

犬喰いクマ、知床羅臼町

人食いクマならぬ犬喰いクマの記事がありました。
北海道新聞の 2019-7-14(日)朝刊 28P によれば 2019-7-10 夜 北海道根室管内羅臼町海岸町の民家の庭先に鎖でつながれていた雑種中型犬がしきりに吠えたあと急に静かになり、翌11日の朝、飼い主が犬が血痕を残して消えていることに気づいたという。
通報をうけた知床財団職員が調べたところ近くの茂みから犬の毛とヒグマの糞を発見した。
この糞を北海道大学に送ってDNAを調べると、昨年8月に同じく羅臼町で飼い犬2頭を喰い殺して遁走したヒグマのDNAと一致した。(DNA鑑定は結構短時間でできるようですね)。
同じクマが昨年に続き今年も飼い犬を襲っており、財団はヒグマ捕獲用箱わなや監視カメラを設置し住民に警戒を呼びかけているという。
おそらくいわゆる知床の新世代クマで、従来のヒグマと大きく異なり、十分な縄張りをもつことができないことに加え、あまり人間を恐れず平気で人家に近づく傾向の強いヒグマだと思う。
多くは若いヒグマで羅臼町・ウトロ・斜里町の知床一帯ではしばしば人間の生活圏に侵入して、3町あわせて年間50頭前後が捕獲(射殺)されているという。
若い熊ばかりが毎年のようにこんなに射殺されてゆくと、おそらく知床のヒグマは早晩減少してゆくことは間違いないと思う。
そろそろ、現状を把握して手を打たなければならない時期かもしれない。
知床半島羅臼側は海に急峻な山が迫り、海岸沿いの狭い土地に張り付くように人家がみられ、近年道路の山側には、えんえんとクマよけ電気柵が張り巡らされている。
私は川に入ろうとして誤ってこのソーラー式電気柵に触れ、ものすごい電撃ショックで死ぬかとおもったことがある。
このヒグマ君は電気柵が不十分なところから人間の生活圏に侵入したものと思われますが、今後は屋外に犬を繋いでいる家では、特に夜間は犬小屋の周囲にも電気柵をしっかり張ってヒグマの襲撃を防ぐ必要があるのではなかろうか。

ここに出ている写真の犬たちは、この記事とはまったく関係ありません。

