
20世紀初頭のイギリスでの女性参政権運動を、実話をもとに描いた作品。
1910年、陰鬱なロンドンの寒空の下、洗濯工場で働くモード(キャリー・マリガン)。
劣悪な労働条件の工場で7才から働き続け、貧しいながらも
なんとか夫と幼い息子と平和に暮らしていたが
ふとしたきっかけから、女性参政権運動に興味を持ち、参加するようになる。
平凡な無学の主婦として最初はおずおずと、そして次第に確信を持って。

しかしデモに参加しただけでも警官に殴られ、投獄される時代。
夫は激怒し、家から追い出され、息子も奪い取られる。
その頃の女性は、子どもに関する親権もなかったのですね。
彼女らの次第に過激になる行動は、今のテロリストと重なるものもあり、
首をかしげる部分もあるのですが、しかし参政権や親権、
今では当たり前のこれらを勝ち取るのに、なんと血みどろの歴史があったことか。

こうした闘いの末、女性の参政権が与えられたのは、英国では1928年。
エンドロールで世界中の色々な国の、女性参政権が認められた年が出て来ます。
日本は闘いの末に勝ち取ったのではなく、終戦後アメリカから与えられた。
スイスが1971年と、意外に遅いのに驚きました。
そしてサウジアラビア2015年!
これにも驚きましたが、しかし世界には未だに無い国もあるのですよねえ。
原題「Suffragettes」は、女性参政権を求めて運動した人々を指す言葉。
これでは日本では分からないとしても、この訳の分からない邦題は…( ノД`)
公式HP http://mirai-hanataba.com/