鳥インフルエンザの、源流
1945年10月、米軍と協力し生物・化学兵器開発を行っていた製薬会社メルクはハーバード大学、ノースウェスタン大学、コーネル大学等の協力の下、米国サンクェンティン刑務所で50人の囚人に線ペストの人体実験を実施。患者の一部は死亡。
1950年9月20日から26日まで連日、米軍はサンフランシスコのゴールデンゲート・ブリッジ周辺に、米海軍掃海艇を使い、生物兵器セラチア・マルセッセンス菌と、グロビジ菌(枯草菌)を撒布。
「付近住民全員が各自5000個の菌を吸引した」、と軍は報告。雲状に拡散する生物兵器が、どのように病気を拡散させるか実験した、と軍は発表。サンフランシスコの全病院に派遣された軍人が患者発生率の統計を「採取」。
49年~69年まで、米軍は、サンフランシスコ、ミネアポリス、キーウェスト、セントルイス、パナマシティの人口密集地で市民を無差別に対象とした、様々な種類の生物・化学兵器の撒布実験を、合計239回、実施。
1955年7月12日、ユタ州ダグウェイ米軍実験所で、人間30人に対しQ熱の人体実験。Q熱は悪寒、嘔吐、発熱、関節痛、肺炎、食欲不振を起こし、4%の致死率をもつ生物兵器。
ソルトレイク・シティでは、66年から2008年まで、連続して枯草菌を住宅地に撒布。
この研究所は、55年には生物兵器・Q熱を、ユタ州全域、特に住宅密集地で飛行機により撒布。
63年7月26日、米軍と英国軍は協力し、ロンドン地下鉄、トゥーティング・ブロードウェイ駅周辺でサラリーマン・市民に対し、枯草菌撒布。密閉空間での発病率の実験。
64年、米軍はワシントン空港内部で、利用客・市民に対し無差別に枯草菌散布。発病者の統計を採取。
66年、米軍は、ニューヨークの地下鉄内部で、乗客・市民に対し無差別に、枯草菌・撒布実験を実施。
こうした「実験」の延長線上に、毎年、流行を見せる鳥インフルエンザがある。