォー マイケル・ファスベンダー ベネディクト・カンバーバッチ

 

 ◎ソロモン・ノーサップの奴隷体験記『Twelve Years a Slave』

 ずうっと受け身なままでいるのは主人公の置かれている状況からして仕方ないのかもしれないけど、もうすこし製作者ブラッド・ピットの出番があってもよかったような気もする。視線を移動させると緊張感が途切れちゃうかもしれないけど、どうせ、結末は見えてるわけだから。

 でも、どっちがいいのかはわからない。

 中途半端だったのはカンバーパッチの役柄で、あと一歩、踏み込んでほしかったな。

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アンフォゲッタブル

2020年04月22日 00時04分15秒 | 洋画2017年

 ◇アンフォゲッタブル(2017年 アメリカ 101分)

 原題/Unfogettable

 監督/デニーズ・ディ・ノヴィ 音楽/トビー・チュウ

 出演/ロザリオ・ドーソン キャサリン・ハイグル ジェフ・スタルツ シェリル・ラッド

 

 ◇執着の異常な先鋭化

 別れた妻キャサリン・ハイグルが、夫ジェフ・スタルツとその新しい妻ロザリオ・ドーソンに預けた娘と夫の愛情を取り戻したくて不気味な接近をし続けるんだけど、新しい妻もまた過去に夫ウィットニー・カミングスがあり、それが家庭内暴力のせいで刑務所に入っていたのが出所し、接近禁止命令も解けたことで余計な恐怖におののいているうちに事件が起きるっていう、文章にすると複雑な物語。

 で、なんとなくおもしろそうで観ちゃったものの、おもわせぶりが続きすぎて徐々に厭きてくる。いや、その暴力元夫を精神異常者の元妻が偽メールであやつり殺させようとするんだけど、それに失敗したため刺し殺し、その罪を主人公にひっかぶせようとするのはまあわかるんだけど、ここらへんがかったるい。

 とはいえ、ロザリオ・ドーソンが、最後に異常元妻と戦って過失致死に追い込んだあと、その母親シェリル・ラッドが登場するというラストカットだけは、なるほど、頷けた。それにしても子役のお嬢イザベラ・ケイ・ライス、かわいすぎるぞ。

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ドライヴ

2020年04月21日 01時35分45秒 | 洋画2011年

 ◎ドライヴ(2011年 アメリカ 100分)

 原題/Drive

 監督/ニコラス・ウィンディング・レフン 音楽/クリフ・マルティネス

 出演/ライアン・ゴズリング キャリー・マリガン クリスティーナ・ヘンドリックス

 

 ◎原作はジェイムズ・サリス

 かっこいい。

 むだなカーチェイスをするわけでもなく、冷静にハンドルをとるライアン・ゴスリングが、とにもかくにもかっこいい。

 あとは淡々としたものだが、なにか起こりそうな不気味な緊張か続く。ケリー・マリガンの夫が刑務所を出所しても、ケリーは落ち着いたもので、胆が座ってるわ。

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私が愛した大統領

2020年04月20日 00時10分53秒 | 洋画2012年

 ◇私が愛した大統領(2012年 イギリス 94分)

 原題/Hyde Park on Hudson

 監督/ロジャー・ミッシェル 音楽/ジェレミー・サムズ

 出演/ビル・マーレイ ローラ・リニー エリザベス・マーヴェル オリヴィア・ウィリアムズ

 

 ◇ローズヴェルトの不倫

 従妹を親しい友人つまり愛人にして車椅子に乗った大統領には強烈な専制君主のような母親と礼儀知らずで我が儘な妻がいて、そこへ、どもりの英国王と高慢ながらも野暮ったい王妃の夫妻がナチスに対抗するべく協力を求めてきたところ、なんとなく心を交流させてしまうっていうのが、まあ表向きの筋立て。

 で、そのふたりの男の日々を、その愛人のモノローグで綴ってるってのが味噌なんだけど、なんだかね。

 退屈だな~とおもった矢先に、大統領が愛人のために建てたといった屋敷にそっと来て良い気分にひたってれば、秘書もまた愛人のひとりだったことを知って混乱し始めるあたりからちょいとおもしろくなる。だけど、まあなんとなく予想はされてたわね。

 それにしても、フランクリン・ローズヴェルト、つきつぎに、手当たり次第に手を出してたのね。どの場合も切手帳を見せて、となりに来させてたんだろうか?

 いや、そんなことより、ホット・ドッグがここまでアメリカの象徴で、それを英国王が頬張ることが両国の強固な繋がりになって記者や随行員が大喜びするとか、まじにほんとのことなんだろうか?

 なんにしても、秘密を暴かない寛大さのあった時代というのはええもんだね。

 

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僕が星になるまえに

2020年04月19日 23時34分44秒 | 洋画2013年

 ◇僕が星になるまえに(2013年 イギリス 93分)

 原題/Third Star

 監督/ハッティー・ダルトン 音楽/スティーブン・ヒルトン

 出演/トム・バーク ベネディクト・カンバーバッチ ヒュー・ボネヴィル

 

 ◇カンバーパッチ映画初出演

 まあ、なんというか、ひと言でいえば退屈だった。

 末期癌の症状や闘病については尺は取らず、ひたすら四人の若者の旅を見つめて、哲学的な命題もふくめて語り合い、心の中を確かめ合ってゆくという構成はとてもいい。でも、薄めた紅茶のような人生だと自己を皮肉り、あてがあるようなないような生まれ故郷から島へと渡っていく旅をだらだらと続けてゆくのはちょいとだるかったかな。

 

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存在のない子供たち

2020年04月18日 00時19分56秒 | 洋画2018年

 ☆存在のない子供たち(2018年 レバノン 126分)

 原題/کفرناحوم

 監督・出演/ナディーン・ラバキー 音楽/ハーレド・ムザンナル

 出演/ゼイン・アル・ラフィーア ヨルダノス・シフェラウ ファーディー・カーメル・ユーセフ

 

 ☆ベイルートに棲む子供

 身につまされるというか、こういう現実はつらいね。

 エチオピアからベイルートに移民してくるというのもなかなか切実な展開なんだけど、それでも職がなく、貧困の生活から抜け出すことのできずにいるヨルダノス・シフェラウと知り合うことがつらい中での唯一の光明という皮肉が、たしかに演劇的ではあるけれど、物語を大きくうねらせる。

 いや、エチオピア移民の一歳のがんきんちょもだけど、まあこの子の場合は無意識の演技だから。なんといっても、主人公を演じたゼイン・アル・ラフィーアがうまい。ラストカットの身分証明書の写真を撮るときの笑顔もいいし。

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スカイライン 奪還

2020年04月17日 15時49分09秒 | 洋画2017年

 ◇スカイライン 奪還(2017年 アメリカ 105分)

 原題/Beyond Skyline

 監督・脚本/リアム・オドネル 音楽/ネイサン・ホワイトヘッド

 出演/フランク・グリロ ボヤナ・ノヴァコヴィッチ アントニオ・ファーガス

 

 ◇続編といわれればたしかにそうかもしれないけど

 要するに、登場人物たちの続編ではなくて、同時進行している別な物語なのか。

 で、脳を取るのは食べるためかとおもってたら違うのね。脳のない身体をエイリアンに変化させて兵隊にしちゃうんだね。けど、以前の記憶がどこかに残ってるもんだから赤い目になってエイリアンと戦ってくれる個体が出てくるわけね。なるほど、なかなか考えてあるわ~。

 けっこう、音楽もいいし。舞台がラオスに移っていく展開も悪くないし、なんかわけわからん地下組織が遺跡の下にあるのもそうだ。光を浴びた妊婦が急激に臨月になって破水して生まれた子の成長が凄まじく早くなる展開もいい。

 まあ、なんていったらいいのか、ある種の物好きな人たちにはぴったり嵌まる作品って気がしないでもない。

 

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英国総督 最後の家

2020年04月16日 21時02分15秒 | 洋画2017年

 ◎英国総督 最後の家(2017年 イギリス、インド 106分)

 原題/Viceroy's House 印題/Partition:1947

 監督/グリンダ・チャーダ 音楽/A・R・ラフマーン

 出演/ヒュー・ボネヴィル ジリアン・アンダーソン マイケル・ガンボン

 

 ◎1947年、ニューデリー

 インドの最後の英国総督となったマウントパッテン卿の物語なんだけど、なるほど、国民会議派のヒンズー教徒とシーク教徒が統一インドを望む一方、ムスリム連盟のイスラム教徒は分離独立を望んでる中の赴任は大変だったろうけど、インドが制作に加わってる分、いかにもインドらしいほんわかとした映像と展開になってるのがなんとなく好ましい。ただまあ、パキスタンの分離独立の話だから内容はそれなりに難しいし、安穏とは程遠いけどね。

 ちなみに、二本柱が無数にならんでいる石造りの円形の中庭だけど、つい最近、ほかの作品でも観た。それもアングルがまったく同じだった。歴史映画じゃなかった気がするけど、なんの映画だったんだろう。これ、どこかの博物館じゃなかったかな、たしか。ま、勘違いかしらね。

 映画の中で、マウントパッテンの使用人と彼の令嬢の秘書とが恋愛するんだけど、これを演じてるマニシュ・ダヤルはおじいちゃんがマウントパッテンの秘書だったらしく著作もあるらしい。ま、それはともあれ、秘書役のフマー・クレイシーがとびきり綺麗だった。ほんと、インドの女優さんは綺麗すぎるな。

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