![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/13/0ac27dabfb5f99b7552f53b46adbcdbb.jpg)
この10日間で坂田さんを3回観たことになる。坂田中毒状態だ。
この日は「坂田明 Open The Door Live vol.2」と題され、ホールの扉を開けた状態での半野外ライヴ的なソロ・コンサートだった。暑さも一段落し夜風が心地いい。20人くらいの観客がステージを取り囲み、ビール片手に開放的な気分に浸った。
坂田さんはいつものように気さくに観客に声をかけながら2セット、のべ1時間半の演奏。ホールならではの深いエコーが天上の調べを醸し出す。ライヴハウスとは全く違った音響体験に酔う。曲間にはソロならではの語りがたっぷり聴けた。特にセカンド・セットではレコーディングしたばかりの「平家物語」を世界初演。「祇園精舎の鐘の声諸行無常の響きあり・・・」という有名な物語を坂田さんが謡いながらサックスやクラリネットを演奏するという興味深い作品。戦没作曲家、尾崎宗吉の「死んだ男の残したものは」を演奏し、最後は坂田さんが大好きな映画「ひまわり」のテーマを朗々と吹いて終了。
トリオ、デュオ、ソロと形態の違う演奏を楽しんだが、坂田さんの演奏に込められた魂の詠唱はどんな形態であれ屹立した厳しさと優しさが同居し神々しく未明を照らす光なのである。40年を超えてフリージャズの第一線で活躍する精神力はただものではない。
坂田さん
老いてますます
盛んです
9月には山下洋輔さん、林栄哲さんとのトリオが市川であるが平日なので行けないのが残念だ。