先週、気象庁より東北で梅雨入りが発表され、一方沖縄の梅雨明けも伝えられた。北海道は梅雨がなく爽やかな風が吹き好天に恵まれ、梅雨期の地方の方には申し訳ないが6月は一年中で最も過ごしやすい時期である。では、梅雨のじめじめとした湿気を吹き飛ばす6月の定番といえば・・・
「JUNE」の大きな字は6月のカレンダーかと思わせるその名もジューン・クリスティである。スタン・ケントン楽団出身のケントン・ガールズと呼ばれるひとりで、アニタ・オデイの後任歌手にあたる。51年にケントン楽団を退団して本格的なソロ活動に入りポップ路線を採ったようだが失敗に終わっている。童顔で清楚な容姿なのでアイドルでも目指したのだろうか。25年生まれだから退団時で26歳、この歳でアイドルは無理な話である。(失礼)本々ジャズセンス溢れる歌手はジャズの場でこそ映えるようにできているのだ。
にっこり笑っていらっしゃいと歓迎してくれる「fair and warmer!」は57年の録音で、当初のクールさはなくタイトルのように暖かいジューンを聴けるアルバムだ。ピート・ルゴロのアレンジが冴えるオープニングの「I Want To Be Happy」は、急速調の展開でビッグバンドで鍛えられた歯切れのよいリズム感に圧倒される。バド・パウエルの目にも鮮やかな演奏で知られるこの曲はスピードが命であり、ヴォーカルでもそれは要求される。実力の伴わない容姿が売り物のアイドル歌手は舌を噛むだろうが、ジューンは舌を巻く上手さだ。
ジューンという名から6月生まれかと思っていたら、「June Christy」はケントンが付けた芸名であった。清楚なイメージからは想像もできないが、ジューンは酒豪でケントン楽団時代に呑み比べをして潰れなかったのはアート・ペッパーだけだったという逸話が残っている。飲酒に因る腎臓病で90年に亡くなっているが、それは奇しくも6月であった。
「JUNE」の大きな字は6月のカレンダーかと思わせるその名もジューン・クリスティである。スタン・ケントン楽団出身のケントン・ガールズと呼ばれるひとりで、アニタ・オデイの後任歌手にあたる。51年にケントン楽団を退団して本格的なソロ活動に入りポップ路線を採ったようだが失敗に終わっている。童顔で清楚な容姿なのでアイドルでも目指したのだろうか。25年生まれだから退団時で26歳、この歳でアイドルは無理な話である。(失礼)本々ジャズセンス溢れる歌手はジャズの場でこそ映えるようにできているのだ。
にっこり笑っていらっしゃいと歓迎してくれる「fair and warmer!」は57年の録音で、当初のクールさはなくタイトルのように暖かいジューンを聴けるアルバムだ。ピート・ルゴロのアレンジが冴えるオープニングの「I Want To Be Happy」は、急速調の展開でビッグバンドで鍛えられた歯切れのよいリズム感に圧倒される。バド・パウエルの目にも鮮やかな演奏で知られるこの曲はスピードが命であり、ヴォーカルでもそれは要求される。実力の伴わない容姿が売り物のアイドル歌手は舌を噛むだろうが、ジューンは舌を巻く上手さだ。
ジューンという名から6月生まれかと思っていたら、「June Christy」はケントンが付けた芸名であった。清楚なイメージからは想像もできないが、ジューンは酒豪でケントン楽団時代に呑み比べをして潰れなかったのはアート・ペッパーだけだったという逸話が残っている。飲酒に因る腎臓病で90年に亡くなっているが、それは奇しくも6月であった。