田舎のジャズ喫茶もどきにもあった「We Three」に「Misterios」、今も邦題の印象が強い「惑星」で、11月12日に亡くなったロイ・ヘインズを聴いた。55年以上も前になる。聴き初めなのでニューボーンやモンク、グリフィン、ドルフィーに集中して、ドラムに耳を傾ける余裕などない。ジャケットのクレジットで名前を知った程度で、ベースとドラムの役割も知らなかった。
ようやくジャズのコンボ編成やリズム・セクションの重要性が解りかけた頃出会ったのは「Selflessness」だ。「My Favorite Thing」が終わる絶妙なタイミングで入るアナウンス「John Coltrane・・・Roy Haynes」。「Blue Train」や「Ballads」とは違うソプラノサックスのめくるめくソロに驚いたのは勿論のこと、延々と18分全力で叩くスネアに圧倒された。ジャズのライブとはこんなにも激しくて熱いものかと全身で感じたものだ。ナイアガラ瀑布のブレイキーや歌うローチ、ヘヴィー級のエルヴィンとは一味違うジャズドラムの世界を知った。
数あるリーダー作から1枚選ぶなら62年の「Out of the Afternoon」だ。脂が乗った37歳。オープニングから派手に飛ばすロイは気持ちいい。「Moon Ray」のローランド・カークはおどろおどろしさもなく歌心あふれるフレーズで唸らせる。「Fly Me To The Moon」のトミー・フラナガンはスウィンギーで勢いがある。ロイの代表曲であり、歯切れの良いスネアの音からアル・マッキボンが名付けた「Snap Crackle」は、ロイに呼応するヘンリー・グライムスの端正なビートが力強い。グライムスがアイラーと共演する前なので貴重な録音だ。
ロイが参加したアルバムは600枚を超えるだろう。レスターやパーカーと共演したのは今となっては伝説だが、パウエルにマイルス、ロリンズ、サラ、マクリーン、シェップ、バートン、チック、メセニー・・・多くの名盤に「Roy Haynes (ds)」のクレジットがある。ロイのディスコグラフィーを紐解くと1949年から2011年までのジャズシーンが見える。享年99歳。合掌。
ようやくジャズのコンボ編成やリズム・セクションの重要性が解りかけた頃出会ったのは「Selflessness」だ。「My Favorite Thing」が終わる絶妙なタイミングで入るアナウンス「John Coltrane・・・Roy Haynes」。「Blue Train」や「Ballads」とは違うソプラノサックスのめくるめくソロに驚いたのは勿論のこと、延々と18分全力で叩くスネアに圧倒された。ジャズのライブとはこんなにも激しくて熱いものかと全身で感じたものだ。ナイアガラ瀑布のブレイキーや歌うローチ、ヘヴィー級のエルヴィンとは一味違うジャズドラムの世界を知った。
数あるリーダー作から1枚選ぶなら62年の「Out of the Afternoon」だ。脂が乗った37歳。オープニングから派手に飛ばすロイは気持ちいい。「Moon Ray」のローランド・カークはおどろおどろしさもなく歌心あふれるフレーズで唸らせる。「Fly Me To The Moon」のトミー・フラナガンはスウィンギーで勢いがある。ロイの代表曲であり、歯切れの良いスネアの音からアル・マッキボンが名付けた「Snap Crackle」は、ロイに呼応するヘンリー・グライムスの端正なビートが力強い。グライムスがアイラーと共演する前なので貴重な録音だ。
ロイが参加したアルバムは600枚を超えるだろう。レスターやパーカーと共演したのは今となっては伝説だが、パウエルにマイルス、ロリンズ、サラ、マクリーン、シェップ、バートン、チック、メセニー・・・多くの名盤に「Roy Haynes (ds)」のクレジットがある。ロイのディスコグラフィーを紐解くと1949年から2011年までのジャズシーンが見える。享年99歳。合掌。
ベニー・ゴルソン、クインシー・ジョーンズ、ルー・ドナルドソン、そしてロイ・ヘインズとビッグネームの訃報が続きましたが、残されたレコードは永遠です。
残念ながらロイ・ヘインズにの来日公演は聴いていませんが、ライブをご覧になった方はご感想をお寄せください。