Zooey's Diary

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雪娘の悲しみ

2014年02月16日 | 社会



日本列島、あちこちがまた大雪に見舞われて
FBには可愛い雪像の写真が溢れています。
プ―さんやスヌーピーやハチ公まで。



しかし雪で作ったものって
いずれ溶けちゃうんですよね。
子どもの頃、小さな雪ウサギや雪だるまを作って
何度もがっかりした覚えが。
そしてもっと悲しい話も思い出しました。
ロシア民話の「雪娘」。



子どものいない老夫婦が、雪で大きな人形を作った。
その雪人形に命が宿って人間の女の子となり、にっこり笑って動き出した。
女の子は老夫婦と楽しく暮らしていたのだけれども、ある日友だちが
焚き火を跳びっこするという遊びを始めた。
女の子は必死に逃げようとするがどうしても断りきれず
女の子が焚き火の上を跳んだ瞬間、彼女の顔は悲しくゆがみ、
身体は溶けて、どこにもなくなってしまった…

子供心に、なんて残酷な話だろうと憤ったことを覚えています。
おじいさんもおばあさんも雪娘も
誰も何にも悪いことしていないのに、なんでこんな悲しい目に遭うの?
可愛い娘を失くした老夫婦は、どんなに悲しんだだろう?
いっそ雪娘なんか作らなかった方が、悲しまなくてすんで
よかったのじゃないの?
雪娘も、焚き火の上を跳ぶ瞬間、どんなに怖かっただろう?
可愛がってくれたおじいさんやおばあさんにさよならも言えなくて
どんなに悲しかっただろう?等々と。

だけど…
今にして思えば、この民話はある意味、真理を表している。
いずれ人生は不条理なものなのですよね。
病気や事故や怪我や死は、いつ降りかかってくるかわからない。
何もなくても、愛し合った人間が憎み合うようになることもある。
せめて今のこの瞬間を楽しんで慈しむしかないのかなあ、と
あれから少し歳を重ねた私は思うのです。


コメント (6)
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