Zooey's Diary

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ひまわりと天丼、ハロルド・フライ

2024年08月23日 | 

帝国ホテルの建て替えはいよいよ始まったようで、後ろのインペリアルタワーはもう閉館となっていました。
本館の建て替えは2031年からというので、まだまだ先のようですが。
欧州では何百年もの古い建物が使われているのに、ほんの50年程で建て替えなければいけないのか。
なんとももったいない気がしますが、地震国である以上仕方ないのかな…
ロビーの第一園芸の花は、今回も豪華でした。



映画の前のランチは「銀座天あさ」の天丼を。
カウンター8席しかない、小さな落ち着いたお店です。



先月観た映画「ハロルド・フライのまさかの旅立ち」の原作本を読んでみました。
レイチェル・ジョイス著「ハロルド・フライの思いもよらない巡礼の旅」。
「The Unlikely Pilgrimage of Harold Fly」、原題は同じなのですが。
淡々とした筆致の、ナショナル・ブック・アワード新人賞受賞の400ページ程の本です。 
ハロルドの、子供の頃に彼を捨てて出て行った母親への思いや、彼と妻との、出会った頃の感情の盛り上がり、息子を亡くしてからの不毛なやり取り、絶望的な軋轢について、映画より遥かに詳細に書いてあります。

ハロルドは旧友の見舞いのために突然家を出て歩き出し、途中で小さな犬がついてくるのですが、映画では唐突に離れてしまう。
愛犬家としてそこがどうにも納得できなかったのですが、本の中でも同じでした。
”バスが停まり、少女が乗り来んだ。犬も少女の後に続いた。(中略)
犬は自分決断したのだ、と思って納得することにした。しばらくおれに同行し、そのあと歩くことをやめてあの少女と一緒に行こうと決めたのだ、と。この世とはそうしたものだ。とはいいながら、最後の同行者をなくした今、皮膚をまた一枚剥がされたような気がする。次に何が起きるか心配だ。これ以上何かを受け入れる余裕はない。”

とてもそんなことをしそうには見えないハロルドが突然、千キロの道を歩き出す、その意外性と全般のテイストは、映画も本も同じでした。


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