厚岸ヒグマ人身死亡事故、意外な展開。ヒグマ駆除せず。
意外な展開になった。
ギョウジャニンニクをめぐって偶然の接近遭遇をきたし、ヒグマとの人身事故(死亡)に発展したのだとばかり思っていたが、実はそうでないという。
現場から30mという近距離にヒグマの越冬穴があり、そこには木の枝に頸をはさんで数日前に死んだコグマの死体があったという。
母グマは子供の死で動揺していた可能性もあり、突然コグマとの生活場所に侵入してきた人間を本能的に排除しようとしたのかも知れない。
実際、強い殺意で頭頚部をもろに攻撃している。
被害者にも母グマにも同情すべききわめて不運な状況だったのかも知れない。
クマ鈴をつけましょうと、毎度おなじみの専門家のありがたいご意見ですが、彼らの言うようにクマ鈴やラッパやクラクションをいくら鳴らそうが、この場合はまったく無意味というよりかえって危険であったということがよくわかる。
2021-4-14 (水) 北海道新聞朝刊 30P より引用。
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問題点はこの母グマを駆除しないと決めたことだ。
というより、このヒグマを特定して捕殺することは不可能とあきらめたといったほうが正しいのではないか。
多少の過去のデータをよりどころに判断したとは述べてはいるようだが、自然はそんなに甘くないと思う。
この状況で捕殺した場合の大反響(2020年、札幌市街地出没のヒグマ銃殺時のブーイング大反響など)を恐れての、その場しのぎ判断の可能性も多いにあると推察する。
これが凶とでるか吉とでるかは誰にもわからない。
人間がきわめて弱いことを確認したこの母グマは、これを他のヒグマやこれからのコグマにヒグマ文化として伝承することは間違いない。
人間に対してさほどの恐怖を感じない新世代グマとして振る舞うようになるかも知れない。
最悪の場合は、所謂 『 悪いヒグマ 』になる可能性もあり、そうすると早晩、次の人間被害が出るとおもう。
私の個人的意見としては【このヒグマ】はかわいそうだが駆除したほうが無難と思う。
しかしここに大きな問題があり【このヒグマ】を今後、野外で間違いなく確定し、その後に捕殺といった芸当が今のさみしい体制で、できるかどうかだ。
怪しいヒグマを見つけ次第、次々に殺してゆく訳にもゆかない。
しかし、標茶~厚岸界隈は従来ヒグマの対人間・家畜事故が多く 2015-1-26 男性一人死亡事故、2015-2-2男性一人重症など、道内でも目立ってヒグマ事故が多発しているところである。
それに今回の事件だ。明らかにこのあたりのヒグマはちょっと違うといった地域性はあるとおもう。
こういった地域で人を危めたヒグマを野放しにせざるをえない状況は、とても気になることである。
今回の事件は、源流のオショロコマをさがして日常的にヒグマの巣窟奥深くへ侵入している私にとってはとても勉強になる出来事でした。
人間を見ると遠ざかってくれる、所謂 良いヒグマには、すいぶん遭遇してきましたが、所謂『 悪いヒグマ 』には遭遇したことがなく、この点、幸運であったとおもいます。
私の場合は、実際にこんな状況に陥ったら運命と諦めるしかなさそうですね。
2013年7月、知床の親子熊を動物写真家藤原美智雄さんが近接撮影。今回の事件にしても子連れのクマだから凶暴になって当たり前というのは誤りであることがわかります。
今回の厚岸のヒグマは いわゆる悪いクマ といえるでしょう。本当に野放しにしても大丈夫なのか、おおいに心配です。
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何回か前のヒグマ関連の記事に書いた私の文章をもう一度引用します。
今のところの私の個人的感想。
人間と同じで一線を越えたり、怖いヒグマはいるとおもいます。
ヒグマは一般的には臆病でおとなしい性格の動物で滅多なことでは人を襲ったりすることはない。私は何度もヒグマと遭遇していますが、運良く、いまだ無事です。とはいうものの、いったんスィッチ オン になれば素手の人間などまったく勝ち目のない猛獣に変身します。この際、ヒグマのフレーズを人間に置き換えても同じでしょう。問題行動をおこすヒグマは ある特定のヒグマのことが多く、またそれを繰り返すので対策が必要になり、有効な対処法がない場合は 殺処分も時には必要だと思います。ヒグマ対策はそんな甘いものではなく、いまだ安易な感情論やきれいごとでは済まない段階にとどまっています。ヒグマと人間の完全な共生の可能性に関しては、聞き飽きた姑息的な方法ではなく、やはり、天才的なヒグマ研究者の登場を待つしかないのかもしれません。
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意外な展開になった。
ギョウジャニンニクをめぐって偶然の接近遭遇をきたし、ヒグマとの人身事故(死亡)に発展したのだとばかり思っていたが、実はそうでないという。
現場から30mという近距離にヒグマの越冬穴があり、そこには木の枝に頸をはさんで数日前に死んだコグマの死体があったという。
母グマは子供の死で動揺していた可能性もあり、突然コグマとの生活場所に侵入してきた人間を本能的に排除しようとしたのかも知れない。
実際、強い殺意で頭頚部をもろに攻撃している。
被害者にも母グマにも同情すべききわめて不運な状況だったのかも知れない。
クマ鈴をつけましょうと、毎度おなじみの専門家のありがたいご意見ですが、彼らの言うようにクマ鈴やラッパやクラクションをいくら鳴らそうが、この場合はまったく無意味というよりかえって危険であったということがよくわかる。
2021-4-14 (水) 北海道新聞朝刊 30P より引用。
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問題点はこの母グマを駆除しないと決めたことだ。
というより、このヒグマを特定して捕殺することは不可能とあきらめたといったほうが正しいのではないか。
多少の過去のデータをよりどころに判断したとは述べてはいるようだが、自然はそんなに甘くないと思う。
この状況で捕殺した場合の大反響(2020年、札幌市街地出没のヒグマ銃殺時のブーイング大反響など)を恐れての、その場しのぎ判断の可能性も多いにあると推察する。
これが凶とでるか吉とでるかは誰にもわからない。
人間がきわめて弱いことを確認したこの母グマは、これを他のヒグマやこれからのコグマにヒグマ文化として伝承することは間違いない。
人間に対してさほどの恐怖を感じない新世代グマとして振る舞うようになるかも知れない。
最悪の場合は、所謂 『 悪いヒグマ 』になる可能性もあり、そうすると早晩、次の人間被害が出るとおもう。
私の個人的意見としては【このヒグマ】はかわいそうだが駆除したほうが無難と思う。
しかしここに大きな問題があり【このヒグマ】を今後、野外で間違いなく確定し、その後に捕殺といった芸当が今のさみしい体制で、できるかどうかだ。
怪しいヒグマを見つけ次第、次々に殺してゆく訳にもゆかない。
しかし、標茶~厚岸界隈は従来ヒグマの対人間・家畜事故が多く 2015-1-26 男性一人死亡事故、2015-2-2男性一人重症など、道内でも目立ってヒグマ事故が多発しているところである。
それに今回の事件だ。明らかにこのあたりのヒグマはちょっと違うといった地域性はあるとおもう。
こういった地域で人を危めたヒグマを野放しにせざるをえない状況は、とても気になることである。
今回の事件は、源流のオショロコマをさがして日常的にヒグマの巣窟奥深くへ侵入している私にとってはとても勉強になる出来事でした。
人間を見ると遠ざかってくれる、所謂 良いヒグマには、すいぶん遭遇してきましたが、所謂『 悪いヒグマ 』には遭遇したことがなく、この点、幸運であったとおもいます。
私の場合は、実際にこんな状況に陥ったら運命と諦めるしかなさそうですね。
2013年7月、知床の親子熊を動物写真家藤原美智雄さんが近接撮影。今回の事件にしても子連れのクマだから凶暴になって当たり前というのは誤りであることがわかります。
今回の厚岸のヒグマは いわゆる悪いクマ といえるでしょう。本当に野放しにしても大丈夫なのか、おおいに心配です。
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何回か前のヒグマ関連の記事に書いた私の文章をもう一度引用します。
今のところの私の個人的感想。
人間と同じで一線を越えたり、怖いヒグマはいるとおもいます。
ヒグマは一般的には臆病でおとなしい性格の動物で滅多なことでは人を襲ったりすることはない。私は何度もヒグマと遭遇していますが、運良く、いまだ無事です。とはいうものの、いったんスィッチ オン になれば素手の人間などまったく勝ち目のない猛獣に変身します。この際、ヒグマのフレーズを人間に置き換えても同じでしょう。問題行動をおこすヒグマは ある特定のヒグマのことが多く、またそれを繰り返すので対策が必要になり、有効な対処法がない場合は 殺処分も時には必要だと思います。ヒグマ対策はそんな甘いものではなく、いまだ安易な感情論やきれいごとでは済まない段階にとどまっています。ヒグマと人間の完全な共生の可能性に関しては、聞き飽きた姑息的な方法ではなく、やはり、天才的なヒグマ研究者の登場を待つしかないのかもしれません。
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