すべては、たった2分間の黙祷から始まった。
なぜ18歳の若者たちは国家を敵に回してしまったのか?
東西冷戦下の東ドイツで起こった衝撃と感動の実話。
1956年、東ドイツの高校の進学クラスに通うテオとクルトは、こっそり行った西ベルリンで
ハンガリーの民衆蜂起とその弾圧を伝えるニュース映像を見る。
自由を求めるハンガリー市民に共感した2人は純粋な哀悼の心から
クラスメイトに呼びかけて2分間の黙祷をするが、ソ連の影響下に置かれた
東ドイツでは、社会主義国家への反逆とみなされてしまう。
なぜ18歳の若者たちは国家を敵に回してしまったのか?
東西冷戦下の東ドイツで起こった衝撃と感動の実話。
1956年、東ドイツの高校の進学クラスに通うテオとクルトは、こっそり行った西ベルリンで
ハンガリーの民衆蜂起とその弾圧を伝えるニュース映像を見る。
自由を求めるハンガリー市民に共感した2人は純粋な哀悼の心から
クラスメイトに呼びかけて2分間の黙祷をするが、ソ連の影響下に置かれた
東ドイツでは、社会主義国家への反逆とみなされてしまう。
2分間の黙祷、たったそれだけのことで、校長、教育委員、果ては人民教育相までも現れて
首謀者は誰かと高校生たちを追求する。
黙っていれば退学、それは大学をあきらめて労働者になることを意味する。
それでも生徒たちは口を割らない。
体制側の尋問は、実に巧妙で汚い。
一人ずつを呼び出し、脅し、嘘をつき、密告をそそのかす。
生徒たちの親も、体制からの吊るし上げを恐れて我が子に裏切りを迫る。
友を密告してエリートの道を行くか、底辺の労働者になるのか、生徒たちは悩み苦しむ。
当時の社会情勢をよく分かっていない私には、非常に分かりにくいドラマです。
ハンガリーの反乱は、共産主義の圧政からの解放を目指したものであるが
ソ連の統制下の体制側にすれば反革命のテロとなり、それに対して黙祷するということは
厳重に処罰すべきということになるのでしょう。
社会情勢に詳しくなくても、それがどんなに不自由な社会であるか、
一党独裁がどんなに恐ろしいことであるかということはよく分かります。
原作者のディートリッヒ・ガルスカは、東ドイツの出身であり、
2006年に、自分の体験をもとにした実話を書いたのだそうです。
暗く重い話ですが、ラストには希望があります。
その後の生徒たちがどうなったのか、その家族はどうなったのか、
是非知りたいところですが…
英語原題「THE SILENT REVOLUTION」。
この邦題は、よくできていると思います。
映画「僕たちは希望という名の列車に乗った」
おっしゃる通り、邦題が本当によく出来ていますね。
作品として、これはこれでよいのでしょう。
過去に遡り複雑に絡み合っていて、見応えがありました。
西でどうやって食べて行ったのか、
どうやって試験を受けたのか?
気になりますよねえ。
残された家族のことも…