デューク・アドリブ帖

超絶変態ジャズマニア『デューク・M』の独断と偏見と毒舌のアドリブ帖です。縦横無尽、天衣無縫、支離滅裂な展開です。

キャロル・スローンの美乳

2023-02-05 08:14:25 | Weblog
 訃報なのにこのタイトルは何だ!と熱心なキャロル・スローンのファンから怒られそうだが、彼女の名前を聞くと数々の名盤や個性際立った名唱よりも先に浴衣から開けたおっぱいポロリの写真を思い出す。77年来日時にレコーディングスタジオで、写真家の阿部克自氏が撮ったものだ。氏の著書に載っているのでご覧になった方もあろう。

「Out Of The Blue」は61年に録音された公式デビュー盤だ。この時24歳だが堂々としていて、ボブ・ブルックマイヤーにクラーク・テリー、ジム・ホールという名手をバックにしても引けを取らない。「Prelude To A Kiss」に「Will You Still Be Mine」、「Night And Day」とスタンダードが並ぶがどの曲も作者の意図を尊重した素晴らしい解釈といえる。なかでも「Little Girl Blue」は、同年のニューポート・ジャズ・フェスで歌いスタンディング・オベーションを受けた曲だ。このステージがきっかけでメジャーレーベルのコロムビアと契約を結ぶ。

 このアルバムに続いて「Live At 30th Street」を出したあと、75年に自費出版盤「Subway Tokens」を発表するまで不遇の時代を過ごす。当時コロムビアが売り出しに力を入れたのはバーブラ・ストライサンドとボブ・ディランだったので路線から外れたのだろう。そのブランクの間は米ダウンビート誌にレビューを書いていた。ライナーノーツの仕事が欲しくて駄作でも褒めちぎるどこぞの国のジャズ評論家と違ってズバズバ斬る。自身の耳とジャズ観に自信があるからだ。レビュアーは忖度するとジャズマンは伸びない。また一時期は法律事務所で秘書をしていたという才媛である。

 その写真の両脇には、鼻の下を伸ばしたローランド・ハナと谷間を覗き込むジョージ・ムラツがいる。何とも羨ましい。キャロルにも阿部氏にも許可を取れないので掲載できないが、まだの方は是非探してほしい。小生と同じように歌より先に美乳が浮かぶだろう。ジャズヴォーカルの深い味わいを教えてくれたキャロル・スローン。2023年1月23日没、享年85歳。合掌。
コメント (7)
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