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「インドの豪華リゾートホテルで、エレガントな余生を」などという言葉に釣られて
英国からジャイプールにやってきた7人の老年の男女。
死んだ夫の借金のため、自宅を手放さざるを得ない老女。
子供の頃過ごしたインドで、ある過去を持つ元判事。
娘の事業に投資して失敗、喧嘩ばかりの定年過ぎの夫婦。
股関節の手術を受けに来た、白人至上主義の老女。
結婚離婚を繰り返し、まだあきらめていない老女。
恋愛を夢想し、もう一花咲かせようと夢見る男。
そんな7人が着いた先は、埃だらけの廃屋のようなおんぼろホテルだった…
7人の反応は様々。
文句ばかり言い、部屋に引き籠る者。
戸惑いながらも街に踏み出し、新しい生き方を見い出そうとする者。
そこにインドの眩しい陽光、群がる子供たち、ラクダや牛、鮮やかな草花、
疾走するバイクやトゥクトゥク、そんな喧騒と活気が入り混じって…
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結局、何処に行っても何をしても、
文句ばかり言うネガティブな人間は嫌われる。
どんな方法であるにせよ、とにかく前向きに歩き出す人間は
そこに何かしらの活路を見い出す。
7人の複雑な人生と性格がジャイプールのおんぼろホテルで交差した結果、
導き出された結論は、つまりそういうことのようです。
ジュディ・デンチ演じる前向き老女の台詞が効いている。
「失敗することは怖いけれど、もっと怖いのは、昨日と同じ未来が続くこと」
イギリスを代表する芸達者が揃っていて見応えがあります。
マギー・スミス演じる、人種差別丸出しだった頑固老女が
世話役の若いインド女性に次第に心を開いて行く様子も、見ていて心地よい。
ジュディ・デンチとマギー・スミスの共演は
大きな作品では「眺めのいい部屋」以来ではないでしょうか。
元気が貰えるイギリス映画です。
原題The Best Exotic Marigold Hotel
http://www.foxmovies.jp/marigold/