『エスケイプ・フロム・リビングデッド』
THE ZOMBIE DIARIES(2006年イギリス)
監督 ケヴィン・ゲイツ
マイケル・バーレット
脚本 ケヴィン・ゲイツ
マイケル・バーレット
出演 ラッセル・ジョーンズ
クレイグ・ストーヴィン
■ストーリー■
アジアで謎の伝染病が流行する。その伝染病とは、風邪の症状しかないが、いずれは死に至る謎の病気だった。
当初、アメリカ、ヨーロッパでは発症例が無かったため、イギリスでは、伝染病への対応が遅れていた。しかし、その病気がルーマニアで発症したのをキッカケに、アメリカ、ヨーロッパでも、パニックに陥ろうとしていた。
イギリス、ロンドンの報道関係に勤めるマット、アンディ、ヴァネッサたちクルーは、取材のため、伝染病で家畜が処分された田舎のマイノー農場へと向かうのだが、その農場には誰もいなかった。彼らは、地元の村に向かうが、その村には誰も人がいないのだった。車が故障し、立ち往生した彼らは農場に戻ることにするのだったが。
□■□ネタバレあり!□■□
■感想■
イギリス製のゾンビ映画。
ジョージ・A・ロメロ監督のPOVゾンビ映画『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』(2007年)に影響を受けたゾンビ映画だと、てっきり思って観たんですけど、全然違う印象の作品でした!
というより、製作年度は今作の方が古いので、『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』の話題を聞きつけたスタッフが、「POV映画でゾンビ映画作っちゃおう」って感じで作っちゃったんでしょうかね??
とにかく、自主映画なみの作品でした!
まぁ、ゾンビ映画の60%(調査:@KOBAリサーチ←ウソです)は、こういう自主映画みたいな作品なんで、今作みたいな自主映画みたいな作品でもあんまり驚かないですけど、とにかくストーリーが…。
時間軸が行ったり、来たりするのも、凝ったつもりなんでしょうけど、これだけ何でもないストーリーの作品だと、かえって邪魔な感じになっちゃいます。
文句言うほどには、そんなには時間軸が行ったり来たりもしてないんですけど・・・。とにかく分かりづらい!!ストーリーも、演出が分かりずらいので、たとえ数箇所でも、そう感じちゃいます!!
映画を観ていたら、てっきり、伝染病を取材に行ったTV局のクルーが、ゾンビたちに襲われえる映画かと思ったんですけど、そのエピソードは途中でブチッって切れて、違う登場人物たちが出てきて、まるでオムニバス映画風になっていきます。
有名な俳優を使っているならまだしも、誰がTV局のクルーなのか覚える間もなく、まるっきり違う登場人物たちが出てくるんで、混乱しちゃいます。
混乱!
混乱!
色んな登場人物が出てきて、最後にその登場人物たちの数々のエピソードが集約されていくような作品にしたかったんでしょうけど、ハッキリ行って実力不足!!
演出も脚本、ストーリー、すべてがアイデアに追いついて無いです!!演出も、脚本も自己満足プラスαって感じ!!
こういう監督には、ゾンビ映画じゃなくて、もっとエンタメと関係ない作品でも作って欲しいですよね!!
でも、そんな今作でも、良いところも!!
ゾンビ映画っていうと、ゾンビ対人間がメインになる作品が多いですけど、今作は、そこがメインでなく、人間対人間の恐怖の方がメインになってます!!
ゾンビが暴れるような世界でも、サイコキラーはいるはずですからね!!ゾンビがいるからって、人間の性格が変わるワケじゃないですもんね。ゾンビから逃げる中で、登場人物たちが、いがみ合う作品は珍しく無いですけど、今作の登場人物は明らかに異質!!こういうアプローチだけは、今作の魅力かも??
「ゾンビ映画だったら、どんな作品でも観るぞ!」っていうゾンビ映画ファン向きの作品です!! 20点
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