先週24日にテキサス・レンジャーズへの移籍が決まったダルビッシュ有投手の記者会見が、日本ハムの本拠地である札幌ドームで開かれた。1万人を超えるファンの前で大リーグ移籍の理由を初めて明かした顔にはうっすらと涙が滲んでいる。ファンの熱い声援と、7年間の力投を思い出したのだろう。行ってらっしゃい、と送り出すファンの目も涙でかすむ。世界一の投手になることを誓った言葉はそのピッチングのように頼もしい。
テキサスといえばライトニン・ホプキンスをはじめT・ボーン・ウォーカー、キング・カーティス等、ブルース畑の傑出したミュージシャンを輩出している。ブルースが南部という地域性に根ざしていることもありテキサス出身のジャズプレイヤーもブルース色が強い。なかでもハイスクールで同級生だったウェイン・ヘンダーソンを中心にウィルトン・フェルダーやジョー・サンプルと組んだジャズ・クルセイダーズは、フュージョンはおろかクロスオーバーというジャンルすらなかった60年代初頭からブルースを基盤にジャズという概念を越えた音楽を目指していた。後にフュージョン界を牽引するラリー・カールトンも参加したこのバンドこそがフュージョンの土台だといっていい。
このブルース色の強さとジャズのカテゴリーを越えたフリーダム・サウンドが、正統派のジャズファンにそっぽを向かれることになるが、個々のプレイヤーの実力は高く評価すべきで、特にウェイン・ヘンダーソンはJ・J・ジョンソンの後継者と目されていた時期もあるほどで、そのトロンボーンのテクニックは卓越している。またウィルトン・フェルダーの書く曲はファンキーそのもので、自らのテキサステナーと相俟ってジャズ独特のうねりを醸し出し、さらにジョー・サンプルもシンプルながらこれぞファンクというフレーズを刻む。さすがにジャズの冠が抜けたクルセイダーズ時代になると食傷気味だが、デビュー当時の作品は一聴に値する。
ジャズ・クルセイダーズは活動の拠点を西海岸に移すことでテキサスの一バンドからフュージョン旋風の核たる存在になったように、ダルビッシュ有も立つマウンドをメジャーに移すことで更に成長し、大リーグの核といえる存在になるだろう。大リーガーを三振で斬る活躍を期待したい。そしていつか日本に戻るときはまた札幌ドームのマウンドに立ってほしい。絶対エースの背番号「11」は君のためにとってある。
テキサスといえばライトニン・ホプキンスをはじめT・ボーン・ウォーカー、キング・カーティス等、ブルース畑の傑出したミュージシャンを輩出している。ブルースが南部という地域性に根ざしていることもありテキサス出身のジャズプレイヤーもブルース色が強い。なかでもハイスクールで同級生だったウェイン・ヘンダーソンを中心にウィルトン・フェルダーやジョー・サンプルと組んだジャズ・クルセイダーズは、フュージョンはおろかクロスオーバーというジャンルすらなかった60年代初頭からブルースを基盤にジャズという概念を越えた音楽を目指していた。後にフュージョン界を牽引するラリー・カールトンも参加したこのバンドこそがフュージョンの土台だといっていい。
このブルース色の強さとジャズのカテゴリーを越えたフリーダム・サウンドが、正統派のジャズファンにそっぽを向かれることになるが、個々のプレイヤーの実力は高く評価すべきで、特にウェイン・ヘンダーソンはJ・J・ジョンソンの後継者と目されていた時期もあるほどで、そのトロンボーンのテクニックは卓越している。またウィルトン・フェルダーの書く曲はファンキーそのもので、自らのテキサステナーと相俟ってジャズ独特のうねりを醸し出し、さらにジョー・サンプルもシンプルながらこれぞファンクというフレーズを刻む。さすがにジャズの冠が抜けたクルセイダーズ時代になると食傷気味だが、デビュー当時の作品は一聴に値する。
ジャズ・クルセイダーズは活動の拠点を西海岸に移すことでテキサスの一バンドからフュージョン旋風の核たる存在になったように、ダルビッシュ有も立つマウンドをメジャーに移すことで更に成長し、大リーグの核といえる存在になるだろう。大リーガーを三振で斬る活躍を期待したい。そしていつか日本に戻るときはまた札幌ドームのマウンドに立ってほしい。絶対エースの背番号「11」は君のためにとってある。