Creator's Blog,record of the Designer's thinking

毎月、おおよそドローイング&小説(上旬)、フィールド映像(中旬)、エッセイ(下旬)の3部構成で描き、撮り、書いてます。

番外編283. 赤提灯

2017年05月07日 | Yokohama city
 横浜駅西口幸川の川端にあった十数軒ほどの赤提灯を下げた屋台街である。もう20年以上前から、道路の不法占拠なので立ち退けと看板が出されていたが、ようやく最近強制撤去されてしまった。横浜の戦後の昭和の風景がかすかに残っていた。
 経営者も高齢化していたという記憶はある。博多の屋台街のように公園内であり行政が設備を整備しつつ、経営者が変わってゆくという代替わりはできなかったのだろう。
 都心は、すべて建前ばかりのビジネスライクな店になってゆくようでもある。いつもフランクに立ち寄れてヒューマンコンタクトを感じる常連さんの多い飲屋は京都にはままあるが横浜には少ないだろう。名古屋なら大学のそばで主とお上さんとで切り盛りしている「よっちゃん」だな。
 帰り道や近所にあること、顔を覚えてくれること、主とお上さんとでまかなっていること、冷凍食品ばかりを肴にしない、そのあたりが常連飲屋の条件か。今の全国チェーン的居酒屋では何回通っても客の顔は覚えないし、料理は冷凍食品の加工ばかりだし、そんな物事を数でこなそうというそっけない店は一度行くと通いたい気分にはならない。
 さらにWEBに居酒屋が登場するとしらけてしまうから、地元の人しかしらないほうがよい。そうはいっても京都の私がゆきつけの飲屋も、まあ料理がうまいこともあり口コミで最近の週末はほぼ満席。
 どうしても赤提灯が恋しいという太田和弘さんのような趣味があるならば、京都には赤垣屋と神馬がある。ビジターはそちらへどうぞ。どっちも老舗飲屋だしいつも混んでいる。

NikonF4,AFNikkor20-35mm,Vervia.
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