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Zooey's Diary

何処に行っても何をしても人生は楽しんだもの勝ち。Zooeyの部屋にようこそ!

「8勝2敗で日本の勝ち」

2014年09月06日 | ドイツ旅行2014

ニュルンベルクの聖ローレンツ教会

「住んでみたドイツ 8勝2敗で日本の勝ち」(川口マーン恵美著)という本は
日本の尖閣列島とドイツのアルザス地方といった領土問題に対する扱いの違い、
原発に対する姿勢の違い、サービスの違いなどを事細かく説明してくれて
中々面白かったのですが、
とりわけ私が興味を持ったのは、両国の教育の違い。
子どもを現地の学校に通わせた母親の立場で、詳細な報告がなされています。


ローテンブルク

日本の学校では論理を構築する論文を書かせない、討論力を養わない、
だから国際的な論争でいつも太刀打ちできない、就職活動が画一的過ぎる、
英語力のお粗末さは話にならない等々、日本の教育の難点を数え上げた末、
しかし”日本の義務教育は、間違いなくドイツよりもよい”と断言しています。


ディンケルスビュールのドイチェス・ハウス

何故か?
ドイツの学校制度は、4年間の小学校が終わると
大学に進学する子供の行くギムナジウムと、職人になる子が行く基幹学校、
或いは実業学校の3本に道が別れるのだそうです。
しかし、10歳の時に進路を決めるというのは、あまりに早すぎる。
結局、経済的に恵まれない家庭など、社会の弱者に属する層の子供は
自動的に基幹学校に組み込まれることになり、自分は落ちこぼれだという
劣等感を10歳で植え付けられることになる。
なおかつ、ドイツの教師は、他の職業についてる人と同じく、勤務時間にとてもシビアで
義務の時間よりも一分たりとも長く働くことを嫌う。
だから、部活動も給食も掃除も学校では一切行われず、
学校は勉強をするだけの所となるのだそうです。


ローテンブルクの市庁舎の塔から見た町並み

”学校では、まず成績がものをいい、人間性を育むといった二次的な機能は重視されない”
”「日本の教育は崩壊している。それに比べて、ドイツは教育がしっかりしてる。
その話をしてほしい」などという依頼を時々受けるが、はっきり言おう、それは妄想だ”
と著者は言い切っているのです。

10歳なんて…
我が家の息子たちはのびのびと遊びほうけておりました。
ドイツにいなくてよかった。

コメント (16)
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