極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

セザンヌと満月の南仏(Ⅱ)

2009年02月08日 | 国内外旅行


昼時に蕗の薹ねと誘うきみ 手には磯辺の香る松風 


レストラン『ル・ヴァン・ド・ヴェール(le vent vert)』で初め
て食事したのは『
鳥人間コンテスト選手権大会』の開催地が近
江八幡から彦根松原に移ってからだと記憶している。その当時、
パスタが主体だったのでイタリア料理のレストランと思ってい
たが、
南フランス家庭料理だとは後で知ることになった。当時
は昼と夜に渡り営業していたが、規模を縮小し有機農園と直結
した素材を使いスローフードの専門店として頑張っている。わ
たしが注文するのは決まってアンチョビとにんにくと唐辛子の
サラダオイルたっぷりめの漁師風パスタと決まっているが、時
折、気仙沼産の牡蛎や蕗の薹など旬な素材を使ったパスタを注
文している。それ以来、南フランスが頭にインプットされたま
まである。

アンチョビのパスタ:アンチョビの風味を存分に味わえます

いったい、セザンヌの育つたプロヴァンス地方とはどんなんだ
ろう。先ず、地学面(気象・地質・生態)から見てみる(ここ
ではマルセイユ)。
 
 南仏地気象

それではフランスは、ガリア(古典ラテン語:Gallia (ガッリ
ア)、フランス語:Gaule (ゴール))の時代、ガリア人(ケ
ルト人の一派)が居住した地域の古代ローマ人による呼称の現
在のフランス・ベルギー・スイスおよびオランダとドイツの一
部などの民族と。ゲルマン人(German)は、現在のドイツ北部・
デンマーク・スカンジナビア南部地帯に居住していたインド・
ヨーロッパ系を祖先としインド・ヨーロッパ語族-ゲルマン語
派に属する言語を話す諸集団(≠民族)とが混じり合った国だ
ったといえるだろう。その後、4世紀後半より始まる本格的な
ゲルマン人の移動にともない、ゲルマン人の一派であるフラン
ク人がガリアに定住。481年にクローヴィスがフランク諸族を
統一してメロヴィング朝フランク王国を建国すると、旧ローマ
帝国領であるガリアの現住民のカトリックを信仰を受容し、メ
ロヴィング朝においては、徐々に宮宰を務めるカロリング家が
台頭。以降、カーぺー朝から第五共和制へと続く。



ファッションや美術、料理など、文化的に高い評価を受ける国
として有名であり、毎年多数の日本人観光客が高級ブランドや
美術館巡り、グルメツアーなどを目的にフランスを訪れている。
また、音楽、美術、料理を学ぶためにフランスに渡る日本人も
多く、在留日本人は3万5千人に及ぶ。特に首都パリは文化、流
行の発信地、『芸術の都』『花の都』としてのイメージが日本
人の間に過剰に強く、イメージと現実とのギャップによる『パ
リ症候群』という適応障害にかかる日本人もいると解説されて
いる。

ファイル:Joan-of-Arc-Paris.jpg




さて、歴史などは後にして、フランス国花が百合とは意外だっ
た。ユリは聖書にしばしば登場する花のひとつで、新約聖書で
は「ソロモンの栄華もユリに如かない」と、繁栄の象徴として
用いられる(聖書の時代、イスラエルではユリは一般的な花で
はなく、このユリはチューリップの事だと考えられている)。
キリスト教においては白いユリ(マドンナリリー)の花が純潔
の象徴として用いられ、聖母マリアの象徴として描かれる。天
使ガブリエルは、しばしばユリの花をたずさえて描かれる。こ
れはガブリエルがマリアに受胎告知を行った天使であることを
示す図像学上のしるしである。クレタ文明の遺跡のひとつであ
るクノッソス宮殿の壁画にはユリが描かれている。



洋ではユリは食用や薬用に使用され、緩衝用は奈良の率川(
いさかわ)神社の三枝祭などの例外もあるが、明治30年代頃か
らである。幕末にシーボルトが日本のユリの球根を持ち帰り、
復活祭のイースター・リリーとして大流行すると、球根は近代
日本の絹に次ぐ二番目の主要輸出品として外貨を獲得し、逆輸
入されるかたちで明治末に鑑賞花として流行する。夏目漱石の
「それから」(1909年)には「代助は、百合の花を眺めながら、
部屋を掩(おお)ふ強い香の中に、残りなく自己を放擲した。」
(14章7節)とある。輸出用の栽培は主に富士山麓から神奈川に
かけて広く行われ、ヤマユリ、コオニユリ、オニユリの3種がそ
の鱗茎(ユリ根)を食用とするため栽培されている。苦みを除
くため、軽く煮てから雑煮、茶碗蒸しに用いる。



オニユリ、ハカタユリ、その他 Lilium 属の球根は百合(びゃく
ごう)という生薬で、滋養強壮、利尿、鎮咳などの効果があり、
辛夷清肺湯に使われる。花言葉は、 黄色は 陽気・飾らぬ美、
白色は 純潔・威厳・無垢、橙色は、華麗・愉快・軽率、ピンク
色は 思わせぶり・虚栄心。




プロヴァンス地方の料理の特徴は、南イタリア料理と同じくト
マトやオリーブオイル、オリーブを多く用いる他、茹でた野菜
(ニンジン、ジャガイモ、さやいんげん)、茹でた塩鱈と茹で
卵にアイオリをつけて食べる料理をル・グラン・ダイオリ(Le
Grand Aïoli
)と呼ぶ。ブイヤベースに添えることもある。エルヴ・
ド・プロヴァンス(herbes de Provence)と呼ばれる当地独特のハ
ーブを多く調合したものを用いる。特に、ラタトゥイユ(Ratat-
ouille
)は、アニメーション映画『レミーのおいしいレストラン』
でキーパーツとなったプロバンスの田舎料理。ナス、トマト、
ピーマン、ズッキーニなどの野菜をオリーブ油で炒め、深鍋に
入れて野菜自身の水分で煮込んもの。

 Check here

ラタトゥイユは、作りたてより、1日冷蔵庫で休ませた方が味
がなじみ美味しく、前菜でも、魚・肉料理のつけ合わせとして
もよいしという。また、地中海に面したマルセイユなどの町で
はブイヤベースなどの魚料理が多く、タマネギやニンニクなど
と鍋で煮てサフランやローリエで香りをつけ、身が崩れるまで
煮込みスープとして食します。好みに応じて「ルイユ」という
唐辛子入りのマヨネーズ風調味料を混ぜる。と、ここまできた
ところで、字数制限だ(乞うご期待)。



テラコッタ風欧州瓦のフロヴァンス住宅






 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント (1)
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