A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

Hair Stylistics, ASTRO他@落合Soup 2009.10.24(sat)

2009年10月26日 00時59分38秒 | 素晴らしき変態音楽
「Lunatic Scope Vol.14」というノイズのイベント。
落合のSoupという会場は初めてだったが、銭湯の地下にある秘密クラブめいたイベント・スペースで妖しげな雰囲気が良い。

この日はUKからの来日組を含め5アーティストが登場。

最初がNOMA from UK。壊れたギターのピックアップにひげ剃りや電動歯ブラシ、ヘアドライヤーといったモーター類を近づけることで重層的な音響を作っていく。ゲゲゲの鬼太郎の目玉親父のおもちゃまで飛び出すユーモアのあるパフォーマンスだった。

続いて元MerzbowのReiko A.と新進の女性ギタリストRenkaの初共演。二人とも白いドレスに裸足で、女性らしい温かいノイズを形作る。Reiko A.はヴォイスとダンス・パフォーマンス、Renkaは床に座り込んでギターらしからぬ不思議な音を紡ぐ。子宮の中に浮かぶような浮遊感のある演奏だった。

次はASTRO(Hiroshi Hasegawa)。彼を観るのはセッションも含め5回目くらいだが、毎回ドローン的な変化の少ないハーシュ・ノイズを聴かせ、最初は少々退屈だが後半になると中々いい感じだぞ、と思うようになる。この日もそういった印象に反しない独特のパフォーマンスを聴かせてくれた。

次にUKスコットランド出身のKylie Minoise。名前は諧謔的だが極めて真摯な演奏を聴かせ見せる肉体派ノイジシャン。上半身裸になり左右に白熱灯を持ちそれを振り回すことでノイズを出す。床に身体を投げ出してのたうち回りながらの演奏には、日本人には真似の出来ない肉食系の血が流れていることを感じさせる。そう、数年前のWhitehouseの来日時William Bennettが上半身裸になってアジテーションしていたのを思い出す。UKには「上半身裸ノイズ」の系譜があるのだろうか。

Kylie Minoiseが強烈なパフォーマンス見せた後、トリのHair Stylisticsの登場。最近美術館やSuper Deluxeといった小綺麗な会場での演奏が多かったので、この小さなスペースでの中原氏の出演は嬉しい。いつもと若干機材を変えて、ハーシュな中にもストーリー性のあるヘアスタらしい演奏だった。40分に満たない短い演奏だったが、Merzbowと並ぶジャパノイズの代表格としての風格を感じさせた。後から話を聞くと、前日DJをしてこの日は昼間映画の対談の仕事をしてきたため十分なサウンドチェックが出来なくて、最初はちょっと失敗した、とのことだった。確かに後半の方がバラエティに富んでいて面白かった。

こうしたノイズ塗れのイベントも楽しいな、と思える夜だった。

日本にも
UKにもある
ノイズかな

動員はちょっと寂しかった。もう少し宣伝すればもっと盛り上がったのに。

コメント
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