Zooey's Diary

何処に行っても何をしても人生は楽しんだもの勝ち。Zooeyの部屋にようこそ!

「コット、はじまりの夏」

2024年02月15日 | 映画

1981年、アイルランドの田舎。9歳の少女コットは、親にはネグレクトされ、姉たちにも邪険にされている。賭け事に夢中の父親、生活に疲れた母親。内気なコットは家庭にも学校にも居場所がなく、ひっそりと息を潜めるように生きている。そんな彼女は母親が出産するまで、親戚の夫妻の家に預けられることになった。妻のアイリーンは優しく、夫ショーンはぎこちないが温かく彼女に接するが、愛情をかけられたことがないコットは中々素直に甘えることができないでいた。



緑豊かな農場、樹々の間に揺れ動く木漏れ日。
質素な家の中のほの暗い部屋、柔らかく差し込む光。
内気な少女を優しく包み込むキンセラ夫妻にも悲しい秘密があり、それが次第に解き明かされていく。



あのような環境で育ったのだから仕方ないと思いつつ、コットがあまりに遠慮がちで自分の感情を出さないことに、観ていて多少イライラします。
母親が出産し、いよいよ家に帰ることになる。
コットは帰りたくないが、中々口に出せない。
キンセラ夫妻も返したくないが、やはり自分たちの分をわきまえていて口には出せない。
3人は黙って車に乗り込み、コットの家を目指す。
相変わらず散らかった家に着いても、久しぶりに会った親はお帰りとも言ってくれない。
キンセラ夫妻が帰ることになり、最後の最後にコットがしたことは…



地味な色調、地味なストーリーの映画です。
しかしラストシーンで涙腺が緩みました。
全編聞き慣れないアイルランド語ですが、時々英語の台詞が混じったりする。
確認してみたら、アイルランドでは第一公用語がアイルランド語(ゲール語)、そして第二公用語が英語であるが、英語を日常的に話す国民の方がずっと多いのですって。
この作品、アイルランド映画で初めてアカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされたのだそうです。

公式P 

コメント (2)
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