『国家の密謀』
UNE AFFAIRE D’ETAT(2009年フランス)
監督 エリック・ヴァレット
脚本 アレクサンドル・シャルロット
フランク・マニエ
原作 ドミニク・ナノッティ“affairs of state”
出演 アンドレ・デュソリエ
ティエリー・フレモン
ラチダ・ブラニ
クリスチン・ボワッソン
■ストーリー■
コンゴに向かう武器を積んだ飛行機がギニア湾上空でミサイル攻撃され爆破される事件が起きる。輸送機を爆破したのは、反乱軍に武器が渡るのを阻止したコンゴ政府だった。フランス政府はコンゴの反乱軍への武器輸出を国民に発表しておらず、察知した野党から追求を受けていた。大統領の顧問ボルナンは、元秘密捜査員のミシェル・フェルナンデスを使い、今回の情報漏洩を探り、情報をもみ消そうと図るのだった。情報源を娼婦カトリンと記者と判断したフェルナンデスは2人を殺すのだった。一方、女刑事ノラは、娼婦の殺人事件を追い、事件の真相に近づいていくのだった。
■感想■
フランス映画のポリティカルサスペンス映画。
ポリティカルサスペンスでありながら、主人公のヒロインを、女ダーティハリーみたいな刑事ノラにしているので、アクション映画風にサクサクと観れるのも魅力的な作品になっています!!
でも、結局、ヒロインのノラが活躍するシーンよりも、大統領の顧問ボルナンや、ボルナンの部下のフェルナンデスの暗躍するシーンを描くことの方が長い上に、印象的すぎで、ノラの影は薄いのが難点かも??
実質の主人公はボルナンや、フェルナンデスってコトなんでしょうね。
それじゃ、後味も悪いし、ノラのキャラクターを登場させて、観客が感情移入しやすくしているんでしょうね~。
ヒロインが組むことになる上司のキャラクターもすぐ退場するのに、魅力的!!
彼を主人公に刑事映画を撮ってもいいくらいの設定をサラリとセリフで説明するだけっていうのも、最高です。エンターテイメントの刑事物を観てれば、そういうキャラクターはありがちだから、彼のドラマは観客が勝手に想像して、ってコトなんでしょうねぇ。
とにかく、面白いです!
本当に面白い!!面白い!面白い!
こういう面白い作品に出会えるから、未公開映画を観るのが楽しみなんですよね!!
フランス映画って、これくらい面白い作品でも、日本未公開になっちゃうんですね!
DVDで観れれば、全然OKですけど、クソみたいな邦画を作っているなら、こういうちゃんとしたヨーロッパ映画を劇場で公開でして欲しいですね!!つまらない邦画ばかり製作してシネコンで上映しているのは、日本人を映画嫌いにするための壮大な計画なんでしょうかね??
それにしてもTVの映画劇場もほとんど無くなっちゃって、本当に困ったもんです…。
TVの映画劇場で、こういう作品が普通に観れるようだと良いんですけどね。こういう映画を観ていたら、日本のドラマなんて観れなくなるはずですよね。
今作はランニングタイムも99分と、エンターテイメント作品として、ちょうど良い長さもポイントが高いです。
アクション映画ファン、サスペンス映画ファン必見の1本!! 85点
国家の密謀 [DVD] | |
アンドレ・デュソリエ,ティエリー・フレモン,ラシダ・ブラクニ,クリスティーヌ・ボワッソン,ジェラール・ラロシュ | |
オンリー・ハーツ |