【奥州街道仮想ローイング 古河宿】
草の戸も 住み替わる代ぞ ひなの家 松尾芭蕉
月日は百代(はくだい)の過客(くわかく)にして行きかふ年もまた旅人な肌舟の上に生涯を浮か
べ、馬の□をとらへて老いを過ふる者は日々旅にして旅をすみかとす。古人も多く旅に死せる
あ肌子もいづれの年よりか、片雲の風に誘はれて、漂泊の思ひやます、海浜にさすらへ、去年
こそ)の秋、江上(かうしやう)の破屋(はおく)にもの巣を払ひで、やや年も暮れ、春立てる霞
(かすみ)の空に白河の関越えんと、そそる神の物につきて心を狂はせ、道祖神の招きにあひ
て取るもの手につかす、ももひきの破れをつづり、笠の緒(を)つけ替へて、三里に灸すうるよ
り、松島の月まづ心にかかりて、住める方(かた)は人に譲り、杉風(さんふう)が別墅(べつし
よ)に移るに
漂白の思ひ/『おくの細道』
さて、今夜から奥州街道をはじめることになる。まずは古河宿(こがじゅく)から。古くは万葉集
にも登場、河川交通の要所として、江戸時代には譜代大名の城下町、日光街道の宿場町として栄え
てきた。足利氏とのつながりも深く、中世東国社会の政治文化において重要な位置を占めてきた古
河公方の拠点として知られている。
古河宿は、江戸時代の日光街道(日光道中)の宿場。下総国の古河城下に設けられ、現在は茨城県
古河市中央町・本町・横山町に相当する。日光街道の江戸・日本橋から数えて9番目の宿場。江戸
時代の全期を通じて、古河藩が管理していた古河三宿(中田・古河・野木)の一つである。天保14
年(1843年)の『日光道中宿村大概帳』によれば、本陣・脇本陣は1軒ずつ設けられ、旅籠が31軒
(大5,中6,小20)あった。宿内の家数は1,105軒、人口は3,865人であった。将軍家による日光社参
では、古河城は岩槻城・宇都宮城と並び、将軍の宿城とされており、日光街道における主要な宿場
の一つであった。日光社参のときには、従者の数が膨大になるため、通常の宿泊施設だけでは足り
ずに、城下の武家屋敷や町屋も割り当てられた。宿場は日光街道沿いの台町・一丁目・二丁目・横
町にあったが、渡良瀬川等による河川交通も発達していたことから、古河の町は日光街道から河岸
へ向けて折れ曲がった石町・江戸町等にも広がりT字型に形成されていた。大名が宿泊する本陣は
時期により異なるが、最もよく知られているのは二丁目にあったもので、現在、跡地には「本陣跡
碑」がある。脇本陣も二丁目にあったといわれる。
味が非常によく品質もすぐれた南瓜。側枝の発生が少なく密植でき、側枝かきの手間がかからない
省力品種。エビスかぼちゃと共に主流のかぼちゃである。現在はホクホク系の食味の主力は「栗系」
品種だが、一時期はホクホク系といえば「みやこ」として人気があった。
●カボチャ豚挽肉チーズコロッケラーメン
このミヤコカボチャを使い、ご当地ラーメンを考えてみた。ベースを味噌ラーメンとして豚挽肉と
カボチャとチーズでコロッケをこしらえ、一口大のボールコロッケを数個ラーメンにトッピングす
る。このときカボチャは皮ごとフードプロセッサーで潰し混ぜ、塩・こしょう・チーズ(粉チーズ
でも骰子切りチーズでも自由) を加え丸め、小麦粉、卵、パン粉で衣をつくる。これをオリーブ
オイルで揚げれば完成(名前は、古河ハロウィンラーメンとしてみは?)。
●量子スケールデバイス工学(3)
図1
【量子ドット太陽電池研究Ⅰ 中】
昨夜に続き、今夜は具体的な量子ドット太陽電池の作製方法を注意深く掲載していくことにする。
また、太陽電池100では、p型半導体材料12aに移動した正孔とn型半導体材料12bに移動
した電子との両者の界面における再結合を防ぐため、両者の界面に十分な幅の空乏層が形成される
ようなキャリア密度となるように、ドーパント濃度を調整する必要がある。上述したように、太陽
電池100では、キャリア発生部16xa、16ya、16zaで生成された電子がn型半導体材
料12bへと達した後は、エネルギーがほとんど失われない。また、キャリア発生部16xa、
16ya、16zaで生成された正孔がp型半導体材料12aへと達した後は、エネルギーがほと
んど失われない。従来のホットキャリア型太陽電池では、太陽光を十分に吸収するためにキャリア
発生部の厚みが少なくとも100nm以上必要であり、キャリアがキャリア選択移動部へと達する
までのエネルギー損失が大きく、変換効率向上の妨げとなっていた。これに対し、太陽電池100
では、キャリア発生部16xa、16ya、16zaの直径を制御して、キャリア発生部16xa、
16ya、16zaで発生させたキャリアがp型半導体材料12aやn型半導体材料12bへと達
するまでの移動距離を10nm以下程度にすることにより、移動時に失われるエネルギーを大幅に
低減することが可能になる。さらに、太陽電池100では、図7に示したように、p型半導体材料
12aの伝導帯下端がEc1bよりも紙面上側に位置し、p型半導体材料12aの伝導帯下端のエ
ネルギーとEc1bとの差が大きい。かかる形態とすることにより、キャリア発生部16xa、16ya、16za
で発生させた電子がp型半導体材料12aへ移動し難くなるので、p型半導体材料12aにおいて
電子と正孔とが結合して消滅することに伴うエネルギー損失を低減することができる。加えて、太
陽電池100では、図7に示したように、n型半導体材料12bの価電子帯上端がEv1bよりも
紙面下側に位置し、n型半導体材料12bの価電子帯上端のエネルギーとEv1bとの差が大きい。
かかる形態とすることにより、キャリア発生部16xa、16ya、16zaで発生させた正孔が
n型半導体材料12bへ移動し難くなるので、n型半導体材料12bにおいて電子と正孔とが結合
して消滅することに伴うエネルギー損失を低減することができる。したがって、本発明によれば、
光電変換効率を高めることが可能な太陽電池100を提供することができる(下図7参照)。図7
太陽電池100において、キャリア発生部16xa、16ya、16zaを構成する半導体材料の
バンドギャップは、例えば、0.4eV以上1.6eV以下とすることができる。キャリア発生部
16xaの直径は、例えば6nm以上20nm以下とすることができ、Eg1aは、例えば0.4
eV以上1.2eV以下とすることができる。また、キャリア発生部16yaの直径は、例えば4
nm以上18nm以下とすることができ、Eg1bは、例えば0.6eV以上1.4eV以下とす
ることができる。また、キャリア発生部16zaの直径は、例えば2nm以上16nm以下とする
ことができ、Eg1cは、例えば0.8eV以上1.6eV以下とすることができる。キャリア発
生部16xa、16ya、16zaの大きさを上記大きさにすると、量子効果により、キャリア発
生部16xa、16ya、16zaのバンドギャップはバルクのバンドギャップよりも大きくなる。
また、キャリア発生部16xa、16ya、16zaを構成可能な半導体材料としては、PbSe、
InAs、PbS、Ge、GaSb、GaAsSb、GaInAs、Si、InP、GaAs、
CdTe等を例示することができる。キャリア発生部16xa、16ya、16zaを、Ge、Si
等のIV族元素や、InAs、GaSb、GaAsSb、GaInAs、InP、GaAs等のⅢ-
V族化合物で構成する場合、キャリア発生部16xa、16ya、16zaは、有機金属気相成長
法(MOCVD)や分子線エピタキシ法(MBE)等の気相成長法によって作製することができる。
また、キャリア発生部16xa、16ya、16zaを、PbSe、PbS等のⅣ-Ⅵ族化合物や、
CdTe等のⅡ-Ⅵ族化合物で構成する場合、キャリア発生部16xa、16ya、16zaはイ
オンプレーティングを含む真空蒸着法や、スパッタ法等の気相成長法や、ゾルゲル法、ソルボサー
マル法等の化学的合成法によって作製することができる。
この図をクリック!
また、量子井戸層16xbq、16ybq、16zbqを構成する半導体材料のバンドギャップは、
例えば、0.6eV以上3.0eV以下とすることができる。また、量子井戸層16xbq、16ybq、
16zbqの厚さは、離散準位が形成される厚さにする等の観点から、例えば2nm以上10nm以下
とすることができる。量子井戸層16xbq、16ybq、16zbqをこのような厚さにすると
、量子効果により、量子井戸層16xbq、16ybq、16zbqのバンドギャップはバルクの
バンドギャップよりも大きくなる。また、量子井戸層16xbq、16ybq、16zbqを構成
可能な半導体材料としては、Ge、GaSb、InPAs、GaAsSb、GaInAs、Si、
InP、GaAs、CdTe、CdSe、AlGaAs、GaInP、AlAs、ZnTe、Ga
P、CdS、ZnSe等を例示することができる。量子井戸層16xbq、16ybq、16zbqを、
Ge、Si等のIV族元素や、GaSb、GaAsSb、GaInAs、InP、GaAs、Al
GaAs、GaInP、AlAs、GaP等のⅢ-V族化合物で構成する場合、量子井戸層16xbq、
16ybq、16zbqは、有機金属気相成長法(MOCVD)や分子線エピタキシ法(MBE)
等の気相成長法によって作製することができる。また、量子井戸層16xbq、16ybq、16
zbqを、CdTe、CdSe、ZnTe、CdS、ZnSe等のⅡ-Ⅵ族化合物で構成する場合、
量子井戸層16xbq、16ybq、16zbqは、イオンプレーティングを含む真空蒸着法や、
スパッタ法等の気相成長法や、ゾルゲル法、ソルボサーマル法等の化学的合成法によって作製する
ことができる。
化学的合成法を用いたキャリア生成粒子16xの作製法の具体例として、キャリア発生部16xa
にPbSe、第1障壁層16xba及び第2障壁層16xbbにZnS、量子井戸層16xbqに
CdTeを用いた場合について、以下に説明する。
●キャリア発生部16xaの合成
フラスコ(キャリア生成粒子16xの作製法に関する以下の説明において、「第1フラスコ」とい
う。)に、溶媒となるフェニルエーテル、オレイン酸、及び、トリオクチルフォスフィンと、Pb
源である酢酸鉛とを入れ、不活性ガス中で85℃程度に加熱することにより酢酸鉛を溶解した後、
45℃程度に冷却する。次いで、第1フラスコに、Se源であるセレン化トリオクチルフォスフィ
ンを加える。一方、第1フラスコとは別のフラスコ(キャリア生成粒子16xの作製法に関する以
下の説明において、「第2フラスコ」という。)にフェニルエーテルを入れ、不活性ガス中で200
℃程度に加熱する。その後、加熱された第2フラスコへ、Se源が加えられた第1フラスコ中の溶
液を注入し、120℃程度に冷却する。以上の過程を経ることにより、直径8nm程度のキャリア
発生部16xa(PbSe量子ドット)を生成することができる。PbSeのバンドギャップはバ
ルクでは0.27eVであるが、量子効果により0.5eV~1.2eV程度となる。なお、キャ
リア発生部16xaとは大きさが異なるキャリア発生部16yaやキャリア発生部16zaを作製
する際には、Se源が加えられた第1フラスコ中の溶液を加熱された第2フラスコへと注入した後
に冷却する際の冷却速度を速くしたり、冷却する時間や冷却完了温度を変更したりする等、作製条
件を適宜変更すれば良い。
●第1障壁層16xbaの合成
フラスコ(キャリア生成粒子16xの作製法に関する以下の説明において、「第3フラスコ」とい
う。)に、トリオクチルフォスフィンを入れ、さらに、Zn源であるジメチル亜鉛、及び、S源で
あるビストリメチルシリルサルファイドを加え、300℃程度に加熱する。その後、第3フラスコ
の溶液を、200℃程度に再加熱した第2フラスコへと加え、100℃程度に冷却する。以上の過
程を経ることにより、キャリア発生部16xaの周囲に、厚さ3nm程度の第1障壁層16xba
(ZnS層)を形成することができる。このようにして形成したZnS層のバンドギャップは、
3.58eVである。
●第2障壁層16xbbの合成
フラスコ(キャリア生成粒子16xの作製法に関する以下の説明において、「第5フラスコ」とい
う。)に、トリオクチルフォスフィンを入れ、さらに、Zn源であるジメチル亜鉛、及び、S源で
あるビストリメチルシリルサルファイドを加え、300℃程度に加熱する。その後、第5フラスコ
の溶液を、200℃程度に再加熱した第2フラスコへと加え、100℃程度に冷却する。以上の過
程を経ることにより、量子井戸層16xbqの周囲に、厚さ3nm程度の第2障壁層16xbb(
ZnS層)を形成することができる。このようにして形成したZnS層のバンドギャップは、
3.58eVである。こうして第2障壁層16xbbを形成したら、例えばメタノールを用いた洗
浄を行う工程を経て、キャリア生成粒子16xを得ることができる。
また、太陽電池100において、p型半導体材料12aとしては、ポリ3ヘキシルチオフェン(P
3HT)、ペンタセン、テトラセン、MDMO-PPV等の有機半導体を用いることができ、p型
半導体材料12aの形状は、粒子状、分子状、高分子状とすることができる。また、n型半導体材
料12bとしては、フラーレン(C60)、フラーレン誘導体(PCBM)、キノリノールアルミ
錯体等の有機半導体を用いることができ、n型半導体材料12bの形状は、粒子状、分子状、高分
子状とすることができる。また、混合pn材料層12に含まれる、キャリア生成粒子、p型半導体
材料12a、及び、n型半導体材料12bの混合比率は特に限定されず、例えば、質量比で、キャ
リア生成粒子:p型半導体材料12a:n型半導体材料12b=2:1:1とすることができる。
キャリア生成粒子、p型半導体材料12a、及び、n型半導体材料12bの混合比率は、それぞれ、
0.1倍~10倍の範囲で適宜変化させても良い。
また、p層11及びn層13を構成する半導体材料のバンドギャップは、例えば、0.9eV以上
3.0eV以下とすることができ、p層11及びn層13の厚さは例えば100nm程度とするこ
とができる。p層11は、GaAsSb、GaInAs、Si、InP、GaAs、CdTe、
CdSe、AlGaAs、GaInP、AlAs、ZnTe、GaP、CdS、ZnSe等に公知
のp型不純物を添加することによって作製することができ、n層13は、ZnO、GaAsSb、
GaInAs、Si、InP、GaAs、CdTe、CdSe、AlGaAs、GaInP、
AlAs、ZnTe、GaP、CdS、ZnSe等に公知にn型不純物を添加することによって作
製することができる。このほか、p層11は、p型半導体材料12aと同様の材料によって構成す
ることも可能であり、n層13は、n型半導体材料12bと同様の材料によって構成することも可
能である。p層11やn層13に、Si等のⅣ族元素や、GaAsSb、GaInAs、InP、
GaAs、AlGaAs、GaInP、AlAs、GaP等のⅢ-Ⅴ族化合物を用いる場合、p層
11やn層13は、有機金属気相成長法(MOCVD)や分子線エピタキシ法(MBE)等の気相
成長法によって作製することができる。また、p層11やn層13に、CdTe、CdSe、Zn
Te、CdS、ZnSe等のII-VI族化合物を用いる場合、p層11やn層13は、イオンプ
レーティングを含む真空蒸着法や、スパッタ法等の気相成長法や、ゾルゲル法、ソルボサーマル法
等の化学的合成法によって作製することができる。あるいは、ゾルゲル法、ソルボサーマル法等に
より粒子を合成した後、有機溶媒に混合し、スピンコート法やディップコート法等の塗布法、また
は、スクリーン印刷法やインクジェット法等の印刷法等により、p層11やn層13を形成すべき
物質の表面へ塗布した後、アニール処理を行うことによっても作製することができる。
また、表面電極15及び裏面電極14は、例えば蒸着法等の公知の方法によって作製することがで
きる。表面電極15は、例えばくし型形状のAl、Ag、Au等の金属材料、あるいは酸化インジ
ウムスズ(ITO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)
等の透明導電膜等、太陽電池の電極として使用可能な公知の材料を適宜用いることができ、裏面電
極14は、例えばAl、Ag、Au等、太陽電池の電極として使用可能な公知の材料を適宜用いる
ことができる。表面電極15及び裏面電極14の厚さは、例えば金属材料の場合は1~10μm、
透明導電膜の場合は0.1~1μm程度とすることができる。
このように構成される太陽電池100の製造方法の一形態を、以下に説明する。太陽電池100を
製造するには、まず、公知のガラスやプラスチック等の基板の上に、蒸着法等の公知の方法によっ
て、Al、Ag、Au等によって構成される裏面電極14を形成する。次いで、1~10質量%程
度となる量の、p層11を構成すべきp型半導体材料を、有機溶媒(例えば、キシレン、クロロホ
ルム、クロロベンゼン等。以下において同じ。)に混合して作製したp層用組成物を、スピンコー
ト法やディップコート法等の方法で裏面電極14の表面に塗布する。その後、室温で数十分~2時
間程度、又は、100℃程度の乾燥炉内で10分程度保持し、有機溶媒を蒸発させることにより、
p層11を形成する。こうしてp層11を形成したら、有機溶媒に、合計で1~10質量%程度と
なる量のキャリア生成粒子16x、p型半導体材料12a、及び、n型半導体材料12bを加える
ことにより、キャリア生成粒子16xを含む混合pn材料層用組成物を作製する。ここで、キャリ
ア生成粒子16xは上述の方法によって作製することができる。次いで、キャリア生成粒子16x
を含む混合pn材料層用組成物を、スピンコート法やディップコート法等の方法でp層11の表面
に塗布する。この際、p層11の表面に塗布したキャリア生成粒子16xを含む混合pn材料層用
組成物の厚さ方向に、キャリア生成粒子16x、16x、…が1つ含まれるように、キャリア生成
粒子16xを含む混合pn材料層用組成物を塗布する。p層11の表面にキャリア生成粒子16x
を含む混合pn材料層用組成物を塗布したら、乾燥させて有機溶媒を蒸発させる。有機溶媒を蒸発
させる乾燥は、例えば、室温で数十分~2時間程度、又は、100℃程度の乾燥炉内で10分程度
保持することによって行うことができる。その後、p層11の表面に、厚さ方向へ5~20個程度
のキャリア生成粒子16x、16x、…が配置されるように、キャリア生成粒子16xを含む混合
pn材料層用組成物の塗布及び乾燥を繰り返すことにより、混合pn材料層12のうち、キャリア
生成粒子16x、16x、…を配置した部位を形成する。キャリア生成粒子16x、16x、…を
配置した部位を形成したら、続いて、キャリア生成粒子16x、16x、…をキャリア生成粒子
16y、16y、…に代えるほかは、キャリア生成粒子16x、16x、…を配置した部位を形成
する方法と同様にして、キャリア生成粒子16x、16x、…を配置した部位の表面に、キャリア
生成粒子16y、16y、…を配置した部位を形成する。このようにして、キャリア生成粒子16y、
16y、…を配置した部位を形成したら、続いて、キャリア生成粒子16x、16x、…をキャリ
ア生成粒子16z、16z、…に代えるほかは、キャリア生成粒子16x、16x、…を配置した
部位を形成する方法と同様にして、キャリア生成粒子16y、16y、…を配置した部位の表面に、
キャリア生成粒子16z、16z、…を配置した部位を形成する。こうして混合pn材料層12を
形成したら、蒸着法等の公知の方法によって、混合pn材料層12の表面に、ZnO等によって構
成されるn層13を形成する。又は、1~10質量%程度となる量の、n層13を構成すべきn型
半導体材料を、有機溶媒に混合して作製したn層用組成物を、スピンコート法やディップコート法
等の方法で混合pn材料層12の表面に塗布した後、室温で数十分~2時間程度、又は、100℃
程度の乾燥炉内で10分程度保持し、有機溶媒を蒸発させることにより、n層13を形成する。こ
うしてn層13を形成したら、真空蒸着法等の公知の用法によって、くし型形状の金属材料、ある
いは透明導電膜等によって構成される表面電極15をn層13の表面に形成する。太陽電池100
は、例えばこのような過程を経ることにより、作製することができる。なお、太陽電池100を製
造する際の乾燥雰囲気は、窒素ガスやアルゴンガス等の不活性ガス雰囲気であることが好ましい。
太陽電池100に関する上記説明では、受光面に近い部位に、離散準位の間隔が広く且つ少数の離
散準位を有するキャリア生成粒子16z、16z、…が配置され、受光面から離れた部位に、離散
準位の間隔が狭く且つ多数の離散準位を有するキャリア生成粒子16x、16x、…が配置されて
いる形態を例示したが、本発明は当該形態に限定されない。本発明の光電変換素子が、混合pn材
料層を有する形態である場合、混合pn材料層には、離散準位の間隔及び数が異なる複数のキャリ
ア生成物質が一様に分散されている形態や、受光面側に離散準位の間隔が狭く多数の離散準位を有
するキャリア生成物質が配置され、受光面から離れた部位に離散準位の間隔が広く少数の離散準位
を有するキャリア生成物質が配置されている形態とすることも可能である。ただし、このように構
成すると、離散準位の間隔が狭く多数の離散準位を有するキャリア生成物質で多量のキャリアが生
成し、離散準位の間隔が広く少数の離散準位を有するキャリア生成物質では少量のキャリアが生成
する。このようにして、キャリア生成物質間でキャリアの濃度差が生じると、多量のキャリアが生
成したキャリア生成物質からn層やp層へキャリアが移動する途中で、少量のキャリアが生成した
キャリア生成物質へキャリアが移動し、n層やp層へ到達するキャリアの数が低減しやすい。した
がって、かかる事態を回避して光電変換効率を高めやすい形態にする等の観点から、混合pn材料
層の相対的に受光面に近い部位に配置されたキャリア生成物質のキャリア発生部は、混合pn材料
層の相対的に受光面から離れた部位に配置されたキャリア生成物質のキャリア発生部よりも、離散
準位の間隔が広く且つ少数の離散準位を有するように、複数のキャリア生成物質を配置することが
好ましい。
また、太陽電池100に関する上記説明では、価電子帯側に離散準位が形成されていない量子井戸
層16xbq、16ybq、16zbqが用いられる形態を例示したが、キャリア生成部で生じさ
せた電子及び正孔を、再結合させないようにしながらn層やp層へと移動させる形態(第1実施形
態にかかる本発明)の光電変換素子で使用可能な量子井戸層の形態は、これに限定されない。第1
実施形態にかかる本発明の光電変換素子には、伝導帯側及び価電子帯側のそれぞれに離散準位が形
成されている量子井戸層を用いることも可能である。
「特開2014-017420 光電変換素子」 第55項まで
株式会社 豊田中央研究所
複数人用救命ブイ:数人でも助けることが出来る救命ブイ。通常では丸い形だが、必要時に、それ
を細長い形に展開すれば、数人で同時に利用できる(上図クリック)。