格差階級社会をなくそう

平和な人権が尊重される社会を目指し、マスゴミに替わって不正、腐敗した社会を追求したい。

アメリカ合衆国の建国原理

2009-05-01 11:04:11 | オルタナティブ通信

アメリカ合衆国の建国原理


「日本民族、中国民族など元々、存在しない」、参照。

http://alternativereport1.seesaa.net/article/111801078.html


「近々起こる、金融パニック???」、より続く。

http://alternativereport1.seesaa.net/article/118199772.html






書物短評 : ウィリアム・フォークナー全集  全27巻  冨山房




 アメリカ南部の片田舎で小説を書き続けた「世間知らずの田舎者、世界全体を知らない」フォークナーが、ノーベル文学賞を受けた理由は、近代社会に入り、共同体、帰属する社会集団を失った人間達が、必死で、もう一度共同体を取り戻そうとする姿を描いたためであり、しかも人類は、未だ新しい社会共同体を形成出来ていない。

そのため、人類は、古い共同体=民族・国家等に「無理矢理、自分の帰属先を見つけ出そうとする」(注1)。しかし「実体の無い、空疎な、虚構の共同体である民族・国家に自己を帰属させ、それで良し、として自己正当化するには」、他の民族に対する差別と排除、抹殺と言う「テコの原理」が必要となる。「自己の中身が空虚であり、主張すべき実体の無い人間は、他人を批判し、否定する事によってしか、自己正当化の根拠を見出す事が出来ない。」その結果、近代における民族主義、国家主義は、異民族・隣接する他の国家に対する差別と虐殺、戦争を「テコ」とした、強烈な中央集権国家=ファシズムに行き着く。

現在社会の最も「精鋭な問題がファシズム」になる。

フォークナーは、それを無意識的に描き出している。無意識的と言うのは、フォークナー自身には、南北戦争で崩壊したアメリカ南部の奴隷社会を「懐かしみ、後ろ髪を強く引かれている」面が見えるためである。

必然的にフォークナーは、アメリカ開拓時代からの古い民間伝承=様々なアメリカ開拓にまつわるエピソードを、一種、懐古趣味的に大量に作品に取り込んでいる。

 その代表的な民間伝承には、後に大富豪となり、ロックフェラー等に引き継がれてゆく財産を築いた「名門貴族アスター家」の毛皮売買のエピソードがある。アスター家は毛皮売買で巨万の富を築き、その一族系列には英国のチャーチル家、ダイアナ元皇太子妃(故人)が含まれている。

アスター一族のビジネス・スタイルは、アメリカ先住民(インディアンと蔑称されてきた)に対し、ガラス球を宝石と偽り、1つのガラス球を数百枚の毛皮と交換する、という「スタイル」であった。ほとんど「タダ同然」のガラス球を宝石と偽り、先住民を騙す、サギ商法である。

詐欺師。これが英国名門貴族にして、ヨーロッパ大陸・米国社交界の「花形貴族であり続けてきた」アスター一族=英国首相チャーチル一族、ダイアナ一族の「正体」である。

 またフォークナーの描く民間伝承には、白人が老馬にコールタールを塗り、馬の内臓にガスを注入し、馬が若く毛並みにツヤがあり、体格が良いように「見せ掛け」、アメリカ先住民に高値で馬を売り付け、商取引が終わって数十秒後に、馬からガスが抜け、老馬の姿に戻り、激怒した先住民から、白人が銃で応戦し、ゲラゲラ笑いながら逃亡する、という「サギ商法」も出て来る。

この2つのエピソードが、先住民を騙し、虐殺し、その土地・財産を奪って形成されたアメリカ建国の「真実を正確に表現している」。

この老馬にコールタールを塗り偽装する言う「サギ商法」は、そのまま、無価値なサブプライム債券を、トリプルAと言う「ウソの評価・格付け」で偽装し、世界中から資金を「ダマシ取り」、その結果、起こった今次の、世界恐慌そのものの原理である。

アメリカは、たまたまサブプライムという商品を売る「ミスを犯した」のでは全く無い。

「サギ商法」は、アメリカの国家建設原理そのものなのである。

アメリカ・ドル、米国国債は、その「サギ商法」の正体を表し、やがて紙クズになり、暴落する。

老馬を売り付けた白人が「先住民=有色人種」に銃を乱射しながら、騙された先住民をゲラゲラ笑って嘲笑しながら、逃亡してゆくように、アメリカは、やがて、金融恐慌の解決のために戦争を起こし、銃を乱射しながら、「大量に溜め込み、紙クズとなったドルと米国債に激怒する有色人種=日本人」を、ゲラゲラ笑い嘲笑しながら、逃亡して行くであろう。

フォークナーが描き出したように、それは「アメリカ合衆国の建国原理」そのものである。


注1・・・ベネディクト・アンダーソン 「定本・想像の共同体」  書籍工房早山、参照。


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小沢民主党代表が執拗に攻撃を受ける理由

2009-05-01 10:53:12 | 植草一秀氏の『知られざる真実』

小沢民主党代表が執拗に攻撃を受ける理由
 産経新聞とテレビ朝日が懸命に追求する小沢一郎民主党代表の代表辞任だが、民主党内の意見分布を見ると、主流派議員で小沢氏代表辞任を求める声は驚くほど少ないのが実態である。


民主党最高顧問の渡部恒三氏、仙谷由人氏、前原誠司氏、枝野幸男氏などの行動が突出しているが、これらの議員はもとより反小沢代表派の議員である。岡田克也副代表も小沢氏の後継を狙う立場であり、個人的な利害が優先しやすい状況にある。


渡部恒三氏は自民党時代、小沢代表と並んで竹下派七奉行の一人に数えられていた。小沢氏とはライバル関係にあった。小沢氏が代表のまま、政権交代が実現することに抵抗があるのだろう。渡部氏は自民党と通じており、巧妙に小沢氏の足を引っ張る行動を繰り返してきたとの有力な証言もある。


この点については、2006年3月3日に収録された、小沢氏側近で元参議院議員の平野貞夫氏、宮崎学氏、と私による鼎談を一度、ご熟読賜りたい。


仙谷氏や前原氏は反小沢氏の行動が際立っており、個人の利害から反党行為をとっている。これらの人物の行動は、民主党支持者の意向に反するもので、民主党執行部が処分の対象として考えるべきである。


「カナダde日本語」様が、改めて小沢氏続投支持の分かりやすい論説を提示下さった。小沢代表の記者会見での発言も併せて掲示下さっているので是非ご一読賜りたい。


マスメディアはこうした民主党内反党分子の声だけを拾い集めて、民主党議員の多数意見であるかのように偽装して報道する。テレビ番組は発言者の姿をまったく示さずに「民主党議員の声」として、「小沢氏代表辞任を要求する声」を報道する。しかし、顔を出さないのだから真偽さえ疑わしいものだ。


既得権益を死守しようとする「政官業外電=悪徳ペンタゴン」は、小沢代表を最大の脅威として、小沢氏失脚工作を展開し続けてきた。


私は昨年5月29日の本ブログ記事に
「自民党が恐れる最大の存在は小沢一郎民主党代表である」とのタイトルで論評を記述し、自民党の小沢氏攻撃の激化に警戒を呼び掛けた。


私は2006年4月に小沢氏が民主党代表に選出された時に、民主党が主導する政権交代実現に向けての本格的活動開始に強い期待を表明した。


講談社サイト「Moura」内、「直言」サイトに当時の見解を執筆した。2006年4月11日付記事
「日本の政治に一筋の黎明が見えた」
2006年4月26日付記事
「民主党が提示すべき三つの主張」
と題する記事を掲載した。


4月11日付記事には次の指摘を示した。


「小泉自民党は弱体化した前原民主党が持続することを強く願っていたと考えられる。
 実質支配下に位置づけられる弱体野党が存在し、表面上、若干の対立図式を演出しながら、水面下で手を握り、与党支配を永続させる。平野貞夫氏の言うところの『新55年体制』の構築とその維持を小泉自民党は熱望していたと考えられる。」


自民党は、水面下で自民党と通じる野党勢力と、表面だけの対立を演出しつつ、安定的な政権運営を維持しようと考えていたのである。こうした、偽装対立の通用しない小沢代表の存在は自民党の脅威になる。


2006年4月23日の千葉7区衆院補選で民主党は劇的な逆転勝利を得た。私は、この衆院補選が政治闘争の転換点になることを予測し、期待し、4月26日付記事に以下のように記述した。


「昨年9月11日の総選挙で自民党は歴史的勝利を収め、小泉首相の独裁者的政治運営が続いてきたが、いよいよ潮流が大きく変化する時期が到来したようである。「満つれば欠くる」、「奢れる者は久しからず」がこの世の常である。メディア・コントロールに洗脳された国民もようやく目を覚ます時期を迎え始めた。」


「4月7日に民主党新代表に小沢一郎氏が選出されると同時に、民主党では現状で考え得る最強の布陣が組成された。小沢一郎新代表を菅直人代表代行、鳩山由紀夫幹事長が補佐するトロイカ体制である。」


さらに、民主党が提示すべき政策方針について、三点の提言を示した。


「筆者はかねてより、民主党に対して三つの提案を提示し続けている。第一は「郵政民営化」のまやかしを明示し、「真の改革」案を提示すること。第二は、「小泉改革」が意図して切り捨てている弱者に対し、弱者を確実に守る政策を明示すること。第三は「対米隷属」に堕している日本の外交スタンスを、「独立自尊」に転換することである。」


ここでいう「真の改革」とは「天下り根絶」のことだ。「セーフティネット再構築」、「天下り根絶」、「対米隷属からの脱却」を、明確な方針として民主党が示すべきだと主張した。


昨年5月29日付記事に既述したように、自民党は2006年以来、一貫して、小沢一郎氏を最大の脅威と位置付けて、小沢氏失脚工作を展開し続けてきたのだ。


①2007年参院選での執拗なネガティブキャンペーン
②大連立構想の働きかけ
③日銀総裁人事最終局面での小沢氏失脚工作
④複数候補による民主党代表選実施誘導
⑤党首討論での小沢氏攻撃
これらのすべてが、小沢氏の影響力排除を目的とするものだった。


 しかし、これらのすべての工作活動を民主党はクリアしてきた。民主党内反小沢代表派議員が、これらの工作活動に関与してきたのも事実である。しかし、ぎりぎりのところを民主党は工作活動の謀略に巻き込まれずに2009年を迎えた。


 私は西松建設に対する外為法違反での摘発を見て、これを小沢氏攻撃の謀略に活用する危険を警戒した。その警戒感を
1月16日付記事
「手段を選ばぬ「悪徳ペンタゴン」次の一手」
に記述した。


「検察当局が西松建設の裏金疑惑解明に動き出した。「悪徳ペンタゴン」による政権交代阻止活動の一環としての行動であるとの見方が存在する。



「悪徳ペンタゴン」はあらゆる手段を用いて、本格的政権交代阻止に全力を尽くすと考えられる。あらゆる工作活動の本質を洞察して粉砕(ふんさい)し、本格政権交代を成し遂げなければならない。」




「悪徳ペンタゴン」は、総選挙が目前に迫り、ついに「手段を選ばぬ」行動に手を染めた。これが、西松事件での卑劣な「政治謀略」である。目的はただひとつ。小沢代表を失脚させることである。


小沢代表の行動に揺らぎが見られなくなったのは、小沢代表自身が敵の目的を明確に把握したからであると考えられる。民主党内の反党分子は自民党と通じる「悪徳ペンタゴン」の手先である。小沢代表はこれらの「悪徳分子」の行動に警戒する必要があるが、耳を傾ける必要はない。


「悪徳ペンタゴン」が警戒しているのは、日本政治をこれまでの
①巨大な企業献金と直結する「大資本」優遇
②巨大な「天下り」利権と直結する官僚主権構造
③米国への隷従
から決別させ、


①一般国民の利益優先
②巨大な「天下り」利権根絶
③米国への隷従の排除
を実現することである。


政権交代は日本の歴史上、初めての民衆の力によって実現する「革命」である。「革命」実現には巨大なエネルギーが必要だ。既得権益が死に物狂いで抵抗するのは当然のことでもある。


産経新聞、テレビ朝日を「既得権益の走狗」と認識すれば、その異様な行動も理解し得る。


「彼を知りて己を知れば、百戦して殆うからず」だ。権力の走狗の小賢(こざか)しい動きは無視するに限る。


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