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Zooey's Diary

何処に行っても何をしても人生は楽しんだもの勝ち。Zooeyの部屋にようこそ!

だまされる方が悪い?「中国てなもんや商社」

2011年07月06日 | 

プラスチックで米や麺を作ったり、スイカやビール瓶が爆発したりと
ごく最近だけ見ても信じられない話が満載の中国。
一体どういう国なんだろう?と思っていたところ、
本屋でこの本を見つけて思わず手にとりました。

この小説が書かれたのは96年、中国は経済成長の波に乗って勢いはあるものの、
天安門事件を挟んでまだまだ混沌としていた頃。
ほんの腰かけのつもりで入社した大阪の貿易会社で
中国とのぐちゃぐちゃな取引に巻き込まれ、
やり手の華僑の上司にしごかれながら成長していくOLの爆笑奮戦記。

新入社員の著者の担当先、中国との取引は毎日問題が山積み。
首の入らないTシャツ、開かない傘、穴が小さすぎてボタンがかけられないシャツ、
スプーンが入った蜂蜜の瓶、ヤモリが入ったジャムが送られてくる。
納期遅れは当り前、それを責めると日本の指示が違っていたといい、
そうでない証拠を見せると、工場が竜巻で吹っ飛んだの洪水で流されただの…(全部ウソ。
信じられないようなミスがあっても、「没問題(問題ない)」「差不多(大したことない)」
その場しのぎのウソ、ごまかしを平然と言ってのける。
相手が文句をつける前に酒飲ませて潰す、接待漬けにする等々。
いや中国って、聞きしに勝る大変なところなのですね…

"「商売ってだまし合いじゃないの?だましたりだまされたり」
周さんは、真面目な顔して私に尋ねる。
(私)「だましても、結局すぐばれるじゃない」
「中国は広いから、だましてもわからないよ」
「日本は狭いんです!」
「それが問題やわな」"

こんなのを相手にするのは大変だろうなあ…
でも著者は、散々怒ったり泣いたりしながら
一筋縄ではいかない魑魅魍魎の跋扈する中国に出張でよく行くようになり、
巨大なエネルギーうずまくこの国を段々好きになっていくのです。
そのバトルの様子を軽快な大阪弁のノリで描きあげている。
爆笑モノです。

「中国てなもんや商社」 http://tinyurl.com/3s8kzy3
コメント (6)
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