極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

繁縷と季節のカクテル

2009年02月25日 | 神道物語


片隅で密やかに咲く繁縷らは 孫にも似でかきみに愛らし



フェラーリ、過去最高の販売台数を記録…08年実績

身辺整理ではないが、小さな書斎兼応接間の本棚や納戸のいらな
いもの整理をはじめているが予定より数ヶ月経っても整理がつか
ず今日も妻に「誰も読まない本ね」と吉本隆明全集の棚を見上げ
ながら言う。

 明日になつたら
 辛い夢のなかに
 蕀がひつかかつていないかどうかをたしかめよ
 きみはすでに
 罪人の罪よりもすこし重く
 罪人の衣裳よりもすこしみすぼらしく
 あまたの時を過ぎたのだから

 もしも 夢みた世界が
 こないうちに
 ちいさか恋のいさかで倒れていたら
 きみと少女の骨を
 戦士がとおる路に
 晒せ
 あまたの若い戦士たちは
 まことともうそともわからぬうちにすでに
 孤独な未来ヘ
 ゆくのだから

 もしも 大事のまえに
 ちいさな事がまちぶせていたら その
 ひとつひとつに花畑をともし
 あたりの悪かつたものに
 微笑を 耐えられずに死んだ心のに花飾りを
 ぽどこせ
 きみはすでに
 罪を世界におい
 安息を戦士たちの肩から
 盗んでいるのだから

 明日になつたら
 孤独な戦士よりも孤独な未来へ
 きみもゆけ
 すでに戦士たちはためらい
 きみは待たれているから

              吉本隆明 『明日になつたら』、定本詩集より


即座に、著作集Ⅰの詩から『明日になつたら』のぺージを開げて
見せ読ませてみた。「戦士ねぇ・・・。もう、吉本なんて古いよ」
と素っ気ない答えが返ってきた。斜め読みのプロでも本を開けて、
即座にこれは読み返すのには最適だと感性で決めた一篇の詩だが。
「そなんこというなよ。すごいと思わないか」。「でも、子供達
も読まないし・・・」。そう、そんな時代だ。時が来たらこの棚
も処分しようと納得したほんのささいな一齣だが、「明日になつ
たら 孤独な戦士よりも孤独な未来へ きみもゆけ すでに戦士
たちはためらい きみは待たれているから」のここんとは絶対い
いよなぁ。



少年のまだ柔らかきてのひらは白く小さい宇宙を愛ずる


近くの
白山神社の灯籠の火袋の明かりを蝋燭からLEDのゆらぎキ
ャンドルにしよう話し合い、テスト的に今日からはじめたのは良
いが、市販品のものに少し手を掛けてたが、火袋ないの光源の位
置や反射の加減で、明かり障子を通して見ると下半分が暗くなっ
てしまった。絶対的な照度が足らないと思いつつ家に帰ってきた。
白熱球でも良いのだが有線配線となると工事費が嵩張る。という
ことで、妻と相談しながらソーラセルも考慮にいれ再考すること
となった。


繁縷の 神も素知らぬ 振りをして 花野に近し 夢だけを視る 




ところで、短歌を道半ばからの友にしようと決めてから神道とは
なにかを考え直す機会となり、さらに宮世話で抜き差しならぬよ
うになったわけだが、中沢新一の『古代からきた未来人 折口信
夫』をこれまた斜め読みする羽目となったが、これは無視はでき
ないしろものだと実感した。

古代から来た未来人 折口信夫

  戦争中の我々の信仰を省みると神に対して悔いずには居られ
 ない。
我々は様々祈願をしたけれど、我々の動機には、利己
 的なことが多かった。さうして神々の敗北といふことを考へ
 なかった。我々は神々が何故敗けなければならなかつたか、
 と言ふ理論を考へなければ、これからの日本国民生活は、め
 ちゃめちやになる。

             折口信夫 「神道宗教化の意義」

 かういふあり様だから、神々に背かれたのです。しかし今、
 冷やかになって考ヘます反省は、日本のこれから後に現れて
 来る宗教上の神の実体といふものが、そこに示されてゐるの
 だといふことです。天照大神、或いは天御中主神、それらの
 神々の間に漂蕩し、棚引いている一種の宗数的な或性質の、
 混じてゐるところの神なるものが、暗示してゐるのではない
 かといふことです。只今になって、さう考へるのです。其は
 かういふことです。日本の信仰の中には、他国に多少その要
 素があっでも、日本的にまた世界的にも、特殊であり、すべ
 てに宗教から自由なものと言っていヽものヽあのることです。

          折口信夫 「全集第二十巻、三二一頁」


 天地初めて発けし時、高大の原に成れる神の名は、天之御中    
 主神、次に高御産巣日神、次に神楽巣日神、此の三柱の神は、     
 みな独神と成り座して、身を隠したまひき。
                       『古事記』                                                                       
 

  つまり神によって体の中に結合せられた魂が、だんだん発育
  して来る、それとともに物質なり肉体なりが、また同時に成
 長して来る、その聖なる技術を行ふ神が、つまり高皇産霊神、
 神皇産霊神、即ち、むすびの神であります。つまり霊魂を与
 へるとともに、肉体と霊魂との間に、生命を生じさせる、さ
 ういふ力を持った神の信仰を、神道 教の出発点に持ってを
 ります。        
                    折口信夫、前掲書

以上のような引用をしながら中沢新一は折口ビジョンなる方向性
を解説しつつ、キリスト教理の三位一体と相対する、「たましい
」と「生命」と「物質」を結びつける「ムスビの神」-生命のな
い物質に魂が宿ると、そこに生命が働きだす物質と生命と魂が結
びついた-ムスビ神が、キリスト教理の「聖霊」(
Natural Spirit
に埋め込こみつつこう結論する。神道が超宗教である結われがこ
こにある以上、『芸術人類学』等の彼の著書の斜め読み研究と、
ハンチントンの『文明の衝突』の反証的実践を考えてみたし、で
きれば中沢新一の自主公演運動を立ち上げたいと思った。興味の
ある方は是非連絡願いたし。

荷頃神楽舞の写真


   生命体では、物質と生命が結合している状態が、「生きてい
 る」と言われ、この神の働きがやんで生命が物質から離れる
 と、その生物は「死ぬ」のだ。さらにあらゆる生命において、
 そこには魂と呼ばれる高次元な知性の働きが結びついている。
 動物ではこの知性の働きはDNAに強く規制されているけれ
 ども、大脳が特殊な進化をとげた人間(ホモサピエンこでは、
 魂はDNAにセットされている規制から自由な活動をおこな
 う。魂と結びついた生命は豊かである。魂はひとりでに力を
 放出して、自分自身で増えていく能力を宿しているからであ
 る。



  ムスビの神は、このような三位一体の内部構造そのものをあ
 らわしている。それは存在の奥底で、たえまない働きをおこ
 ないながら、宇宙と生命をつくりなしている。それなのに、
 ムスビ神は存在のいちばん深い部分の仕組みをつくりだした
 後は、隠れて見えなくなってしまい、ムスビ神が隠退した後
 に、あのよく知られた神々があらわれて、宗教の世界をつく
 っていくのである。折口信夫は宗教としての神道はこのよう
 なムスビの神をおおもとの場所にすえて、もう一度つくりな
 おされなければならないと考えた。これはまったく天才的な
 着想だとわたしは思う。なぜなら、このような内部構造をも
 つムスビの神は、そこから経済や道徳や社会の領域へと腕を
 
高天彦神社の写真

 伸ばしていき、宗教を超えた大きな働きをおこなうようにな
 るからである。ムスビの神から新しい経済学を生み出してい
 くことができるし、経済活動に倫理性を自然な形で結合させ
 ていくこともできる。もしそれができるようになれば、日本
 人の自然智へと
Natural Wisdomである神道は、たんなる宗教
 としてのありかたを超えて、つぎの時代の知性の導き手とな
 ることができるかも知れないからである・・・(中略)・・・
 ムスビの神を出発点にすえて未来の神道をつくりなおさなけ
 ればならないと考えたとき、彼はすばらしい直感によって、
 宗教と経済を統一で
きる原理を探り当てていたのである。三
 位一体構造をしたムスビの神の考えは、宗教の領域をはるか
 に超えて、経済や社会のありかたにまで深く浸透していくカ
 を持った、根源的な原理をあらわしている。それは、そこか
 らあらゆる現象の生み出していくことのできる、単純にして
 深淵な仕
組みなのだ。自然智(Natural Wisdomとは見かけはお
 そろしく単純だが、あらゆる領域の事物にまで深く及んでい
 く浸透力を持っている。
                      
                            中沢新一 『古代からきた未来人 折口信夫』



これは、風邪引きの兆候で夜中、階下しパブロンを服用して、寝
そびれて書いているが、寝る前に自分流のホットワインを作り呑
みして寝たわけで、インフルエンザには効かないということが実
証された。そこで、グリューワイン(独:Glühwein、グリューヴ
ァインとも)は、赤ワインと香辛料などを温めて作るホット・カ
クテルの一種のレシピを紹介しよう。先ず、ワインはメルシャン
の黒葡萄酒。これは
リスベラトロール たっぷりというしろもの。
そこに、にんにくとローリエを3ヶ月以上漬け込んだウオッツカ
やラム酒を適当量加えて(アルコール分を増すため)、砂糖や蜂
蜜を好み量加え、オレンジピューレやクローブ、シナモンをにん
にく臭いので香り付けに加え、後は電子レンジで温めるだけ、ほ
かほかでそのまま布団の中に滑り込めばいい。


  3,5,4'‐トリヒドロ 
                                                                                                            キシスチルベン




繁縷、科名:ナデシコ科/属名:ハコベ属 和名:繁縷/生薬名:
繁縷(はんろう)/学名:Stellaria neglecta ナデシコ科ハコベ
属(Stellaria)の総称のこと。または、ハコベ属の種のひとつコハ
コベ(S. media)のこと。春の七草の一つである「ハコベ」。花言
葉は「ランデブー」。孫の写真をみていると、ハコベの小さなは
なのように愛らしい。でもきみのようにだよと歌う。少々歯が浮
くようなこととなった。

                                          





 
 


 

                  

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