

早春の巨大ニジマスとフキノトウ

201X-4-27 (土) 雪 風が強く寒い
昨夜半から気温が下がり細かな雪が降り始め、朝おきたらすっかり雪景色。
昼の外食レストランのランチから帰宅するとやがて雪が止んだ。
それでは毎年恒例の早春デカニジマス釣りに行こうかということになった。
手早く釣り支度をして午後2時、北見市の自宅を出発、早春のデカニジマス遡上渓流へと向かった。
早春の息吹、フキノトウがかなり出ている。 川岸は、まだ日陰のあちこちでは凍っている。

この日は、まだ遡上ニジマスはあまり多くなかったが、ついに 60cm のデカ個体をかけて大騒ぎしながらやっとランデングネットにおさめた。
ウィウィウィとラインが不気味に水を切る音、爆発寸前、つの字に極限まで曲がった細い渓流竿、スリル満点の格闘技です。
私の竿のように内部が中空密閉の渓流竿内に圧縮された空気圧がリミットを越えると竿がピストルの発射音みたいな爆発音とともに破壊されます。
最初から勝ちが決まっているルアーや毛針の強靱なタックルではこのスリルと快感は決して味わえません。
大型魚のエラの隙間から口まで慎重に指を通してエイヤと一瞬高く掲げるエラ持ち撮影は本ブログではしばしば登場しますが初心の方は決してマネをしないでください。
かなりの熟練と経験がなければエラを損傷して大出血、魚を殺すだけでなく、暴れられると魚の歯で自分の指をざっくり切ることがあります。
指を切ることは何度も経験しており、実はかみさんは大嫌いな撮影法ですが、ハイ、笑顔、エが0−。

よく釣り竿、タックルと魚を仲良く並べての写真を見ますが、これは魚がほとんど瀕死状態にぐったり弱っていなければ無理な状況です。
エラ持ちは 撮影時間は約 3-5秒で一瞬で終わりますので魚はまったく弱りません。
きゃーっ。突然、魚が暴れたが幸い彼女の指は無事でした。

なお、エラ持ち撮影は二人の呼吸が合わないとうまくゆきません。
リリース。ものすごい勢いで流れに消えました。いつも産卵行動のじゃまをして誠に申し訳ありません。


この日は二人なのでエラ持ちや、抱きかかえで 撮影できた。

この♂は、放精した。




理想的な針かかりをした個体。


その後は魚信なく冷たい風が吹きつのり体感温度急降下、で30分ほどで武装解除。
あまりに寒いのでかみさんは今日は終始ブーイング。
一冬、釣りから遠ざかっていたせいかバランスをくずしスローモーションで尻餅をついたり、岩の間に足を挟めて足首をひねってしまってたり、何度も根掛かりで仕掛けを取られたり散々でもう釣りはしないから とブータレ文句ばかり。

この渓流のように、すでに在来の渓流魚は壊滅し、その水系にはニジマスしかいなくなった場合、釣り上げたニジマスは、釣りの快感を堪能させていただいたことに感謝しながら、すべて丁寧にリリースしています。
このブログを見ていただいている方々はご存じと思いますが、私はニジマス釣りも大好きなのです。
しかし、絶滅危惧種VUオショロコマなどの在来魚がそれなりの生態系を保っている渓流の場合は、産卵のため遡上してきたデカニジマスは全て駆除(食べる)してきました。それを長年くりかえしていますが最終的にニジマスが激減、オショロコマ壊滅をくい止め得たと考えられる渓流もでてきました。
さらに10年来、このつたないブログで訴え続けてきた効果も少しづつ見え始め、上流にオショロコマなどの在来魚が棲息する渓流にはニジマス放流を中止する自治体が増え、十勝ルールのようにオショロコマ生息水域下流にはニジマスを放流しないという大きな気運が広がっていることは、今現在、急速に失われつつある北海道の渓流の生態系を守ってゆく上で本当にすばらしいことだと思います。
北海道のニジマス放流(その他の国内・国外外来魚も含めて )と在来魚との関係は、依然、このブログの大きなテーマのひとつです。
冷えたので今晩はおでん定食にしようかと、帰りにセブンイレブンに寄ったがもう春なので、おでんは販売終了だと。
モンゴルぼけの放心状態から少しづつ回復してきたのでブログぼちぼち再開します。


