まだ近くの梅の花芽は固いが、春だ。それも昔と違って、晴れの日でも落ち着きなく
ざわついて止まることはない。それはそこまでとして、今日もあっという間に時間が
過ぎた。夕食前からテーマを探し、春芽のアスパラガスのイタリア料理のレシピをネ
ット検索する。アスパラは栄養価の高い野菜だが、原産は地中海東部とされるユリ科
の植物。種を植えてから2年から3年たたないと収穫できないがそれが過ぎると楽に
収穫できる。春を告げる野菜が、春芽収穫後、1株当たり4~5本程度茎を育て(立
茎)て夏芽を収穫する。
Primavera Asparagi Insalata
それでは、今夜はアスパラガス料理から四品の紹介。まず、アスパラガスの春サラダ。
材料、500グラムの5センチメートルにトリミングした緑と白アスパラガス、みじん
切りエシャロット、白バルサミコ酢、エキストラバージンオリーブオイル、すりおろ
したレモンの皮、黒コショウ、ゴルゴンゾーラチーズ、サラダ菜、塩を用意。沸騰し
たお湯に塩を小さじ2杯入れ、鮮明柔らかくなるまでアスパラガスを2分間茹でる。
排水し冷たい水の下でアスパラガスをすすぐ。小さなボウルに小さじ1/4塩、シャロ
ット、コショウ、すりおろしたレモンの皮と1/4カップのチーズを入れてよくかき混
ぜる。大きなボウルにアスパラガスとサラダ菜を合わせ、その上から白バルサミコ酢
とエキストラバージオイルンでドレッシングを作り振りかけ、残りの1/4カップのチ
ーズを振りかて完成。
Asparagi alla parmigiana
その次は、お馴染みの?アスパラガス、パルマ風。アスパラガス2kg、バター120g、
パルメザンかパダノのおろしチーズ120g、塩。アスパラガスは、いつものように縦に
して鍋に入れ,穂先を水面から出したままでさっとゆでる。柔らかくなったら完全に
ゆであがる前に取り出し水気をよく切る。そして穂先と反対側の固い部分を切り取る。
グラタン皿の底にバターを塗って,アスパラガスを一段敷き,その上に溶かしバター
をかけ、パルメザンかパダノのおろしチーズ、塩をふりかける。同じ手順でアスパラ
ガスを段々に敷いていき、然してオーブンの中に入れグラタンにする。
Asparagi all'astigiana
太くて青々したピェモンテ(上図)産タイプのアスパラガス2kg、卵6個、バター120g、
パルメザンかパダノのおろしチーズ120g、塩、アスパラガスは、いつものように、穂
先を高くして水面から出して縦に入れ、ぐらぐら煮立ったお湯でゆでる。半ばゆだっ
たところで鍋から取り出し、穂先と反対側の固い部分を切り取る。ゆでている間にグ
ラタン皿の底にたっぶりバターを塗り、準備できたアスパラガスを穂先の方を内側に
して放射線状に並、塩をふりかけ、バターとパルメザンかパダノのおろしチーズをま
き散らし、バターとチーズが溶けるぐらいの中火のオーブンに入れ、時折、底の方に
あるアスパラガスを静かに動かし、火がまんべんなく通るようにして、小さな浅鍋で
焼いた6つの卵を上にかぶせる。ヴァリエーションとしてもっと簡単に卵を加えず、
バターとチーズで供することも可能。
Asparagi con le uova sode
四品めはアスパラガスの卵添え。アスパラガス2kg、卵6個、バター120g、パルメザ
ンかパダノのおろしチーズ、オリーブ油、パセリ、塩、コショウ、酢を用意。アスパ
ラガスは茎の方をそぎ取って切りそろえ、一束にまとめる。そして穂先を上の方にし
窓,水面から出るように鍋に入れ,さっとゆでる。穂先の部分は沸いた水の蒸気でゆ
だり、同じ時間で茎と同程度の柔らかさにゆでられる。卵は固くなり過ぎないように
固ゆで。アスパラガスをゆでている間に殼をむき,細かく刻んで皿にとり、その中に
パセリのみじん切り、塩、コショウする。オリーブ油をひとたらしするとまとめやす
い。
おまけⅠ。アスパラガスの半熟卵添え(Asparagi con le uova barzotte)
アスパラガスの半熟卵添え。前述の手順でアスパラガスをゆでる。卵は固ゆででなく
半熟。束ねたアスパラガスの穂先の部分に半熟卵を2つもたれかけるようにし、それ
ぞれの皿に盛り付ける。その上に溶かしバターとパルメザンかパダノのおろしチーズ
をふりかける。
おまけⅡ。アスパラガスの落とし卵添え(Asparagi con le uova in camicia)
アスパラガスの上に2個をひとまとめにした落とし卵(沸騰したお湯に卵の殼を割っ
て落とし、そのままボイル)を置きそれぞれの皿に盛り付ける。溶かしバターとパル
メザンかダノのおろしチーズをふりかけて完成というものもある。
おまけⅢ。アスパラガスと卵のフリッター添え (Asparagi con le uova fritte)
それぞれの皿に盛り分けたアスパラガスの上に,2つひとまとめに揚げた卵を置き、
溶かしバターとパルメザンかパダノのおろしチーズをふりかける。
おまけⅣ。アスパラガスの卵ソース和え(Asparagi con salsa d'uovo)
アスパラガスをきれいにして、鍋に立てて入れ、穂先は蒸気で蒸すようにする。固い
茎はお湯の熱で柔らかくゆであげる。その間にソースを準備する。浅鍋に小麦粉と大
さじ2杯の水を加えて火にかける。塩、コショウ、ナッツメッグで調味し、煮詰まっ
たらもう一度水を入れる。卵黄は、溶きほぐし少し柔らかくなる前のバターを加え、
混ぜ合わせる。2回ほど分けて入れ、かき混ぜる。ソースが十分滑らかかどうか確か
めて裏ごしにかけ、レモン汁を数滴たらし、アスパラガス、大きな皿に盛り付け、ソ
ースは別にして食卓に。
さて、最後に今夜にメインアスパラ料理「アスパラガスの量子ドット添え、トヨタ風」
をお作りしましょう ^^; 。
表 ドイツの太陽光発電導入推移
太陽電池の勢いが止まらないという実感についてはここでも掲載しているが、そのな
かでもドイツはずば抜けている(2050年にすべての電力を再生可能エネルギーで賄う
とし、そのうち太陽光発電は35%)。ところで、太陽電池は、発電量当たりの二酸化
炭素排出量が少なく、発電用の燃料が不要という利点を有しているが、現在の太陽電
池の中で、単結晶シリコン又は多結晶シリコンを用いた、一組のpn接合を有する単
接合太陽電池が主流だが、単接合太陽電池の光電変換効率の理論限界が約30%に留ま
っているが、これまでに検討されている新しい方法の1つに、バンドギャップ中に狭
いバンドあるいは準位を有する中間準位型太陽電池がある。中間準位生成法には、量
子ドット等の量子構造を用いる方法や、深い準位を生成する特殊な不純物を用いる方
法が知られている。半導体バンドギャップ中に中間準位を形成することで、従来の太
陽電池では吸収できなかった帯域の太陽光スペクトルを吸収でき、中間準位型太陽電
池の理論限界効率は従来法の2倍(面積で1/4)60%以上も可能になると考えられて
いる。
量子ドットを用いた太陽電池では、長波長光を吸収することで、量子ドット内の準位
に電子・正孔対(以下において、これらをまとめて「キャリア」ということがある。)が励起され
るが、エネルギーとして取り出すには、それらのキャリアが光吸収で励起され、量子
ドットの閉じ込めエネルギーよりも高いエネルギーを持たせる必要があるが、従来技
術の量子ドットでは、量子ドット内の準位に存在するキャリアが、ある一定の時間が
経つとエネルギーを失い、電子及び正孔は再結合→消滅する。量子ドットの準位に存
在するキャリアが次の光吸収をして励起されるまでの時間に対してキャリア寿命が短
い場合、再結合→消滅し太陽電池の効率を向上できない。このため、量子ドット内の
準位におけるキャリア寿命を長くなると、電流及び電圧が共に向上し、変換効率が高
くなる。、そこで、(1)キャリア寿命を向上可能な量子ドット配列材料、(2)これを用いた中間
準位型光電変換素子、波長変換素子、(3)アップコンバージョン型光電変換素子を新規に考
案するというもの。
※高エネルギーを有する短波長光を、太陽電池材料のバンドギャップに適した波長へ
変換し、熱(電圧)損失を低減するものをダウンコンバージョン型と呼び、エネル
ギーが小さく光透過損失となる長波長光を、太陽電池材料のバンドギャップに適し
た波長に変換するアップコンバージョン型と呼称する。
特開2013-046000
それじゃどう難題を切りぬけるかというと、量子ドットとその量子ドットをミルフィ
ーユのように挟み込んだ構造のエネルギーレベルの特徴は、第1障壁層の価電子帯上
端をVBM1、第2障壁層の価電子帯上端をVBM2、量子ドットの価電子帯上端をVBMD、
第1障壁層の伝導帯下端をCBM1、第2障壁層の伝導帯下端をCBM2、量子ドットの伝
導帯下端をCBMDとするとき、VBMD<VBM1、且つ、CBMD<CBM1、且つ、VBM2<VBM1
をもち、そんな構造をもつ量子ドット配列材料を使う(上下図参照)。この具体的な
材料として、第1障壁層がGaAs(1-x)Sbxで、第2障壁層がGaAsによって構成され、
0.14≦x<1で、また、同じ構造で、第2障壁層の厚さのみが0.5nm以上4nm以下とい
う条件が付く(もっとも、ボルツマン定数をkとし使用時における光電変換素子の絶
対温度をTとしたとき、VBM1-VBMD、及び、VBM1-VBM2が正孔の熱エネルギーkT
よりも大きいことが好ましいという条件も含んでの話だが)。
【符号の説明】
1…裏面電極 2…n型基板 3、23…光吸収層 3a、23a…第1障壁層
3b、23b…第2障壁層 3d、23d…量子ドット 4…p層 5…櫛形電極
10、20、30、40…太陽電池(光電変換素子) 31…反射板
32、41…波長変換層 32a、41a…第3障壁層 33…透明電極
34…n層 35…i層 50d、51d…粒子状物質 50a…第1障壁層
50b…第2障壁層 50x…量子ドット 51a…第3障壁層 51b…母材
92…波長変換素子 93…光電変換層
二つめの量子ドット配列材料構造条件が、同じ構造であって、第1障壁層の価電子帯
上端をVBM1、第2障壁層の価電子帯上端をVBM2、量子ドットの価電子帯上端をVBMD、
第1障壁層の伝導帯下端をCBM1、第2障壁層の伝導帯下端をCBM2、量子ドットの伝
導帯下端をCBMDとするとき、VBM1<VBMD、且つ、CBM1<CBMD、且つ、CBM1<CBM2
であることを特徴とする量子ドット配列材料構造で、CBMD-CBM1とCBM2-CBM1が、
電子の熱エネルギーkTよりも大きいことが好ましい特徴をもつ。さらに上の2つの条
件に量子ドットの形状が粒子状で、量子ドットと障壁構造が同心円(コアシェル)に
配置されることが加えられる。
また三つめには、前の2つの特徴構造の配列材料を使った中間準位型光電変換素子と
いう条件が、四つめには、素子へと入射された光とは異なる波長の光を放出する波長
変換素子ということが、最後に五つめとして、量子ドット配列材料や波長変換層と、
光電変換層とを備え、第1障壁層の、量子ドットとは反対側に、第3障壁層が備え、
この層の価電子帯上端をVBM3、第3障壁層の伝導帯下端をCBMとするとき、VBM3<
VBM1で、CBM1<CBM3を特徴とする、アップコンバージョン型光電変換素子だという
条件も加えられる。ここで、「波長変換層」とは、アップコンバージョン型太陽電池
等で用いられる層で、光吸収によりキャリアを発生させる光電変換層では吸収されな
い波長の光を吸収して、光電変換層に吸収させることが可能な波長の光へと変換する
層をいい、「光電変換層」とは、光を吸収して電子及び正孔を生じさせる層をいう)。
第2障壁層の厚さと輻射再結合寿命の計算結果との関係を示す図
計算で用いたモデルのエネルギーバンド構造及び計算パラメータを説明する図
なお、ここで供された「アスパラガスの量子添えトヨタ阿風」はアドホック・ソーラ
ー・バッテリ型携帯情報端末器のキラー・アプリケーションとして世界に大旋風を巻
き起こすやもしれないでしょう。