Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ドローイング627. 小説:小樽の翠551. 幕間

2022年08月11日 | Sensual novel

 

 小学校の頃から文章を書くことが嫌いだった。だから関心は絵に走った。大学のレポートには、全く関心がなかった。

 都市開発のコンサルタントの仕事をしたときにチャート図を教わった。図と短い概念的な文章で計画を提案する表現にはまった。その頃から文章に近づき始めた。

 当時キャノンのワードプロセッサーが会社に入ってきた。このタイピング感覚がコンピュータの一部を扱っているようで私的には心地よかったし、書いた文章も簡単に修正できるのが気に入った。その後大学へ赴任し学術論文を書かざるを得ない。どうせ実験データなのだから機械的に文章を書いてきた。こうして次第に言葉の世界に近づいていった。

 そしてブログを書いて15年続いている。最近では、間を置くと文章をタイピングしたくなる。だからブログでは早書きし予約投稿だ。今日の文章だって書いているのは5月の連休だ。

 まして官能小説だって!。世間のタブー視する紋切り型概念から、新しいライフスタイル・シミュレーションをするのは興味深い。

 ふと気がついた。人間は、年齢的に老後になるのではなく、社会が無理矢理老人にしてくれるという事を。気がつけば老人達の仲間入りを果たし、みんな老後ですよと言い含められて日本人固有の傷のなめ合いの老人気質になる。先ずそれは明らかに考え方が狂っている。無益な概念には、つきあわないに限る。

 さて、小樽というテーマで論文の執筆方針が決まったので、これは2年後に書き上げたい。次の目標は何処が良いか。最近鹿児島の風土に関心がゆくが、いっそフィリピンまで飛ぶか・・・。

 

フィリピンバギオ

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ドローイング626. 小説:小樽の翆550. 小春の部活

2022年08月10日 | Sensual novel

 

 小樽公園からいつもの地獄坂を下ってゆくと中学校の正門がある。珍しく小春が正門にいる。まさか予測していたわけではないだろうが声をかけてみた。

小春「これから、部活なの!」

「そうか、水泳部だったな」

小春「学校はプールがないから、外へ練習にゆくの!!」 

「それじゃ、強くなれないなぁー」

小春「強くなくてもいいの。私目的が違うもん」

「フフフッ!、美ボディを披露するんだろ」

小春「披露だけじゃつまんないから、ちょっと誘惑気分]

「また、つまんない事を考えたな」

小春「だってねえ、泳いでからプールサイドに上がるじゃん。水着の下がズレている事ってあるじゃん。でっ指で一寸フィットさせるじゃん。そしたら、男の子の目線を感じるんだ。でね、男の子達が、見るともなく見ているんだ。私面白いと思ったから、プールの中で水着をうんとずらしておくんだ。そしたらバッチリ男の子の熱視線。だって一寸割れ目が見えるぐらい水着をズラしておいたのね。でね、私が突然振り向くじゃん。すると男の子は、ぎこちなく身体ごと後ろ向きになってんだ。でね、私が・・・

『わたしの秘密を見たでしょう!』

和君『うっ、いーいゃ、なんの話?』

『とぼけてェー』

和君『あーわーいや.何々?』

『何で後ろ向きなの!?』

和君『うん、いや、なんでもない!!』 

それで和君の身体をえいっ!、と正面にむけたの。

そしたら海水パンツがテント貼ってんのよ。私笑い転げたよ。

でっ和君が真っ赤な顔をしてモジモジと・・・」

「そりゃちと純情な和君が可哀想だよぉー」

小春「おじさんも私の水着姿をみたい?」  

「クロッキー教室で、裸体はデッサンしたからねぇー。それに小春ぐらいの年齢のボディはデッサンがすっごーく難しいから、ウチは遠慮しときます」

小春「今日も誘惑モードかな」

そういってFB風に指を立てて・・・。

小春は、同級生たちと待ち合わせて部活のプールへ向かっていった。

・・・

真っ青な空が広がる小樽の街。

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ドローイング625. 小説:小樽の翆549.朝の光そして夏の夜

2022年08月09日 | Sensual novel

 

 朝起きたら、キッチンにパプリカがポツネンと置かれている。そういえば夕べの情事を思いだしていた。

 翠が夜遅く帰ってきてから調理を始めていた。シャワーを浴びた後だからエプロンの下はインナーだけだった。それを後ろからすり寄って翠のショーツを下ろしてズボッと入れたんだ。

翠「ああん、サラダ・・・・」

そのまま翠の身体をキッチンに倒して、突いていたんだ。

こんなアングルで翠の身体を後ろから見ると、望遠レンズで見たように大きな骨盤と大臀筋が圧縮してみえて、そんな意外性が新鮮だったんだ。大きなボリュームがうずいている。

翠「ウウッ、ウウッ、、、、、、」

翠の身体が燃え上がって・・・

翠「もっと奥まで突いて!!!」

翠の足をキッチンに挟み込むように奥までついていたんだ。

もうこれ以上奥までゆけないところまで、突いていたんだっけ。

そのうち翠の手がカランにかかり水道が勢いよく翠の頭にふりかかる。

翠「ヴぐっ!、冷たい。あっちへゆこうよ」

そういって射したままソファーに連れてゆき、激しく燃え上がって、果てたんだった。

それからどうしたかなぁー・・・・

そうだお腹がすいたので、二人で房ちゃんの店へ行ったんだ。

「女って男のおちんちんを握っているみたいなモノじゃん。だからさあ、酒にかこつけて男が偉そうなこといっても、女は何いってんだか・・・、夕べも貯まっているってうるさいから抜いてあげたのに、男って馬鹿ねぇー」

誰かの会話の聞き耳だったかは、覚えていない。

そんな会話が記憶にある。

それで、たらふく飲んで帰ってきて寝てしまったんだ。

夏の夜だった。

なんでしょうね、人間って。獣のように燃え上がり平然と酒を飲みに出かける。その白々しさが・・・。

ハプリカをみて夕べの事を思い出している。

今朝も翠は、病院へ出勤していった。

朝の光はとうにすぎて夏の日射しがパプリカにあたっていた。

・・・

夏の朝、モーニング珈琲を飲みながら思いだしていた。

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ドローイング624. 小説:小樽の翆548.少し気だるい午後の海岸

2022年08月08日 | Sensual novel

 

  昨日激しく翠とやったのでビーチバラソルの下で昼寝。前夜に奥さんにせがまれて出し切った男達。それで女達は溌剌とし、男達は疲労回復に勤める。世の中は、みんなこんな感じなんだろう。

 そういうことの繰り返し、いや、人間は本来それだけかもしれない。というのも後のことは男と女にとっては重要事ではない。精々疲労回復の餌を稼ぐぐらいか。それで人間は長らく維持されてきた。

 そんなことを眠たい頭で考えていると、人間ってプリミティブだという事に気がつく。あとはプリミティブに暮らしを成立させるための便法か・・・。

翠「アチキー、何考えてんの?」

「何も、翠のボディをイメージしていた

翠「あら、男の人っていつも女のボディばかりイメージするのかしら」

「そうやって日々エロな気分になりながら精子をチャージしてゆくんだよ」

翠「精子を生産するのも大変ねぇー(*^▽^*)」

「そうだよ。大変なのよ。そして撃ったらドッと疲れる」

翠「つまりエロな気分で性ホルモンの働きを活性化させるわけだ」

「そうなりますかね。となるとエロな気分も否定できないか」

翠「毎日のエロ気分(*^▽^*)」

「といってだね、エロ名気分で女子中学生の水着姿をビデオ撮影したら犯罪だもんね。そこがエロ気分の難しいところだよ」

翠「エロな気分は必要だけど、社会では表に出すなというわけだ」

「エロでない人もいるからね。それにアチキみたいに裸婦を描いていると、女の裸のボディぐらいじゃエロな気分にならないよ」

翠「じゃあ、どうすればいいの?」

「前戯を長くすると良いのではないかなぁー、それでチャージされてくる」

翠「あっ、つまり急速充電器ね!」

「ハアッ!」

夏の少し気だるい午後の日射しの中で、男と女なの意味のない会話がつづく。会話するというコミュニケーションが男と女の間には必要なんだ。内容なんて問わないのさ。

それが少し気だるいビーチの過ごし方だろう。

・・・・

風がほてった身体をなでてゆく。

海って気だるい世界なんだ。

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ドローイング623. 小説:小樽の翆547.海へ!

2022年08月07日 | Sensual novel

 

夕べも翠を愛したら身体の力が全部精子になって子宮のなかへいっちまったようだ。

だから、脱力感の朝。

翠「アチキー、一度ぐらいは海にゆこうよ」

女は、満たされると元気を回復する。

こちらは股間が重い。

そう請われて家で水着を着て翠と、腰を引きずりながら小樽近郊の海岸へ。

まあ砂浜で寝ていられるか・・・。

小樽は、日射しが照りつけるというのは余程の事でないとありえないが、それでもこの気候は夏だな。

翠の水着姿を遠目に眺めながら・・・・

昨日は、あの健康なボディに射精したんだ。

アチキの精子をくわえ込んだボディが、何事もなかったように波と戯れている。特段珍しいことではないが、そう考えて意味づけをしたがるのは男の性だろうかぁー。

翠「アチキー、水が気持ちいいよお」

・・・

翠「海で青姦するぅー!?」

やおら飛び起きて海へ向かい翠を後ろから抱き上げて・・・・

翠「できるのぉー?」

そういって水の中で翠のボトムをずらして差し込んでみる。

翠「グニャグニャだよ」

「なんとか頑張る」

翠の股間にこすりつけていると堅くはなってきた。

一寸切っ先を膣にいれてみよう。

なんか海水で翠の潤いが抜けてゆくみたいだ。

でも切っ先ぐらいははいった。

翠「少しはいったね。今日は、ゆかないでしょう。無理!、無理!!」

確かに射精する元気はない。

そんな遊びをしながら、夏の海を少しだけ楽しんでいる。

・・・・・

夏まっさかりの海だ。

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ドローイング622. 小説:小樽の翆546.顔なじみのよしみで

2022年08月06日 | Sensual novel

 

 誰かが決めたわけではないけど、夏は海だ。

といって小樽じゃ海岸は2つぐらいしかないが、銭函のツカモッチャン家の翼君がバイトをしている海の家を目指した。

もちろん途中のくたびれた民家を描きながらだが・・・。

・・・

翼「コロナでお客さんも減ったよ。時折唐突に多い事もあるけど、まあ暇。オーナーは積丹のお店で、ここは僕に任せっきり。管理者がわりだよ」

「じゃ光凛さんと逢い引きの場所だ」

翼「いきなり、そこですかぁーーー。でもこんな小さな街じゃ、それぐらいしかすることないしさ」

「確かに・・・、同感」

明治の頃は北海道の首都と言っても良いぐらい繁栄した小樽も、今では札幌郊外の都市の1つであり、そして人口面では小さな街になってしまったから、目的がないと小さな街暮らしは退屈だろうとアチキは思った。だから男と女がラブラブするぐらいが気分転換の娯楽だろうか。毎日でもラブラブしたくなる伴侶を見つけるのがこの街に住むキーポイントかなあとアチキは考えた。

そう考えれば、人間もプリミティブな生き物だ。

翼「だけど大都会みたいに人との出会いがなくて単身アパートで一人悶々と暮らすことは、この街ではないよ。僕の高校は水産高校でしょう。だから地元民ばかりなのよ

「ほう!

翼「だってみんな小学校時代から友達ジャン。お互いに家庭の事までよく知っているし。だからねぇー欲求不満になると、小学校時代の顔見知りの女の子とするというのは僕の友達にも多いよ。女の子も、『男の子も貯まると大変だよね、じゃ同級生のよしみで人助けかなぁー。欲望のままにいれてもいいよ』ぐらいの感覚だよ。お互いよく知っているって大きいよね」

「顔なじみのよしみで・・・、なんか堅実だなぁー」

翼「高校生ぐらいになるとたまりに貯まるし、親もよく知っているから黙認。あの娘ならうちの嫁になるといいよね、なんて言われたら卒業して結婚式だよ」

「もちろんできちゃった婚もある」

翼「あるよ、お腹が大きくなって卒業式まで待てないなぁーなんていうので、先に産んでから結婚式をして、それから成人式かなぁー」

「子供付きで成人式」

翼「田舎じゃ、特に珍しいことでもないさ」

そんな話をしていると、顔なじみって男と女をつなげる大切な事なんだ。それに同窓生同士が仲が良いというのもうなずける。年齢も一緒だから相性バッチリだな。都会のワンルームマンションで友達もなく悶々と暮らすのと、田舎暮らしと一体どっちが幸せなんだろうと思う。

海岸を日本海からの熱い風が抜けてゆく。

フェーン現象かな。

・・・

小樽もまだ夏の盛りのなかにある。

 

追記

リセッション(景気後退)は、四半期のうち2期続けてGDPがマイナスであると定義されている。この定義に従えばアメリカ経済はリセッションの可能性を持っている。中間選挙を控えるバイデン政権は、雇用統計を示してこれを否定したが、定義を当てはめればリセッションだから彼のいうことは定義に反している。やはり彼はレイムダックだったか。

もう一つある。世界各国で消費税率が低減されているのに、日本だけが税率が下がらない。現状では5%に下げるのが妥当だと思われるが・・・。さらに個人の所得税も世界有数の高さだ。これも下がらない。

税率を下げれば財源が減るか。減りません。というのも国の国債償還分から消費税率低減の12兆円分を借金棒引きにすれば済む話だ。そんなのは、ボタン一つ押す話なので、すぐにできると思うけど。

そうしたことを指摘するメディアもないし、国民から下げろという声も聞かれない。わからない事が多い日本である。

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ドローイング621. 小説:小樽の翆545. 3発撃つ!

2022年08月05日 | Sensual novel

 

 女の股間も面白い造形だ。

グンと貼り出た骨盤に支えられた二つの大臀筋とこれに続く大腿二頭筋に至る緩いカーブとボリューム感は色気をそそる。そんな二つの筋肉の間に納まりよくスリットをいれる造形なんか神が考えたにしては上手だ。スリットが世界の男の憧れのシンボルなのだから。しかしシンボルにしては、あまりにも簡単な造形ではないか・・・。

翠は看護師だし経産婦だから、マジマジと眺めていても病気の発見につながるから、産婦人科医の問診ぐらいにしか思っていない・・・。

翠「私のってなんかできている?。まあ見ているだけじゃわかんないかぁー」

「美ボディの隙間って感じかな。人体の筋肉のぶつかり合いのなかでの納まりをを確保している感じといったらよいか・・・・」

翠「筋肉の納まりかぁー・・・・、はやく膣に納めようよ!」

そういって翠の股間に一物を入れ込むと既に奥からグジュグジュに濡れている。

そこへズルっと奥へ差し込むと、翠の身体がそったように感じる当たりは男の好み。そして乳首を撫でると乳頭が起立してくる。そんなところに可愛いなと男は感じるのだが。

奥へ突いてゆくと翠があえいでくる。

翠「ハアハアハアーーっ」

翠が骨盤を前後に動かす。

膣壁が亀頭の先端をこする。

次第に二つの骨盤の動きの波長があってくる。

翠が股間をグイッとすり寄せてくる。

アチキの一物を飲み込むような大きな骨盤の動きが艶めかしい。

翠「アアッ、アアッ、気持ちいい!!」

翠の細い指の爪がアチキの肩に食い込む。

アチキをしっかり抱きかかえながら、一緒に骨盤の動きが激しくなってゆく。

翠「アチキー・・・いこぅー、いってぇー・・・」

骨盤の動きの頂点で翠のなかへ撃ちはなつ。

翠は亀頭を奥深くまでくわえ込むように骨盤をグイッと合わせてきた。

精子を子宮に入れようとする女の本能の行為なのだろう。

こちらは次第に疲労感が体全体に走って脱力してゆく。

「ふぅーーっ」

全部撃ちはなったから、弾倉は空だ。

空の脱力感がある。

翠「あのねぇー、女の人が喜ぶセックスってあるのよ。それはねぇー・・・・、抜かず間をおかずに3発続けて撃つのよぉー・・・」

「ゲッ3連射zzzzzzzzz!、それってチャージする時間がないから凄く無理っぽいけどなぁー」

翠「でしょうーー、女の理想ね(*^▽^*)」

そうなると30代の女に十代の男ならあり得るかもしれない。そんなカップルって少ないと思うけどなぁー。そうして男と女の思惑はズレてゆくんだ。

いや一発を3回に分けて撃てばよいのか・・・、それは高等芸だな。そこから配分の概念が生まれたのだろうか・・・。

脱力感の身体を夜の風が撫でてゆく。

・・・

小樽の夏のどこにでもある夜の風景だ。

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ドローイング620. 小説:小樽の翆544. 核家族論

2022年08月04日 | Sensual novel

 

 宴は核家族論に発展しそうで盛り上がっている。

「そうなると核家族というのは正解だったのか?」

ベーヤン「それは農本主義の風習を嫌って、核家族にはしったじゃん。親と同居はいやだ。ガタガタ言われたくない。そもそも動機が身勝手だったんだから、あんまりよい結果にはならなかった。だが単世代型集合住宅やマンションを大量に普及してきたから、みんなパッケージ化された人生を選んじゃったんだよ」

「結果としての核家族だった!」

榊原「パッケージ化 されたライフスタイルで、教育へ投資効果があったのかなぁー?。だって世界で評価されているスポーツだって団地の空地でやっていたことが発端だったんじゃないの?」

「マンションプランをみるとみんな同じnLDKでしょう。あれで個性が育つはずがないよ。みんなと同じレベル意識が育つだけ。あとはDNSかなぁー」

ベーヤン「DNAは大きいよね。蛙の子は蛙でしかないよ」

「DNAを育む環境が必要だった」

ペーヤン「だってさあ、Apppleのジョブスだってガレージからクリエイションが始まったよね。マンションにガレージなんてつくれないからね」

「アメリカは、生活機能から離れて自分の思索を広げクリエイションし、実験できるガレージがあった」

榊原「フィリピンだって大家族が集まるから、それぐらいの空間は大概何処の家にもありますよ」

ベーヤン「ガレージなんかいらいなよ、日本人がそう考え始めたときからクリエイションの入り口を見失った。あるのは精々団地の裏庭ぐらいか・・。それじゃメカをつくって実験して・・、なんて無理だよ。昔は河原の土手でギターをひいてミュージッシャンを育てた・・、そのキターがいまのインラインスポーツに変わったぐらいかなぁー」

「日本も昔の風習を捨てた。そこに節目がありそうだ。だから生活空間には、日常から離れて思索したりクリエイションできるはみ出せる空間が必要だったんだよ」

ベーヤン「今頃気がついても既に遅い、あとは仮面夫婦でもしていてちょ、だよね」

(*^▽^*)

榊原「やはり日常の親族達のコミュニケーションって子供の成長に必要なんじゃないかなぁー。最近私もそう考えています。日本みたいに親族が自分達の子供達だけなんて、やだなあ、そんな寂しい暮らしは!・・・・・」

「寂しい日本の家族達、ですかぁー」

(*^▽^*)(*^▽^*)(*^▽^*)

でも親族が多いと言うことは、出費もかさむんだ。だから面倒な親族なんかいらない。それが日本人の核家族化の動機付けの一つだった事を思い起こして欲しい。だから一概に核家族化を批判することもできない。つまり親族社会か核家族社会かの選択で、日本は後者を選択したわけだ。

さて小樽の夜もタップリくれている。

夏は夜が美しい。

 

追記

バイデン政権は、何考えてんの?

米国ペロシ下院議長の台湾訪問!。なんでこの時期に台湾を訪れる必要があるかなぁー。ロシアとウクライナの戦争は、米国とは利害関係が無い。今米国の威力を見せつける時でもない。習近平は次の再選が念頭にあり静かにしておいて欲しいのだが、それよりも台湾訪問で回復基調にあった米国経済、株価は下落。あれじゃ米国経済界から嫌われること必須。既に彼はレイムダック状態だ。やはり、今年はまだ半年激動の時間が続きそうだ。

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ドローイング619. 小説:小樽の翆543. お祭り国家!?

2022年08月03日 | Sensual novel

 

宴はさらに続いている。

「今は30代になっても美の体型を維持することに努めているのが日本の女達かなぁー。みんなそこに自身を持っている!?」

ベーヤン「まあ女としてのオーラはまだ残っているかもしれないし、セックスも旨くなってきた。それで男を喜ばせる自身があるというわけだ。もちろん男だってそれを受け入れてくれる。だっていたじゃん。外国人タレントで40代で政治家と結婚して子供をつくったというのが。でもなんか違うよなぁー!?」

榊原「多分子供の数だと思う。フィリピンの出生率は2.53人、日本は1.36人。つまり子供の数が多い。出生率低減はアジア地域の共通現象なんだけど、それでもフィリピンの人口は1億人一寸。いずれ日本と数値が入れ替わる可能性がある」

「1世帯当たり2.53人というと、3人は子供をつくる。それが最近2人の世帯も増えてきたという数値かな。そうなると多産のバックグラウンドがあるでしょう」

榊原「多分親族が多くて、それで支え合っているでしょう。親族のコミュニケーションが盛んですよ。例えばおじいちゃんの誕生パーティーといったら30人ぐらい集まって、それはもう大きなイベントですよ。日本だったら子供達が孫をつれてやってくる位でしょう。それでお終い。核家族社会ってすごく寂しいよね」

ベーヤン「核家族ライフスタイルで、親族を減らして、子供の数も減らして、投資を教育にバンバンぶち込んで少数精鋭で優秀な子供にしようという発想でしょう。それで優秀な子供になってきたのかなぁー」

「たぶん少数精鋭で育てた子供達が優秀かというと、それは違うと思うよ。だって日本の博士号の取得率が高くなったわけではないよ。人口100万人あたりの博士号取得率が日本で125人、これは英国、ドイツ、米国、韓国、フランス以下だよね。それも日本は博士号取得が実に簡単な博士(医学)の数が半分近くあり、これで数値をかさ上げしているというのもちょっとなぁーグレードが低いよね。フランスなんかは理学系が多いもんね」

「つまり少数精鋭教育の成果はどこにいったか?」

ベーヤン「BMXとスケートボードとかインラインスケートとか・・・、あれなら世界で活躍する若者を輩出しているよ。オリンピックでメダルもとっているし・・・」

榊原「スポーツ&エンターテイメントですかぁー・・・、イベントですよね。お祭り国家ですかぁー」

「それは国民の支持が高いからだろうけど、国際競争力という点ではどうなんかなぁー!?」

ベーヤン「話題だけ。国家の実力には結びつかない」

「教育への投資はあまり効果がなかった事になるか!?」

ベーヤン「お祭り国家で投資資本を使っちゃったというわけさ」

「そうなるとフィリピンのお祭り好きと変わらない。違いがあるのは核家族。その核家族に意味があるのだろうか?」

宴は続く

 

 

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ドローイング618. 小説:小樽の翆542. 美の規準が後ろにずれている

2022年08月02日 | Sensual novel

 

 宴会は続く。

「つまり、宗教の違いがあるんではないかい。カソリックだから神との契約が必要だ。伴侶を決めたら一生尽くしますというわけだ。日本は仏教に伴侶という概念は希薄だ。それ以前に仏教は輸入されてきたから、日本古来というと自然信仰の神になる」

ベーヤン「五穀豊穣子孫繁栄だよね。産めよ増やせよ。契約する必要がないから乱交社会だ。現代ではモラルの問題もあるから公にはしないけど」

「つまり処女なんてどうでもよいことで、農本社会だから労働力確保だよね。例えば後家さんでも若い衆の筆下ろしをしていたら子供ができたなんていうと、やはりめでたい事なんだ」

ベーヤン「乱交社会だから結婚適齢期もないんだ」

「結婚という概念もない。フィリピンじゃどうですか?」

榊原「フィリピンでは、大体二十歳頃が結婚適齢期かなあ。遅くとも25歳までに結婚するよ。それをすぎた独身女は留学などをしている高学歴者ぐらいかなぁー」

ベーヤン「女は、二十歳過ぎたら皮下脂肪がドンドンついて、おばさん体型に近づいてゆくよ。俺がつきあった女達は、みんなおばさん体型だったもん」

「現代人の美の規準が後ろにズレている。実をいうと二十歳頃が最後の美しさ。十代のスレンダーな体型から大人の体型になる完成形が売れ時。それすぎたら体型は次第に皮下脂肪がついてきておばさん体型になってゆく道筋をたどる」

ベーヤン「だから今の日本人の美の規準がズレている。俺の女達は、未婚でもみんなおばはん体型ばかりだよ。だって30代独身なんていうのもいたしさ。もちろん処女なんかいないさ。遊びでいんじゃないという女ばかりだよ」

「じゃ結婚は25歳までが真理か・・・。男は?」

榊原「男は稼げるようになってからですよ。だから年齢制限はないですね。私がそうだもん。私達がジーナと結婚したのが私が60代で家内が25歳だったですから」

・・・

宴たけなわ

小樽も夜の帳がおりている。

 

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ドローイング617. 小説:小樽の翆541. 0か1か・・・

2022年08月01日 | Sensual novel

 

 小樽で快適な時間が訪れる夏である。まだ暑くもなく湿度の低い空気がすごしやすい時間にしてくれる。

すごしやすいからというわけではないが、札幌のベーヤンとオーセントホテルのラウンジで小さな宴をしている。フィリピンだけで著名な日本人建築家榊原さんと一緒に。

・・・

ベーヤンは、最近女あさりがなく、相変わらず和恵さんと一緒だ。

ベーヤン「長続きする理由!?、それはあいつが処女だったんだよ。俺が最初の男さ!!」

「じゃあそれまでは処女はいなかったわけだ」

ベーヤン「おれさあ、女運が悪いんだよ。処女なんて高校生の時の初恋の女だけだったもん。それが俺を捨てて他の男になびくというとんでもない結末になったわけ」

「それで・・・」

ベーヤン「それ以後に抱いた女で処女は一人もいなかったもん。だって上さんだって処女ですといってたのに最初から悶えていたもんね。だって処女だったら最新は、痛いだけで、なんでこんな事をするの!、そんな気分だよね。それから次第に快感を覚えてゆくプロセスがある。だから最初から悶えるなんてありえないよ」

「それで最初から仮面夫婦だったってわけだ」

ベーヤン「もろ仮面だよ。家庭も恋愛もすべて仮面。子供達がそれを見抜いていたね。でっ、俺はふーーん人生ってこんなもんか、だよ。未経験=0、経験済み=1と捉えれば、みんな1だったもん」

「工学系のベーヤンらしい捉え方ね」

榊原「それは悲しいですね。フィリピンはカソリックの国だから、恋をしたらみんな処女で結婚するですよ。そして神と契約する。たから生涯一人の男にしか関心を持たない。つまりみんな0で始まる。だから男に興味を持ったら即結婚という構造。日本みたいに高校生で筆下ろしして1にして・・、なんと聞くとフィリピーナ達は唖然としちゃいますよ」

「だって日本は農本主義だもん。子供を産み育てて労働力にして生産性向上。だから誰の子でもいいからさっさと育てて働かせようという根性。そう考えれば0という概念、貞操概念とか結婚概念とか家族概念なんて最初からなかった。結婚式は大正時代に東京大神宮が始めた儀式だから後付けですよ」

ベーヤン「その曖昧さが、僕の人生観と一致しなかった。僕は0に期待していたんだけどね」

「最初の0が成就してれば、ベーヤンも歩く下半身なんていわれなくてすんだわけね」

(*^▽^*)(*^▽^*)(*^▽^*)

小樽も初夏だ。

山の後ろが夕焼け空になっている。

 

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ドローイング616. 小説:小樽の翆540.幕間 リーダーだったら博士号ぐらいもっていて当たり前だろ!

2022年06月15日 | Sensual novel

 

 仕事場のモニターの先に垣間見えるようにテレビを置いてある。今時ニュースはツイッターのほうが早い。だからパソコン画面に視線を合わせ続けていた眼を遠くをみて回復する訓練。ブログを書きながらNHK感染症の報道ぐらいは見ている。

 感染症は科学の世界、つまり医学・理工学系の話だ。だからこの文科系政治家のレジリエンスを示さない説明を聞いても、私にはわからない。さらに個人情報に該当するというので属地的情報を全部カットしている。

 こちらは建築学上の関心しかないのだから、誰が感染したかには興味がない。ただどこで感染が発生したかは知りたい。それは屋外なのか、屋内なのか、屋内とすればマンションなのか、そうでないのか。複数の発生地の間に感染関連要因があるのではないか、そういった質問にまったく応えない政治家やメディアを文科系と呼んで軽蔑している。感染症の広がりを抑えようとするとき、必ず定量的な都市工学の知識が必要になる。

 だから私は、国家や企業等のリーダーぐらいは、高度な科学思考の経験を積んできた理工学系の人間であるべきだと考えている。そしてリーダーは、博士の学位ぐらい持っていて当たり前だろう。今時文科系の学士じゃ科学社会では役に立たない。

 そんな理工学系の政治家がいるのかといえば、かって存在した。ドイツ連邦共和国首相として16年間勤めたアンゲラ・メルケルさんだ。彼女は物理学の研究者であり、博士(Dr.rer. nat.)の学位を取得している。さらにイギリスのマーガレット・サッチャー元首相は化学の研究者だった。

 メルケルさんの最大の功績は、避難民100万人をドイツへ受け入れたことである。一時的に増えたためにドイツ国内では、ドイツ人の職業を奪うと批判を受けたが、国家の人的資源が一気に100万人増えることの意味はドイツの将来において大きな力を持つだろう。いずれ多民族国家ドイツの国力が強くなるであろうと私は予測している。

 人口減少の我が国をみれば、いま難民を受け入れ人的資源を増やすというのは将来において成長のチャンスだけど・・・。

iPhon13pro

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ドローイング615. 小説:小樽の翆539.  ロボティックス・エンジニアのサトウ君

2022年06月14日 | Sensual novel

 

 朝から眩しい光が射している小樽の街。

翠は珍しく病院勤務がお休みだった。

「翠ー、ロボティックス・エンジニアのサトウ君がお昼を食べさせてくれとメールがきた。なんかつくってよ!」

翠は、なんか頭良さそうな人ね、といいつつスーパーへ買い出しに出かけた。頭は良いけど・・・・!?、なんだよ。

その翠が帰ってきて・・・

翠「アチキー・・・、入船の坂道で小さなすごーく古いボロ車が、バタバタと音をたてて煙をまき散らしながらノロノロ走っていたよ!」

「何それ!?」

翠「白いさぁー箱車!。荷物一杯積んでんの!」

そのうちアチキの家へ、バタバタという音が近づいてきて、玄関前で停まった。

「こんにちはー・・・、サトウですぅー」

アチキが表に出て行くと、痩せ型で長身のロボティックス・エンジニアのサトウ君がやってきた。

おっ、久しぶりという挨拶も、そこそこに・・・・

「何!、その湘南ナンバーのフィアット!!、まだ乗ってんの?」

サトウ君「はい!!、去年エンジンを取り替えたから新車ですぅー」

「といってボディはボロだけど・・・。坂道で煙りまき散らして走っていたのは君かよ!!!」

サトウ君「煙吐くんですよぉー。時々エンストで停まるときもあって・・・。去年エンジンをバラしたけど限界だと思って新しいエンジンに乗せかえました・・・。でも、セッティングが今一だったかなぁー。一寸手伝ってぇー」

「新しいエンジンといっても中古のエンジンだろ!」

サトウ君「もちろん中古。だってボディに納まらないもん」

そういって荷物を下ろし工具箱を取りだし、後ろのボンネットをあけて治具で調整しだした。

サトウ君「こんなもんかなぁー・・・」

「バイクのエンジンみたいだなぁー。エンジンかけてみたらぁー?」

バタ・バタバタバタ・・バタ・・キューーん、シュ、シュ・・・・・

サトウ君「???・・・、あっ、ダメだ!!、応急用の治具じゃダメだなぁー」

なにしろエンジニアのサトウ君は、自分で全部修理できない車には、乗らないというボリシーなんだ。だから最近のハイブリッド車なんか部品の点数が多すぎて解らないといっていた。自分でエンジンをバラすからね。

「テスラにしたらぁー・・・」

サトウ君「あれ、全部電気だから修理簡単だよなぁー」

「その車で冬の北海道を回ってたんかい?」

サトウ君「設計部の仕事はリモートにしますっていうから、じゃあスキーをしながら仕事しようというので、北海道を走り回っていた」

「車内にある、あのボロいノートPCで・・・?」

サトウ君「一応ハイスペックの部品を集めてノートパソコンを組み立てたんですよ。見かけは廃物利用なのでしょぼいけど、動作は超ハイスペック。多分世界最速!。だけどすごく発熱するですよ。ホディが溶けるぐらい。そんときは雪の外にでて打つです。寒いっすよ!」

「あったりめえだよ!、(*^▽^*)」

サトウ君「苫小牧から大洗までフェリーで帰ろうと思って一寸立ち寄ってみたんですぅーー」

「高速でゆかないの?」

サトウ君「時速70kmまではでるけど、エンスト起こすから怖いっす。やっぱ下道ね」

・・・

翠「アチキー・・・お昼ご飯の支度ができたよーーん」

「じゃ飯!」

サトウ君「おおっ、ゴチになりますぅーーー!」

そういって飯を平らげ、ひとしきり遊んだ後、夕方バタバタと煙を吐きながら、サトウ君は苫小牧に向かった。明日は家のある湘南につくだろう。はて、国道6号線を都心方向に向かい上野、銀座をバタバタと煙を吐きながら通り抜けて、国道1号線を南下するのか・・・。

・・・

小樽の初夏の昼下がりは、湿度が低く気持ちがよい。

気持ちがよい時期に、気持ちのよい人が訪れた。

 

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ドローイング614. 小説:小樽の翆538.マルス!、マルスっと・・・

2022年06月13日 | Sensual novel

 

  人間の体型は、美しくてもはかなく消えてゆく。

特に女のボディは、子供を生んだ時から永遠の愛が一瞬にして消えてしまいそうになるぐらい別体型に変わる場合もある。もちろん、前より細くなったという例外もある。女の体型は、男のように体脂肪が減少して痩せるわけではなく、ホルモンの関係から筋肉が締まって細くなる。

そんなことを考えながらアチキは、描きためた裸婦のクロッキーを眺めながら着彩していた。

俺が描かないと、誰にも気づかれずに女の美ボディは消滅するんだ。「若い頃は美しかったのよ」と言われても、証拠がなきゃ誰も信じない。まあ美というのは、大方は記録されずに消え去る物なのだろう。その中で偶然描きとめられ、そして表現された物だけが残っている。ギリシャ彫刻がそうだったな。

ルーブル美術館にあるホルゲーゼのマルスなんか男の理想型のように格好が良い。見事な筋肉質でありながら、顔がものすごく知性的なのだ。それは「バカみたいに身体を鍛えれば良いというものではないだろう。もう少し理性が働くように頭も鍛えろよ!」そう言われているようだ。

もちろん現代社会でも筋骨隆々はいるけど、それしかしてこなかったとばかりに知性を感じさせる頭脳は欠落して、つまり顔がアホだ。それじゃホルゲーゼのマルスにも及ばない。

・・・

そもそも現代人の多くは、栄養過多だ。特に高齢者になると標準体重を超えるのが加齢の一般傾向だと勘違いされている。そうではなく実は単なる食べ過ぎなのだ。それもBグルメに走り出すと脂肪分の多い料理ばかりだから、太る一方だ。だから身体は四角くなり細いという感じはなくなる。当然お腹も出てくる。

これは、やがて高血圧になり、薬を服用され、その薬は認知症を引き起こす。最後は阿呆で逝っちゃうわけだ。こういうのは、反面教師としておこう。

そんなことを考えていたら、スマホがなった。

翠「アチキー・・今日はエアロビクスの日だよーーん。ジムで待っているからねぇー」

翠からショートメールが来ていた。

そうかジムで鍛えなきゃ、ホルゲーゼのマルスには遠く及ばないが。といって鍛えなければ、二度と見たくない体型になってしまう。ここはやはり、ゆかなきゃ・・・。

マルス!、マルスっと!!・・・・

そんなわけで夕方ナンタルのジムで翠と待ち合わせてトレーニングに没頭していた。

まだ空が明るい小樽の夕方である。

マルス、マルス・・・

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ドローイング613. 小説:小樽の翆537. "寿さん"

2022年06月12日 | Sensual novel

 

 今日は夕方から、マサヒロ君のパパのアトリエで裸婦のクロッキー教室。

小樽駅でマサヒロ君と腹ごしらえをしてアトリエに向かった。

クロッキーは教室は、美大出身の人もいれば、そんな経験がない人もいて、描くデッサンが違うからすぐわかる。それでもフォルムとは何ぞや、という思いでみんな描いているんだろうな。

マサヒロ君「あの人、すごいクロッキーが旨いんだ」

そうおもって注視すると、確かに上手だ。

「あの人絶対東京芸大出身だよね」

マサヒロ「描き方が技巧的だし上手だよ。人体のフォルムの捉え方なんか的確だしさ。"寿さん"というんだ」

・・・

クロッキー教室が終わって、その寿さんと帰り道が一緒だった。

「どちらの美大ご出身ですか?」

アチキはなんなく尋ねた。

寿「いやー、実は工学系なんですよ・・。私は建設会社に勤めているもんで・・・」

「あら!、美大じゃないの??。どこでデッサンを勉強したんですかぁー???」

寿「実は、デッサンを勉強した経験がないのですよ!」

「はあ!、それで、どうしてそんなに的確に描けるのですか?」

寿「小さい頃から自然に描けるようになっていったんですよ」

えっ!、そんな事ってある?。みんなアトリエに通ってデッサンを沢山勉強して美大の受験を目指すんだけど、最初から勉強もしないでもデッサンが描けるなんて・・・。返事につまったな。紋切り型の質問でも・・・。

「どちらのご出身ですか?」

寿「鹿児島市です!」

「勉強しないでデッサンが自然にできてきた?」

寿「はい、空気鮮明だから、いつも物や風景が立体的に見えるんですよ」

なんとなく解ってきた。つまり湿度が低く物や風景が否が応でも立体的に見える環境で育ったんだ。それは地中海で暮らしきたのに近い。恵まれた環境に育った人がいるもんだ。

寿「風景も描きます。それがこれです」

そういってカルトンの下から着彩した風景画をみせてくれた。

陰をちゃんと色としてみているし、すごい奥行きがある空間感がいいじゃん。

「素晴らしい環境で育ったんですね」

寿「鹿児島はなんでも立体的に見えてしまうんですよ。それに小学校の先生が美大出身だったので、少し技法を教わったらツルツルと描けてしまったんですよ」

そういって寿さんは、苦笑いしながら帰っていった。

彼は、恵まれた環境で育ったというべきなんだろう。多くの日本人はデッサンを勉強しない限り立体的に描けないのだが、寿さんは例外だった。

そういえば、鹿児島県出身の画家というと、黒田清輝、藤島武二、東郷青児など日本人なら誰でも知っているそうそうたる作家達を数多く輩出している。それは風土だったのかぁー。あの地中海の否が応でも物や風景が立体的に見える風土からミケランジェロを輩出してきた事情と同じだ。少し、うらやましいな。

・・・

小樽は初夏の爽やかに夜空である。

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