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Zooey's Diary

何処に行っても何をしても人生は楽しんだもの勝ち。Zooeyの部屋にようこそ!

「光をくれた人」

2017年06月02日 | 映画


1918年、第一次世界大戦直後のオーストラリア。
帰還兵のトム(マイケル・ファスベンダー)は心に深い傷を負って
世捨て人のように、絶海の孤島ヤヌスの灯台守になる。
思いがけなくイザベル(アリシア・ヴィキャンデル)と出会い、愛し合うようになる。
地味ながらも幸福な結婚生活を送るが、イザベルは何度も流産してしまう。
そんな時、男性の死体と元気な赤ん坊を乗せたボートが流れ着く。
通報しようとするトムに、自分の子供としてして育てさせてとイザベル。
妻の懇願を振り切れず、死体を隠し、ルーシーと名付けた娘を愛情深く育てる。



数年後、偶然ルーシーの実の母親ハナ(レイチェル・ワイズ)の存在、
そして彼女の絶望を知ってしまったトムは、良心の呵責に耐え切れない。
しかし愛する妻イザベルを裏切ることもできない。
散々悩んだ末、彼が取った行動は…

切ないなあと思う。
妻を愛するトム、娘を愛するイザベル、娘を失くして嘆き悲しむ実母ハナ。
悪い人は誰もいないのに、誰も幸せになれない。
娘に深い愛情を持ちながらも、人間としての正義を捨てられない男と
何よりも子どもへの愛、母性を優先する女の違いもよく描き分けられています。
またこの女の子、ルーシーが可愛らしい。
育ての親の愛情をいっぱいに受けて真っ直ぐに育ち、
手作りの素朴な服を着せられて、天使のように笑うのです。
こんな子をそりゃ、手放せないよねえ…



撮影は、ニュージーランドやタスマニア島西北部で行われたのだそうです。
風が吹きすさび、荒波がぶつかり合う、絶海の孤島。
荒々しくも雄々しい自然の中で、もっと激しくぶつかり合う人間の感情、
子を思う親の気持ちに泣きました。



監督・脚本デレク・シアンフランス 原題「THE LIGHT BETWEEN OCEANS」
公式HP  http://hikariwokuretahito.com/
コメント (4)
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