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Zooey's Diary

何処に行っても何をしても人生は楽しんだもの勝ち。Zooeyの部屋にようこそ!

ブリ大根と女の情欲

2014年01月08日 | グルメ
岐阜の高校時代の仲間で、時々都心に集まっています。
年に一度、都心の一流ホテルにその学校の卒業年度を問わない300人程が集まる
「在京同窓会」というものもあるのですが、我々のはそんな立派なものではなく、
気の合う10人前後が勝手に集まるというもの。
それでも学生時代の仲間というのは言いたい放題言えて気が楽なので
楽しい集まりではあるのです。

問題は、集まるお店。
普段、女友達とのランチで私が行くのはお洒落なフレンチやイタリアン・レストランが多いのですが
男性陣が来るとなると、とにかく飲めればいいという感じで、
料理の味は二の次の居酒屋などが多かったのです。
が、今回のお店は美味しかった。
渋谷の小料理屋「三漁洞」。
お造り、あさりの酒蒸し、ブリ大根、ゴマだれの蕎麦など。
一日煮込んで作られるという鼈甲色のブリ大根は、とろけるようでした。
青木繁の孫である、元クレージーキャッツの石橋エータロー氏が開いたというこの店、
狭い店内のそこここに青木繁の絵や書が飾ってある。
丁度我々が座った所に写真のこの絵がかけてあったので
つくづくと眺めたのですが…



薄い衣をまとった女性が二人立ち、壷を持っている。
その上に、裸の男の子が怖い顔して睥睨している。
こりゃ一体何の意味だ?なんでこんな怖い顔している?
男は裸、女Aは薄衣、女Bは白衣って何の象徴だ?手に持っているのは聖水か?などと
酔っぱらいたちが勝手に色々と。

帰ってから調べてみたら、これは「わだつみのいろこの宮」という絵であり、
『古事記』の海幸彦・山幸彦の一場面であるらしい。
裸の男は山幸彦、薄衣の女性は豊玉姫、白衣は姫の侍女。
これは、豊玉姫が山幸彦に恋に落ちた瞬間を描いたものなのだそうです。
姫のひきつったように見える顔は、情欲に身を燃やしている表れだったのか。



絵なんて、観る側が好きなように解釈してもいいとは思うのですが
無知ということはやっぱり、恥ずかしい。
「海の幸」で有名な青木繁は、日本の古代神話をモチーフとした作品を
多く描いていたのですね。
ひとつお勉強になりました。

「三漁洞」
http://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13007243/
コメント (6)
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