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『アマルフィ女神の報酬』ローマ観光映画の報酬

2011-01-09 19:25:13 | 日本映画
アマルフィ女神の報酬
(2009年日本)
 監督      西谷 弘
 出演      織田 裕二
          天海 祐希
          戸田 恵梨香
          佐藤 浩市
          佐野 史郎

 ■ストーリー■
 各国の首脳が参加するG8が開かれようとするイタリアのローマで、邦人母子の娘が誘拐される事件が発生する。日本大使館に派遣された外交官、黒田は、この事件の捜査に協力することになる。犯人から、10万ユーロの身代金の要求があるがイタリアでは、犯人に身代金を払うことが罪となるのだった。

 ■感想■
 フジテレビ開局50周年記念作品のイタリアオールロケの大作。
 主演は、「踊る大捜査線」の織田裕二。
 今作の話題は何といっても、“脚本家のクレジットが無いコト!”です。
  そのことで、「日本シナリオ作家協会」が脚本家軽視の疑いありとのコトでクレームをつけました!!

  今作の企画段階から関わっていた真保裕一が、脚本のクレジットを外して欲しい」と言って、同じく脚本を書いた監督の西谷 弘も脚本家のクレジットから外れたため、脚本家のクレジットが無い作品になっちゃいました!!

 現場で脚本を、何回も、何回も、何回も、何回も、何回も書き換える1980年代くらいまでの香港映画じゃ、あるまいし、脚本家がクレジットされない作品ってどういうコト??映画だったら、脚本家のクレジットは必要のはず!!
 「日本シナリオ作家協会」でなくとも、クレームをつけるのが当たり前!!
 アメリカの映画のように、プロデューサーや製作会社の最終編集が気に入らなくて、監督がクレジットして欲しくないときに使うアラン・スミシーとかトーマス・リーみたいな名前を使えば良かったのに…。
 もう、シャレで、「“阿乱炭石”とか“戸升里”の変名を使ってのクレジットでお願いします」とかって通らなかったんですかね??
 
 今作の小説版を書いた真保裕一は、この映画版が気に入らなかったんですかね~。 
 自ら原作で、脚本も書いている『ホワイトアウト』(2000年)も、アクション映画的に、大したコト無い作品だったと思うんですけどねぇ~。まぁ、『ホワイトアウト』も、 アクション映画としては、ダメダメでも、一応それなりに、ストーリーはありましたもんね。

 いや~、今作のストーリーはすごすぎ!Z級のアメリカのアクション映画やホラー映画、脚本が無かった時代の香港映画よりもスゴイ!!
 破綻しまくりのストーリー!
 なぜ、天海祐希の娘を誘拐するのか、意味不明です。誘拐の身代金目当てでなく、天海祐希に監視カメラの会社のサーバーがある部屋に入れるのが目的ってオカシイ!警備が厳しい会社のサーバーのある部屋に誘拐の被害者の母親が入れるの??
 「絶対に入れません!!」
 しかも、その部屋で拳銃を振り回す天海祐希!絶対に警備員に阻止されるか、射殺されるはず!!拳銃を持ったことがない素人が拳銃を振り回しても、すぐに取り押さえられちゃうでしょ!!
 
 まず、監視カメラの会社の映像に細工してあることに気がつかなかったら、この計画が成り立たない!
 次に、この監視カメラの会社のサーバー室に入れなかったら、この計画が成り立たない!
 入れても、取り押さえられたら、計画が成り立たない!
 「偶然」に次ぐ「偶然」に次ぐ「偶然」をもとに立てられた犯罪計画!!
 まるで、ミステリ好きな中学生が書いたような脚本!
 っていうより、コメディの犯罪物??って思うような偶然を元にした計画。
  「クレジットを外して欲しいって言った理由…。なんとなく分かるような気が…。」
 
 目的が、大使館に入ることなら、もっと違う方法がいくつもあったでしょう!!
 それに、日本の大臣が、海外のイタリアの大使館で何か告白しても、そんな事件、すぐに忘れられちゃいますよ。日本で事件を起こせば良かったのに…。

 もともと、イタリア観光名所案内に、ストーリーをくっつけたような作品だから、しょうがないんでしょうけど。それにしても今作も長いです。ランニングタイム125分って!!せいぜい、85分くらいの内容でしょう!! 10点



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織田裕二,天海祐希,戸田恵梨香,佐藤浩市,大塚寧々
ポニーキャニオン

アマルフィ
真保 裕一
扶桑社
 
コメント
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