Zooey's Diary

何処に行っても何をしても人生は楽しんだもの勝ち。Zooeyの部屋にようこそ!

弩ピンクのスープ「エメ・ヴィベール」

2011年06月05日 | グルメ
エメ・ヴィベールというなんとも優しい響きの言葉は
薔薇の一種の名前であるらしい。
ネットで見てみると、蕾の時はピンクで、咲くと白いという可愛らしい小ぶりの薔薇です。
その名をつけたフレンチ・レストラン。
ミシュランの二つ星を獲得し続けて4年目、二番町の閑静な住宅街にあります。
石造りの洋館は、パリ郊外にあるメゾンを東京に再現したものなのだそう。
私が行った時も、庭に白い薔薇がいっぱいに咲き零れていたのですが
それはホワイト・メイディランドという薔薇で、エメ・ヴィベールはもっと遅く、
7月になって咲くのだそうです。


ランド産鴨のフォアグラのポワレ

甲殻類のジュレ入りビーツのスープ
甘鯛のハーブ蒸し

リ・ド・ヴォーとオマール海老の煮込み

ピスタチオのブラマンジェ、マンゴーのゼリーと
コーヒー、小菓子
(すべての料理にもっと長ったらしい名前がついていたが覚えられなかった)

お味は正統派フレンチ。
この他に、小さなアミューズや、口直しのグラニテが。
どれも美味しく頂きましたが、なんといっても衝撃的だったのは弩ピンクのスープ。
これはビーツの冷製ポタージュスープで、このピンクの下に、黄色い甲殻類のジュレが。
いや、こんな色のスープを頂いたのは生まれて初めてです。

広々とした部屋からは、ガラス越しに薔薇が咲き誇る庭が見渡せます。
私は、部屋の中ほどのテーブルに案内されたのですが
最初窓際のテーブルが空いているようだったので移れないかと聞いてみたところ、
窓際の席は2か月前から予約が入っているとのこと。
私の隣のテーブルは、着物姿の女性の4人連れ。
静かながらも楽しげな歓談の声が流れる、華やかな空間。
グランメゾンが日常をいっとき忘れさせてくれる場所だとしたら
ここは間違いなくその条件に適っている邸宅レストランです。


エメ・ヴィベール http://www.aimeevibert.com/aimee/index.html

コメント (4)
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再び根アカ女性VS引きこもりのアフリカ旅行記

2011年06月03日 | 
ここ一週間ほどで
たかのてるこの「サハラ砂漠の王子さま」「モロッコで断食」「ダライ・ラマで恋して」
さくら剛の「アフリカなんて二度と思いだしたくないわっ!アホッ!!」を読みました。
どれも軽くて読み易いから、寝る前のベッドの中ですぐに読めてしまう。


「ガンジス川でバタフライ」を書いた時、女子大生だったたかのてるこは
その後、三十数社の入社試験に落ち、東映に就職が決まったのだそうです。
で、社会人になる前にと、フランスからスペインを経由してモロッコを訪れるのですが…
相変わらず凄いパワーで現地の人と交わう彼女。
ところがモロッコでは、フェリーの船倉を冒険したはいいが
案内してくれた船員にいきなり押し倒され、貞操の危機に直面する。
上陸したタンジェではレストランのトイレでボーイに襲われ、
カサブランカのYMCAでは、仲良くなったモロッコ人の女の子の彼氏に襲われる。
いずれもやっとのことで逃げ出すのですが
自分が女であることをつくづくと恨むことになる。


彼女は何処に行っても現地の風習に溶け込み、現地の食を楽しみ、
誰にでも仔犬のように懐いて仲良くなるのです。
そして異国の地で次から次に友達を作り、その家に招かれ、
何日も泊めて貰うのはいいのですが、深入りしすぎて傷つくこともあるのではと
心配しながら読み進めるとやっぱり…
なんと2回も恋に落ちてしまう。
サハラ砂漠でと、ベルベル人の集落で。

こんな旅行は普通の人には中々できるものではないから
羨ましくもあるのですが
さくら剛の本では、同じシーンが真逆の立場から書かれてあって面白い。
自称引きこもりの彼は、何処に行っても孤独にうろつき回るのですが
スーダンで珍しく、電車で知り合った現地の青年の家に招かれる。
しかし”オレがいつも困るのが、誰かに食べ物を出してもらった時である。
みんなしてさあ食えさあ食えと勧めてくれるのだが、そんなに食べられません。
ぼく、スーダンの家庭料、食べられません(涙)。”
一般的な人にとってはそれが普通かも、とも思うのです。
そして彼は、やはり何度も何度も激しい下痢に襲われるのです。
こうしてみると、一度も下痢もせず、現地の人が呆れる程の量をたいらげたという
たかのてるこは、やはり特異体質か…


もうひとつ。
さくら剛の本に、アフリカのトイレ事情がかなり詳しく書かれています。
例えばエチオピアの「ブンナベッド」と呼ばれる安宿というのは
”ここを地獄たらしめている2つの柱は、理論的限界まで汚れきったトイレと
数百匹の目に見えない生物が棲むベッド”なのだそうです。
具体的な描写を引用するのは控えますが(おぞましくてとてもできない)
かなりのページが割かれており、相当のインパクトがあります。
たかのてるこも「インパラの朝」を書いた女性も
バックパックで安宿を廻ったということは同じような体験もしたに違いないのですが
彼女らはそれについては一言も触れていない。
私はとってもそんな強くはなれないなあ…

「ダライ・ラマに恋して」はインドのラダックが舞台ですが
これは映画会社に入社した彼女が、ダライ・ラマに逢うという企画を作り、
カメラマンと共に旅をするというものです。
やはり現地の人々の中に溶け込んではいるのですが
ドキドキハラハラのスリルは味わえませんでした。
コメント (6)
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