毎年に悪しことあれ吾拓く きみはきみたれ 車百合たれ
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射ゆ鹿を 認ぐ川辺の 和草の 身の若かへに さ寝し子らはも
万葉集/作者未詳 (巻16・3874)
ここ半年部屋にいる機会が多くなり、めりはりを欠くこと
となり疲労がたまり一時的な神経不調を経験する。そんな
時、目にとまった一首。鹿(しし)を追っていると、川辺
の和草に目をやれば、たくましかったころを思い出すとい
うその臨場が、千年の時を超え伝わり元気さをもらった。
これは驚きだった。
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白山インゲン
クルマユリ(車百合、学名:Lilium medeoloides)は、ユ
リ科ユリ属の多年草。北海道~近畿以北の亜高山帯の草
原に分布している。高さ30~80cm。花の大きさは5~6cm
で、花期は7~8月。葉が茎の中央部で10枚ほど輪生する
のが特徴で、そこからクルマユリと名づけられた。
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体調も優れぬ事もある。今日の水が浜の『シャーレ』の
石榴は見事だった。折角の気晴らしのエスコートをぶち
壊した。これからも思わぬ苦難に出会うけれどそれはわ
たしが引き受けるから心配するなと彼女に告げ歌う。花
言葉は、純潔、多才な人など。また、9月6日の誕生花の
ひとつに選ばれている。高山で小さな花咲かす「クルマ
ユリ」。花言葉は「純潔」。
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王安石
石榴の話し。古来石榴に纏わる神話に、釈迦が、子供を
食う鬼神「可梨帝母」に柘榴の実を与え、人肉を食べな
いように約束させた。以後、可梨帝母は 鬼子母神として
子育ての神になったとか、冥王・ハーデスにつれ攫われ
たペルセフォネが石榴を口にしたことで1年のうち一定
期間を冥界で過すこととなり、母・デメテルはその期間
嘆き悲しむことで冬となったとするギリシャ神話もある。
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女性ホルモンのエストロゲンが石榴の果汁に含まれてい
るというブームを巻き起こしたが検出されなかった石榴。
「万緑叢中一点紅 、人を動かす春色は須く多かるべから
ず」(濃緑万枝紅一点、動人春色不須多)を詠んだ(こ
こでいう「紅」は石榴を表す)、王安石は北宋神宗の政
治顧問で政治改革の先駆者であり、唐宋八大家であり詩
人でもある。
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成長戦略としての『新楽市楽座論』
【裁判員制度】
1999年7月27日から2001年7月26日までの間、内閣に設置
された司法制度改革審議会によってその骨子、次いで意
見書がまとめられ、この意見書にもとづき、小泉純一郎
内閣下の司法制度改革推進本部が法案「裁判員の参加す
る刑事裁判に関する法律」を国会に提出し、2004年5月21
日成立。裁判員制度は同法により規定され、一部の規定
を除いてその5年後の2009年5月21日に施行され、同年8月
3日に東京地方裁判所で最初の公判が行われた。
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そろそろ自分なりの決着をつけなければならない。問題
点は、(1)制度の問題点が表面化しない、(2)公判
前整理手続、(3)制度導入の自己目的化、(4)裁判
員の出頭義務、(5)裁判員の不利益、(6)裁判員の
守秘義務、(7)裁判の資質、(8)被告人の権利の侵
害、(9)被害者・証人の不利益、(10)公的な影響な
どに関わる問題点が挙げられている。
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郷原信郎
そもそも、日米包括経済協議発端だと考えているので、
対象が刑事事件の第1審の重大事件に限定された背景に
暫定的処置としてもその説明がない。民事事件の審査に
は米国の利害が絡むためと勘ぐられても仕方がない。現
在は限定的だが、将来は何処まで拡大するのかのどうか
の説明がない。一歩引いて限定裁判としても、(1)国
民の司法参加により日常感覚や常識を反映させるという
が、これは同伴主義で、プロの刑事事件審査官(検事・
判事・弁護士)及びシステムに対する自己懐疑やサボタ
ージュとして受けとられても仕方がない。
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裏返せば「司法を身近かなものにすることに払われる国
費や国民の心労」に値する効果とは具体的に何なのか明
確でない。例えば冤罪を防ぐというのであれば、取り調
べ過程の透明化(データ公開・非公開は審査官が協議し
て決めれば良い)することで対応できるだろう。「公判
前整理手続きが限定されている」「守秘義務規定が不明
確は、罪刑法定主義の放棄と憲法19及び21条違反」
「職務強要は、憲法18条違反」等の問題点が多い。当
に「為にする制度導入、泰山騒鳴、鼠一匹」という感が
強く残る。ここにも官僚主導、政治不在現象をみる好例
ではないだろうか。
ならば、宜しく凍結をということで今夜は早めに切り上
げたい。
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