Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ドローイング955.小説:小樽の翠864. 光る君!

2025年01月08日 | field work

 今日はマサヒロ君のアトリエで新年最初のクロッキー教室だった。なにしろ寒い冬の小樽まで裸婦のモデルさんできてくれるのは、ジェシーぐらいしかいない。
帰りはジェシーと小樽駅まで一緒の道。
ジェシー「あのなあ、日本の主婦はみんな不倫しているのかよ?」。
相変わらず珍奇な質問好きのジェシーだ。
それは日本の情報を断片的にひろっているからだろう。
ジェシー「この間日本のマガジンをみていたら、主婦はあたりまえのように不倫するらしい!。それで面白いのが、その行動は門外不出なんだわ」。
「女性週刊誌の話題かよ!」。
ジェシー「本人は貞節な妻を演じるが、心は違うんだな!。それだけじゃない。亭主も不倫に走るわけだ。じゃなんで一緒にいるんだ?」。
「まあ、昔の農本社会の名残だろう」。
ジエシー「アチキがいつもいう、あれか?」
「そうだよ。昔の日本の村じゃ婚姻という制度が無かったからいろんな村人とセックスするのが当たり前だった。ムラとしてもそれで子供ができれば、農家の生産性がよくなるから、むしろ歓迎だった。里親という制度もそのためにある。だから村全体がみんな親戚だった。そんな子供も5歳ぐらいになれば、赤ん坊の世話ぐらいできるからさ」。
ジェシー「その名残が日本の主婦かぁー・・・?」。
「だって結婚が制度化されたのは、大正時代だったのでは?」。
ジェシー「それで日本の田舎に行くと金精様が鎮座しているわけだ。ペニスが神かよ!」。
「子供イコール生産性イコール農家の財布が豊かになるという図式だから、子供をつくることは村のコミュニティにとっては、村の収益も高まり良いことだった。だから金精様を大切にするんだろう」。
「まあ、夫婦仲がよければ別だろうけど、大概はなんとなく一緒に暮らした。くっついてみたら退屈な亭主だった。じゃあ他の男と楽しもうというのが日本人かなぁー?。だから表向きだけど貞操感は高く装うんだよ。だけど内実は淫乱国家なんだな(*^▽^*)。日本人が言い訳が好きなのも昔の習慣のDNAだろう」。
ジェシー「おおっ、それって日本の主婦は火をつけるとボシュと燃えるライターだな」。
「週刊誌の読み過ぎかなぁー・・・!?」
ジェシー「卒論に日本の主婦の貞操観念というテーマはどうだい?」。
「そんなのどうやって実証するんだよ!。日本の主婦は口が堅いぜ。なにしろ淫乱国家であることを、ばれないように演じて暮らしているわけだからさ」。
ジェシー「日本の昔は結婚制度が無かった。だからその頃のDNAが今も活きている・・・、という仮説だな」。
「大都会の退屈なマンション暮らしの主婦だったら、ありそうだな」。
ジェシー「だろ!。日本の主婦は不倫で息抜きをする。それは門外不出のできごとであり、貞淑という契約はときどき反故にされるが口外されることなく、亭主との契約が継続される。いや表向きは維持され続けるというわけだ」。
「そうだ!、日本は伝統的に不義密通の世界だ。日本文学では源氏物語があるじゃないか。藤壷の宮の章がそうだ。妃にありながら光源氏と不義密通をおこない子供を宿した」。
ジェシー「オオッ!、光る君かよ!!。世界が評価する不倫文学は源氏物語ぐらいかなぁー・・・、宗教の違いだね」。
そういって駅前の地下スーパーに立ち寄り、バーゲン価格のステーキ用お肉を調達して小樽駅に向かった。
「不倫主婦!!!なんて・・・・、いうなよ!!!!」。
ジェシー「はははっ・・・・」
札幌に帰るジェシーを見送った。
・・・
小樽も雪の中である。
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